パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)

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著者 : 内田幹樹
  • 新潮社 (2006年8月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101160443

パイロット・イン・コマンド (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 航空サスペンス。
    著者の処女作ではあるが、とても読みやすい。

  • 【本の内容】
    ロンドン発202便は、飛行機好きの小学生、護送される国際犯罪者など、様々な人々を日本へと運んでいた。

    だが成田が近づいたその時、突如、第二エンジンが炎上!

    機長ふたりも倒れてしまう。

    乗員乗客の命は、副操縦士の江波が預かることに。

    経験不足のパイロットは、傷ついたジャンボを無事着陸させられるのか?

    航空サスペンスとミステリを見事に融合させた、内田幹樹の処女作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    「そうなんだ!」

    「飛行機ってそうなってるんだ!」と驚きながら楽しく読めた。

    飛行中の旅客機内で不穏な事件が起こるというストーリーもさることながら、元パイロットだという著者ならではの、飛行機に関する詳しい知識が面白い。

    こう書くと計器や操縦方法といったマニアックなものが思い浮かぶが、この作品では客室にスポットを当てている。

    緊急時の避難の様子、そのときのフライトアテンダントの役割。

    それらが緊迫感のある描写と相まって、非常に面白く描かれている。

    繰り返し出てくる、「避難方法のパンフレットを読んだ人と読んでいない人では、事故の際の死亡率が大きく違ってくる」といった説明にも説得力がある。

    ここまでスリリングに描けるのは、著者の知識はもちろんのこと、その文章力にあるだろう。

    ほとんど体験したことのない出来事を分かりやすく、かつ面白く読ませる。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 元機長が書いただけあって、機内、航空会社の内部事情等の描写は秀逸。エピローグの会社の乗務員に対する仕打ちは悲しい。

  • 突然起こったエンジン炎上で急遽一人で操縦することになった副操縦士・江波を主人公とした航空サスペンス。
    怪しげな人物も多く、ハラハラドキドキの連続で息が詰まりそうになった。関係者の処分には、納得いかないところもあり、しこりがちょっと残った。特に川口。。
    飛行機から見える景色の変化の描写がきれいで、今度飛行機に乗る時は窓からの景色も楽しもうと思った。と同時に、機内安全装備の説明を流し聞きしていたことに猛反省。

  • 『機長からアナウンス』で有名な元全日空の機長内田幹樹さんの航空小説。
    1997年の第14回サントリー・ミステリー大賞で優秀作品賞を受賞した作品。

    以前にも書いたが、わしは航空モノにヨワイ。
    ヨワイったらヨワイ。
    飛行機を知り尽くしている人が書いているだけに、
    機内の様子は迫力に満ちているしリアルな恐怖。
    何ヶ所か飛行機好きの急所をつくところがあって、
    そのたびに涙ボロボロ。
    電車の中で人目も憚らずウルウル。
    そういえば何年か前TBSで放送されたキムタクのドラマ『グッドラック』でも、
    急所を突かれまくりで毎回ウルウルになってしまったっけ。

    パイロットと管制とのやりとりもホンモノの言い回しだから、
    リアルだしわかりやすい。
    翻訳の航空モノでまずコケるのは、このパイロットと管制とのやりとりの場面。
    知識のない翻訳家が意味をわからないまま訳すものだから、
    よけいわけのわからない訳になってしまう。
    おそらく編集者もわかっていないから違和感だらけの訳もスルーされてしまう。
    これまで何冊か翻訳の航空モノを読んだけど、
    今のところズッコケ率は100%。

    これから航空モノを訳す方がいらっしゃったら、
    訳す前にぜひ内田さんの小説や専門書を当たってホンモノに触れて欲しい。
    できれば、ホンモノのやりとりを聴いて欲しいところだけど、
    そこまでは望みますまい。
    素人の方でも、ユナイテッド航空の機内オーディオで聴けるので、
    乗る機会があったら興味のある人は試して欲しいな。

    というわけで、
    日本に航空モノの作品が少ない理由がわかったような気がした。
    一夜漬け的な付け焼刃の生半可な知識で航空モノを書こうとすると、
    あちこちにボロが出てしまうにちがいない。
    ただでさえ最近の航空機はハイテクのカタマリである。
    甘い気持ちで挑戦すると痛い目に遭うかも。
    航空業界出身の作家がこれからいっぱい誕生してくれるとうれしいのだが。。

    ちなみに、
    『機長からアナウンス』によると紅のタヌキこと砧機長のモデルは実在するらしい(笑)。
    それと、
    マイケル・クライトンの『エア・フレーム』について、
    内田キャプテン(笑)の伝え話によって登場する場面があるので、
    マニアの方は発見したらこっそりニヤニヤしてください。

  • 内田幹樹の処女作。

    教官として降り立った下地島で時間つぶしに読む本がなくなったことから書き下ろしたのが本書。

    航空小説とパニックノベルが相性いいことは、さておき、文庫本350ページがあっという間に過ぎていく筆力は見事であり、処女作というのが驚きである。

    兎に角、操縦を熟知したパイロットならではの視点と書き込まれたディテイルによる臨場感で読み手をぐいぐい引き付ける。

    仕掛けやこまやかに書き込まれた脇役もストーリー盛り上げる。

    すばらしきエンターテイメント。

  • 航空パニックもの。冒頭、ヨーロッパから飛び立ってからの描写は、旅行に行きたくなった。作者がパイロットって事でリアリティーがあり、面白かった(実話なら安心して飛行機に乗れる?)神戸出張往復でほぼ一気読み。

  • 元パイロットの内田幹樹さんのデビュー作でサントリーミステリー大賞優秀賞受賞作。航空小説ってあんまり見ないのですが、本作からは、航空機事故で出来るだけ犠牲者を少なくしたいという著者の願い、それには乗客の側も出来ることがありますよ、という真摯な姿勢を感じることが出来た。
    そのメッセージには強く共感するが、航空ミステリとしてはどうか。結末の中途半端な感じは否めないかなぁ・・・登場人物が多いわりに伏線が少ない気もするし、それぞれのその後がエピローグで十分に語られていない。
    これらを差し引いても、読み応えはあるし、カバーデザインが素晴らしいので、電車等でこれを読んでいるとカッコイイかもw。タイトルも素晴らしい。

  • コパイ細腕奮闘記。

  • コクピット内だけでなく、CAの姿や航空会社の体質もわかる。機体トラブルを抱えながらの着陸操縦の描写は緊迫感もあり、さすが元機長と思わせる。機長、CAが協力して困難を乗り越えようとするシーンで、ちょっとウルウルきた。
    でも、1回のフライトにいろんなことをてんこ盛りしすぎでは?!

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