剣客商売 十二 十番斬り (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101157429

感想・レビュー・書評

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  • 剣客商売 十二

    「逃げる人」では、大治郎が知り合って仲良くなりつつあった老人が、実は旧友の仇だったことが判明します。板挟み状態で苦悩する大治郎。小兵衛さんは敢えて突き放すような感態度をしていましたが、このような事を乗り越えて精神的にたくましくなっていくのでしょうかね。
    そして、「罪ほろぼし」では、2巻「辻斬り」で辻斬りを犯した永井十太夫の息子・源太郎が登場。大罪を犯した父とは違い、意外にもかなりの好青年でした。今後また登場してほしいキャラですね。

  • 2019年9月16日、読み始め。

    ●人物メモ

    ・吉右衛門---書物問屋・和泉屋の当主で、三冬の伯父。
    ・おひろ---三冬の実母。

    ・飯田粂太郎---
    ・笹野新五郎---大治郎がいないときは、笹野が稽古をつけている。

    ・永山精之助---町奉行所の同心。弥七の直属先。
    ・弥七---四谷・伝馬町の御用聞き。
    ・徳次郎---内藤新宿の下町に住む。女房は、おせき。
    ・文蔵---上野・北大門の御用聞き。弥七と親密。

    ・又六---深川・島田町の裏長屋に住む、鰻売り。
    ・杉原秀---又六の妻。根岸流の手裏剣の名手。

    ・留七(とめしち)・千造(せんぞう)---浅草・山之宿の駕籠屋「駕籠駒」の駕籠舁き(かごかき)。

    ・小川宗哲---亀沢町の町医者。小兵衛の碁がたき。小兵衛より10歳位年長。

    ・文吉(ぶんきち)・おしん---鬼熊酒屋の亭主と女房。前亭主は、熊五郎。文吉・おしんは養子夫婦。

    ・長次・おもと---浅草駒形堂裏の河岸の料理屋「元長(もとちょう)」をひらいている。

    ・牛掘九万之助(うしぼりくまのすけ)---浅草・元鳥越町に奥山念流の道場をかまえる。

    ・金子孫十郎信任(のぶとう)---湯島5丁目に道場をもつ。60歳をこえている。門人は300人以上。

    ・杉本又太郎---団子坂の無外流・杉本道場の当主で、秋山親子とも顔見知りの剣客であった父親を1年前に亡くしている。

    • やまさん
      seiyan36さん
      おはようございます。
      いいね!コメント有難う御座います。
      池波正太郎さんの本は、昔々よく読んだと思います。
      ...
      seiyan36さん
      おはようございます。
      いいね!コメント有難う御座います。
      池波正太郎さんの本は、昔々よく読んだと思います。
      忍者が出るのが好きだったと思います。
      いまも好きですが。
      やま
      2019/11/09
  • 無頼者多すぎません?

  • 仇討ちをするほうもされる方も大変だったんだな。永井源太郎の明るさ、屈託のなさに救われる。

  • 懸隔商売シリーズ第12弾
    とにかく引き込まれる秋山小兵衛と大治郎の二人の剣客。
    今の時代で言うとというたとえる人物はいないけど、いわゆる嬢王陛下の007のような存在だろうか。ほぼスーパーマンでお上ともつながり弥七など手下もいて、難題が起こってもそれをすいすいと解決して悪を倒す(^-^;)そんな秋山親子が素晴らしい。
    江戸時代のしきたりの仇討ちという決まりがこの時代の人たちの大変な生き方を(主に侍だが)垣間見るにつけ、この本の逃げる人でその定めが如何に難しく酷なものかとこの一遍で思い知る。
    小兵衛と大治郎おはると三冬にその息子の家族が中心に必ずいて、様々な人を助けたり事件を解決していく痛快ドラマを毎回見させてもらっている気持ちになる。

  • ‹目次›

    〈内容〉
    闇深の内容。大治郎が事件に巻き込まれ、小兵衛の手を借りずに解決したり(重い話だが)、予想外にイイ終わり方になったり…

  • これまでと一風変わった印象のエピソードが描かれる十二巻。小兵衛の亡妻・お貞やその家族の人となりも描かれる一方、少女だったおはるも剣客の妻としてしたたかさを増している。この巻はなんといっても最後の「罪ほろぼし」がお気に入り。父の犯した罪のせいで人生を一変させられた永井源太郎が、それでも逞しく前向きに生きている姿が強い印象を残す。さまざまな父と子の人生模様を見られるのも「剣客」の魅力であると思う。

  • 「まだ…まだ死ねぬぞ、まだ十人あまりもいる…」死病に冒されながら、世話になった村に巣くう無頼浪人どもの一掃を最後の仕事と心に決め、ひとり剣をにぎる中年の剣客・村松太九蔵。その助太刀に小兵衛の藤原国助作二尺三寸が冴える「十番斬り」。
    小兵衛の亡妻お貞への情愛を彷彿させる「白い猫」「密通浪人」。[辻斬り]事件のその後を描き味わい深い一編「罪ほろぼし」など、シリーズ第12弾。

  • 剣客商売12作目。

    おはると、小兵衛夫妻は、とってもよいコンビだなー。。。と思った「罪ほろぼし」(笑)

    三冬と、大治郎夫妻は、共にかっこいいコンビ。そして、息もあっている。と改めて思った「浮寝鳥」。

    「白い猫」は、駒形の元長にいったのか?
    猫が気になる。。。

    「浮寝鳥」は、おみよの行く末が気になる。。

    「罪ほろぼし」は、「辻斬り」の続編。
    でも、あまりに前に読んだので、「辻斬り」を忘れている。。。記憶力がないなー。。自分。。
    でも、最後はほっこり。
    久しぶりに、読んで幸せな気持ちになった。
    剣客商売の最後って、寂しさや悲しさを覚えるものが多くてね。。。

    白い猫
    密通浪人
    浮寝鳥
    十番斬り
    同門の酒
    逃げる人
    罪ほろぼし

  • 白い猫 果たし合い
    密通浪人 浮気のゆすりが人違い
    浮寝鳥 乞食惨殺事件
    十番斬り 死ぬ前に無頼浪人達を斬ることにした
    同門の酒 弟弟子が人違いで拉致される
    逃げる人 敵持ちの双方と知り合ってどうしよう
    罪ほろぼし 辻斬りの息子は元気にやってます

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池波正太郎の作品

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