- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101156729
感想・レビュー・書評
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誰の子供か、誰の孫か、家系図書きたくなる。旧友の老い、そして急死、誰にも泣きつけない小兵衛。
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剣客商売も すこしづつ たそがれる。
小兵衛が だんだんと 歳をとっていくさまが 寂しく感じる。
小兵衛は65歳となっている。
冬は コタツがあるが 夏は 裸になるだけで 暑さはしのげない。
小兵衛は 意外と身近で 手をつけたがる・・・
そこに 小兵衛らしさが あるのかもしれない。
女との関係で 身を滅ぼす もしくは 苦悩を背負うのは
現在だけではなく 昔から そうだったのだろうね。
内山文太の物語は 10歳年上で 小兵衛よりさらに老いて
その老いを 小兵衛自身が 感じ取る。
内山のしられざる 過去が 老いを さらに進める。
横山正元 が 意外と頼もしいのだ。
剣の修行とは厳しいものだ。
老いることで 剣の技術も低下していく
そのなかで 以下に自分を律するのか。
そのことが 小兵衛の目を通じて 物語られる。 -
小兵衛がだんだん自分の歳を感じ始めてきてる(実際はもっと前の巻からそうなんだけど、さらに涙もろくなったりとか、顕著になっている気がする)、そんなシリーズ終盤。小兵衛本人だけじゃなくて、読んでるこちらもどきっとしたりする。ラストに入ってる「夕紅大川橋」に、そのあたりが一番出てるのかも。
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ひたすら面白い
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オレンジ色に輝いている空に、段々と灰色の闇が溶け込み、
薄暗くなっていく夕暮れのように、
シリーズ第十三作目となるこの作品では、
このシリーズの持ち味である、明るさの中にも、
文章のところどころに、時代の闇や老いた主人公の
不安、寂しさが滲んでいる。
そして主人公同様に、筆者の老いも感じさせられる作品。 -
小兵衛の剣友を見舞った帰途、大治郎の頭上を一条の矢が疾った。心当たりはなかったが、これも剣客商売ゆえの宿命か。「お前が家を出るときから見張られていたのではないか」小兵衛の一言で大治郎は、次の襲撃を呼び寄せるように、下帯ひとつの裸身で泰然と水浴びをはじめた―「波紋」。旧友内山文太を想う小兵衛の心情を描き格別の余韻を残す「夕紅大川橋」など全5編。第13弾。
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【感想】
http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50631592.html