浮沈: 剣客商売 (新潮文庫 い 16-76)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156767

感想・レビュー・書評

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  • 剣客商売最終巻。。。読み終わってしまった。。。
    このシリーズ、最初の方は明るいんだが、後半になるに従い少し霧が立ちこめる感じがした。ずっと同じ、ずっと続くなんてこたそうそうない。みんな死ぬし、みんな変わる。
    途中で大次郎が主人公になってくるのか?と思ったけど、最後まで小兵衛。ドラゴンボールみたいだなって思った。あと、大活躍の秋山小兵衛(67)なんだが、こんなかっこいい爺さんを知ったら、俺も!って気持ちになってしまうよ、きっと。凡人がこれを目指すとただの出しゃばり、老害になってしまいそうなので気をつけたい。

    とにかく読んで良かったと思えるのが本作品でございます。

  • シリーズ第十六作にして、最終作。敵討ちを描いた長編。長編と言っても255ページ、あっという間に読破。杉原秀が活躍、杉原秀が結婚。

  • 最終巻か・・・。もっと読みたい。
    もうちっと大治郎が活躍してもよかったかなー。
    仇討ち、確かに言う通り、討つ方も討たれる方も、どっちも幸せにならないなー。

  • 池波氏の死去によってこの剣客シリーズは、この巻で終わりとなったそうだが、解説の常盤新平氏が「『浮沈』は再読して、『剣客商売』の最後にふさわしい小説に思われた」と仰っているように、著者の死によってシリーズの幕を強制的に降ろさざるをえなかったにせよ、このお話は終わりになんとなくふさわしい気がする。鬼平シリーズの終わりがお話の執筆途中での幕引きだったことを考えると、剣客シリーズはきれいに終えられたのではないのかと。十年後くらいにまたシリーズを全て再読したいと思う。そういう時がくるといいな。

  • ・7/8 剣客シリーズで2冊目、シリーズ最終本である.今回は登場人物も心得ているから、すらすら読める.なんかあっという間に終わってしまう予感がする.基本的にこのシリーズはミステリーだよな.最後に謎が一気に解決するって感じだ.
    ・7/9 読了.さすがに昨日1日では読みきれずに寝てしまったが、あっという間だった.シリーズ最後にしてはなんだかいまいち盛り上がりには欠けていた.でもまぁ面白かったな.さすが娯楽小説って感じだ.

  • ひたすら面白い

  • 剣客商売最終巻―。
    作者自身がそれを予期していたかのように、端々で現れるそれぞれの死期。
    江戸時代とは思えない破格の長寿に、小兵衛老人は本当に天狗だったんじゃないだろうか、と思われる。
    そして新たな夫婦ができたり、相変わらず事件が起きたり。
    最後まで楽しませてくれる作品でした!!
    これから番外編読んで今度は鬼平シリーズにチャレンジです。

  • 二十六年前、自身の門弟の敵討ちに立ち会った際に
    闘った相手の助太刀の強敵。
    辛くも倒したものの、小兵衛にとって、
    その相手の強さは今でも忘れ難いものであった。

    時は流れ、老境にさしかかった小兵衛は、
    ある日、自分の助太刀によって首尾良く
    敵を討ち取った門弟を見かける。そしてその直後、
    自分が倒した強敵の遺児にも出遭い、
    敵討ちによって大きく運命が変わり、
    対照的な生き方をしてきた二人の姿に色々と思いを馳せる、
    シリーズラストとなる第十六作目。

    作者はまるで、この作品でシリーズは
    終わりを迎えることを暗示するかのように、
    登場人物たちの最後についても語っている。
    それがファンとしては、なんとも寂しい気持ちにさせられる。

  • 小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀山崎との死闘を思い出す。「生きていれば名ある剣客になっていたろうに」。そんなある日、蕎麦屋で見かけた崩れた風体の浪人は、敵討ちを成就し名をあげたはずの滝だった。そしてその直後、奇しくも小兵衛は、清廉に生きる山崎の遺児に出遇う。老境の小兵衛が人生の浮沈に深く思いを馳せる、シリーズ最終巻。
    【感想】
    http://blog.livedoor.jp/nahomaru/archives/50649046.html

  • シリーズ最終巻。なんともいい難い暗さをかもし出しつつもラストまでグイグイ読ませるのはさすが。十八年間もこの作品を執筆された、世に送り出してくださった池波先生に感謝。
    読了06.02.05

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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