春の嵐: 剣客商売 (新潮文庫 い 16-67)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156675

作品紹介・あらすじ

「名は秋山大治郎」とわざわざ名乗って辻斬りを繰り返す頭巾の侍。しかも狙われるのは、幕閣の中枢で対立する田沼意次と松平定信の家臣ばかり。意次の娘・三冬の夫である大治郎は窮地に追い込まれ、身の証を立てるため、家から一歩も出ない暮らしを余儀無くされる。小兵衛は、四谷の弥七と傘屋の徳次郎だけを頼りに必死の追跡を始めるのだが…。シリーズ初の特別長編、第10弾。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第十作にして、初めての長編。陰謀と強敵に立ち向かう秋山ファミリー。身重のため三冬の活躍は少ないが、杉原秀の協力あり。面白かった。まさか芳次郎が‥。

  • 池波正太郎 著「春の嵐」、剣客商売(十)、1993.8発行。連作7話、本シリーズ初の長編。田沼意次と松平定信の鍔迫り合いに、とんだとばっちりを受けた秋山父子の物語。長編にメリハリと読みやすさ、温もりを与えてるのが、三冬、おはる、お秀です!

  • 珍しく、というかシリーズを順番に読んできて初めての長編。設定も大掛かりで、上田の奥右筆シリーズを思い出す背景だ。秋山ファミリー勢揃いで、凄腕剣客を仕留めるために出たり入ったり。

  • 時代小説。「剣客商売」シリーズ第10弾。初の長編。

    「春の嵐」

    秋山大治郎の名を騙り、辻斬りを繰り返す頭巾を被った侍。嫌疑が晴れぬ大治郎は手を出せない。小兵衛をはじめ弥七、傘徳、杉原秀、杉本又太郎等(三冬は懐妊中)が力を合わせて頭巾の男の正体を突き止める。男の裏では時の勢力をかけた大掛かりな策謀があった・・。

    長編と知らず読み始めたが、面白かった。テレビドラマで言えば「スペシャル」版だが、最後まで飽かせず読ませられる。
    他の作品で人間関係を把握してから読むのがお勧めです。

  • 剣客商売の長編。長いが面白い。

  • 賢客商売 10巻

    秋山小兵衛の息子の名を名乗り
    辻斬りが
    謎に戸惑うのだが、冴えない息子
    かなと感じた
    長編です~

  • シリーズ第10弾にして、初の長編。幕閣に潜む大きな仕掛けが、どう秋山親子にふりかかるのか。つい気になって、一気に読破。

  • シリーズ第十作は初の長編大作。

    長編である分、主人公親子に仕掛けられた陰謀や
    策略も大がかりだし、敵の背後にいる黒幕なども
    身分の高い人物。

    本当にスケールの大きい作りになっている。
    しかし・・・なんでだろう?
    やはり私は「剣客」は短編で読みたいと思ってしまう。
    剣客親子の息子、大治郎に辻斬りの汚名が着せられ、
    それを父親の小兵衛や「剣客シリーズ」の
    常連メンバーが解決するために奔走し、
    犯人の背後にある大物の陰謀を突き止める作品であるため、
    全体を覆っている空気が重たくて暗い。

  • 93年5刷本

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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