ないしょないしょ―剣客商売番外編 (新潮文庫)

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著者 : 池波正太郎
  • 新潮社 (2003年5月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101157498

ないしょないしょ―剣客商売番外編 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 一日で読了。さすがに池波正太郎。独特の柔らかな文体で、一気に読み切れちゃいます。
    多少気になるのは、登場人物が最初に現れたときと、その後に出てくるときで印象が変わる事。最初に仕えた剣客・神谷弥十郎もしかり、五平も、最後に仕える倉田屋半七も陰から陽、陽から陰といった変化を見せる。途中で筋立てを変えていくのか、それとも一種のテクニックなのか。ちょっと取って付けた感じは無きにしも非ずだが、さほど気になるほどでもない。
    読んでる間は非常に楽しく正太郎ワールドにどっぷり漬かれけれど、後に何かが残るという作品ではありません。

  • 波乱万丈のお福の人生だ。初めは奉公先の主人・神谷に凌辱され、恨みしか抱かなかったはずの神谷が何者かに殺されたところから、物語は大きく展開し舞台を江戸に移す。お福の急成長は、終盤で水茶屋の女主人となるところで、これまでの苦労と引き換えの結果として自分の胸にすとんと落ちた。お福の仇討に助太刀した小兵衛が、お福にとどめを刺させなかったことに感動した。これが他の時代劇であれば、とどめを刺させて目出度しで終わらせるのだろう。人にはその後の人生があり、人を殺めた過去を背負わせるようなことをさせない筆者の愛情を感じる。

  • 剣客商売の番外編。主人公は女性という、シリーズの中でも珍しい設定。もちろん、主人公が違っていても話の面白さは全く失われていません。
    ところどころにシリーズの登場人物や場所などが出てきてにやりとしてしまいます。最後も、シリーズと同じく爽やかな終わり方。最後まで楽しめる一冊でした。

  • こちらもなかなか楽しめました。

  • 池波作品には決して多くない「女」を主人公にした作品。3大シリーズ「剣客商売」の番外編として登場したが、池波ファンには「鬼平」「剣客商売」「梅安」に登場する人物、お店が描かれ思わずニヤリ。

  • 剣客商売番外編です。なんとも気持の良いお話です。最近は,帰宅時の電車や風呂の中で池波作品に埋没し,夕食で一杯やるというのが至福の時間になってきています。お疲れの皆さまは,是非,ご一読下さい。

  • 「死ぬために生きる」「人は悪いことをしながら善いこともする」という心境から生まれる“生の充実”や“物の見方の深さ”。

    このことを池波作品は、お説教としてではなく、登場人物の生き様を通して具体的に教えてくれる。それを読者は快く受け止め、「世の中捨てたものではないな」とほのぼのとした気持ちになる。

    本作では運命に弄ばれながらもけなげにたくましく明日へ向かって生きる「おんな」の生き様が描かれる。
    結末は他の池波作品同様さわやかである。

  • 時代小説。「剣客商売」シリーズ番外編。

    越後・新発田(しばた)の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福。神谷が暗殺され下男の五平とともに江戸に向かう。しかし新しい主人の三浦平四郎も五平も、神谷を暗殺した松永市九朗に殺されてしまう。三浦老人に密かに手裏剣を習っていたお福は、小兵衛の力を借りて仇討ちを誓う・・。

    神谷に凌辱されたとき、お福が神谷の味噌汁に鼠の糞を入れるのだが、それがばれても神谷は寂しそうに笑っただけだった。
    これは自害した神谷の妻にこれくらいの意地があれば・・と思ったのではないだろうか。

    波乱にとんだお福の一生。番外編ということで小兵衛の出番は少ないが、とても引き込まれた。特に女性読者にお勧めです。

  • お福は 両親をなくし 不遇な中で 新発田の町道場ではたらき、
    理不尽にも 乱暴される。
    その町道場主 神谷弥十郎は あるオトコ 松永市九郎 に
    ころされる・・・・。
    五平とともに お福は よるべなき ところで
    成長していく。たくましく そして どっしりと。
    しかし、いつも不幸なのだ。
    男たちは 最後のともし火をかがやかせ 安らかに死んでいく。
    三浦平四郎、五平、倉田屋半七の人生が切り立つ。
    老いてのち どのように 人生を生きていくのか
    「人は死ぬために生きる」という 池波正太郎の言葉が
    重く それぞれの人物が 死 に直面し、命を落としていく。
    小兵衛の 卓越した 人生観が お福を 不幸から救い出す。

  • 今まで読んだ本の中で一番しみじみくる作品です。

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