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- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101162065
感想・レビュー・書評
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貧しい小作の一家が貧しいなりに正しく生きてるのに、貧乏を理由に惨めな目にあいまくって、がんばっても報われないし金がないせいで進学諦めなあかんし姉ちゃんは金がなくて嫁入り準備もできんし、母ちゃんと婆ちゃんは病気になるし、なのに嫌なやつは金持ちになって、最後は兄弟以外の家族が土砂災害にのまれて死ぬ。
正しく生きる意味とは?耕作の気持ちが痛いほどわかりやるせなくなる。
最後の兄の言葉に人とは何かを考えさせられる。
「なあ、兄ちゃん。まじめに生きている者が、どうしてひどい目にあって死ぬんだべな」
「わからんな、おれにも」 「こんなむごたらしい死に方をするなんて…まじめに生きていても、馬鹿臭いようなもんだな」
「おれはな耕作、あのまま泥流の中でおれが死んだとしても、馬鹿臭かったとは思わんぞ。
もしもう一回生れ変ったとしても、おれはやっばりまじめに生きるつもりだぞ」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつ来るかいつ来るか…と思っていると、終盤やって来て一瞬ですべてを洗い流していってしまう。もうそれがすべてだよ。あとはそのためのお行儀のよいお膳立てと言ってよい。友人に借りた。