- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101157467
感想・レビュー・書評
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剣客商売シリーズ全16冊の中で、秋山小兵衛が剣術の稽古をした記述が初めて出てきた。
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<目次>
略
<内容>
『剣客商売』最終巻。しきりに小兵衛の死んだ歳を書いている(合わせて他の登場人物の死も)。が、話的には終わりになる感じではない。なんで最終巻か。それは池波正太郎が死んだからだ。もうちょっと続きを読みたかった。 -
シリーズ最終巻となる長編。作者が意図した形での「完結」ではないようだが、十分完結編となりうる内容であったと感じた。特にこれまで何度も仄めかされてきた武士の時代の終わりについては、滝久蔵と平松伊太郎という二人の人物の結末に象徴されているように思う。正直なところ「ああ、これで終わりなんだ」という印象が先行し、感想についてはどうにもまとめることが難しい。
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小兵衛は今も時折、二十六年前、門弟・滝の仇討ちに立会った際の、相手方の助太刀・山崎との死闘を思い出す。「生きていれば名ある剣客になっていたろうに」。そんなある日、蕎麦屋で見かけた崩れた風体の浪人は、敵討ちを成就し名をあげたはずの滝だった。そしてその直後、奇しくも小兵衛は、清廉に生きる山崎の遺児に出遇う。
老境の小兵衛が人生の浮沈に深く思いを馳せる、シリーズ最終巻。 -
剣客商売 十六
小兵衛さんが26年前に仇討ちの立会&助人をした、元門弟・滝久蔵、相手方の助太刀、山崎勘介の息子・勘之介、そしてその頃交流のあった金貸しの平松多四郎・・。
小兵衛さんが変わり果てた滝の姿を見かけたのをきっかけに、昔の因縁が動き出します。
命を狙われている勘之介を守りつつ、滝と平松の関係を探っていく小兵衛さん。
仇討ち時に父を殺された山崎勘之介と、理不尽に死罪になった平松多四郎の息子・伊太郎という二人の若者は、性格は全く違いますが、どちらも父を亡くしたものの、仇討ちへの興味が全くないという事で共通していて、ちょっと小兵衛さんが“え?仇討ちしないの?”てな感じで物足りなそうだったように見えました。
本書でシリーズ最終巻という事で(勿論最終巻と意図されてはいないですが)、何となく哀愁が漂う気がするのは、秋山ファミリーの良き理解者だった、田沼老中の失脚に伴い、一橋治済、松平定信の台頭という時代の流れもあるからでしょうか。
そんな中、又六と秀さんの件は微笑ましくて良かったです。
因みに本文によると、小兵衛さんは、おはるや弥七よりも長生きするとの事です。 -
最終巻か。終わっちゃって寂しいよ
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剣客商売最終巻。
終わってしまったな。。。
一巻から一気に読んだわけだが、当初の小兵衛ファミリーと、この最終巻の小兵衛ファミリーは、雰囲気が違う。
そこには、小兵衛さんが老いていく姿があるせいだろうか。
池波正太郎さんの作品は、「剣客商売」と「鬼平犯科帳」しか読んでいないが、作品の中で登場人物が確かに生きているなと感じる。
だからこそ、こんなにもおもしろいと思うのかもしれない。
最終巻、小兵衛さんが亡くなってしまうのではないか。と、ドキドキしていたが、それは荒唐無稽な心配だった。
最後の最後、小兵衛さん、おはる夫婦の「老後」をしかと見た気分。
又六の件は、前作でひょっとして。。。と思ったら、やはりなーという感じ。
よかった、よかった。。
楽しいシリーズだった。
さて次は番外編を読もうかな。 -
深川十万坪
暗夜襲撃
浪人・伊丹又十郎
霜夜の雨
首
霞の剣
長編。シリーズ最後。登場人物が何歳まで生きるか、ということがなぜか何度も出てくる。
敵討ちのようなものに巻き込まれたり、金貸しが理不尽にあったり。シリーズ最初の頃のすっきりばっさりはなく、どことなく暗くもやっとする。