本は鞄をとびだして (新潮文庫)

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著者 : 群ようこ
  • 新潮社 (1995年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101159164

本は鞄をとびだして (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読んでみたいと思う本がたくさんありました。群さんの実体験エピソードと本の内容とがあんまり関係無いようなのもありましたが、面白く読めました。

  • いわゆる「書評を集めた本」ですが、面白そうな本を探すために書評を参考にしたい、と思っているのなら、この本は的外れになるかも。

    書評そのものが占めるウェイトは非常に少なく、基本的には「取り上げている本のテーマから著者が想像すること、もしくはその本から著者が思い起こす、自身の周りの些細な日常を読むエッセー」という性格が濃い本です。書評部分は本当に僅かなので、取り上げられている作品の本筋を掴むことすら、ちょっと厳しい。

    ということで、書評本としては評価の通りの★です。が、著者の感性を読み取るエッセーとして捉えるなら、また評価は変わってくると思います。

  • 表紙裏
    半径500メートルのことにしか関心がない、と公言する群さんが、海に向うの文学を読んでみれば、ああら、まあ・・・フィッツジェラルドを読んで隣室の女子大生の乱交を憤り、アーヴィングを読んで痔の手術をした友人のトホホな話に思いをいたし、ヘミングウェイを読んでは理想の死に方を考え胸躍らせる。既成の批評にさらりと背を向けて綴られた、大好評の超過激読書エッセイ海外編。

    目次
    マンディアルグ「海の百合」処女喪失ってどんなもの
    フィッツジェラルド「冬の夢」嫌いな女はやっぱり嫌い
    「ニジンスキーの手記」あちら側の世界に行ってみたい
    黄春明「さよなら・再見」うちの親に限って
    チュツオーラ「ヤシ酒飲み」妖怪に会いたい
    アーヴィング「ガープの世界」他人の不幸は笑える
    サキ「モールヴェラ」人形が怖い
    ガルシア・マルケス「百年の孤独」宗教、ワカリマセン
    コルタサル「山椒魚」魚は何でも知っている
    アンダスン「ワインズバーグ・オハイオ」あなたの隣に変人が
    ドフトエフスキー「賭博者」ギャンブルは難しい
    カポーティ「ミリアム」霊の存在を信じますか
    メリメ「マテオ・ファルコネ」女の子でよかった
    カルヴィーノ「木のぼり男爵」
    「グリム童話」噂が一番面白い
    ミッチェル「風と共に去りぬ」恋愛大河ドラマは苦手
    ザシダァワ「江の向こう岸」究極の貧乏
    ブルガーコフ「犬の心臓」犬って哀しい
    チャペック「園芸家12ヶ月」私、待つわ
    ヘミングウェイ「キリマンジャロの雪」理想の死に方

  • 半径500メートルのことにしか関心がない、と公言しているという著者の群氏。
    なんて小さな世界なんでしょう。
    でも、世界の名作を読めば、現実の行動範囲などはまったく関係が無くなってしまうものです。

    世界の名作が数多く採り上げられているのに、ほとんど未読のものばかりで、まだまだ読書が足りないとがっくりしました。
    ベースにしている作品に身近な話を絡めたエッセイを乗せていく構成になっていますが、どれを見てもあまりハッピーな話がありません。

    「ガープの世界」など、私が(読みづらそう)と敬遠していた作品も、それなりに楽しんで読んでいるのが、羨ましく感じます。
    読んでいて不愉快になるような作品は、私はどうにも嫌悪感を抱いてしまい、認められずにいますが、群氏は救いのない悲惨な物語の中にも、楽しい読み方を見つけて、上手に付き合っています。
    これは彼女の持つある種の才能だなと思います。
    その姿勢はぜひとも見習いたいものです。

    紹介作品に短編が多いのは、長編だと読んでいる途中で飽きてしまうからとのことで、その辺りから彼女のゆるいフリーダムさが感じられます。
    四角四面な評論とはまったく違う、何が語られるのかわからない自由気ままな文章。

    紹介文にうたわれているような超過激エッセイとは思えませんが、どれも読者の意表を突く内容でした。
    あまりに卑近な例を挙げながら、作品世界にさりげなく話題をシフトさせていくため、名作がやけに身近なものに思えてきました。

    随所に見られるもののたとえがかなりレトロで、年代の違いを感じますが、お一人様的なシビアな、そして多分に僻み目の入っている独特な文章は、ほろ苦くも面白く読めました。

  • (メモ:中等部2年のときに読了。)

  • 私は人間の中に存在する神である。私はキリスト教が感ずることを感じる。私はブッダのようだ。あらゆる神なのだ。
    自分の運命を知りたいがために今を生きようとする人々、今を知るよりも過去や未来を知りたがり、それによって生き方を変えようとする人々。心の安らぎを求めるというよりも少しでも他人ひょりいい思いをしようと宗教にのめり込む人。どれもこれも現実的な死を考えなくてよい。平和な時代の産物である。毎日遺骨の中で暮らしていたら幸せな人生など考えられない。ただ日々の死から逃げることを考えるのみである。

  • 中学生のときに買って以来、もう何べん読みかえしたことか。「やし酒のみ」「ガープの世界」の章が特におもしろいと思います。

  • 島本理生おすすめ。

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半径500メートルのことにしか関心がない、と公言する群さんが、海の向うの文学を読んでみれば、ああら、まあ…。フィッツジェラルドを読んで隣室の女子大生の乱交を憤り、アーヴィングを読んで痔の手術をした友人のトホホな話に思いをいたし、ヘミングウェイを読んでは理想の死に方を考え胸躍らせる。既成の批評にさらりと背を向けて綴られた、大好評の超過激読書エッセイ海外編。

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