千利休とその妻たち(下) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101162195

感想・レビュー・書評

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  • この本を読む事によって宗恩が帰依したキリスト教について勉強しようと思った。
    どのような教えがあれば心が強くなれるのだろう?
    今世間を騒がせている宗教の教えに心頭する人がいるのは何故だろう?まだまだ疑問ばかりだ。

    司馬遼太郎の石田三成像が自分にとってのイメージだったので、この本での描かれ方に悪意を感じた。
    司馬遼太郎の本を再読して千利休の描かれ方を確認しようと思う。

  • 細川ガラシャ夫人とはまたタイプの異なるドラマチックな話だった
    最後まで飽きずにすらすら読めた。

  • 下巻には利休が秀吉と出会いその茶頭となり、世に名を馳せ、切腹でその生を終えるまでがドラマチックに描かれており、ページを捲る手が止まらず一気に読み終えた。利休と秀吉の立場や心境の変化、利休の立場が上がるにつれ生じる秀吉の側近との摩擦、おりきと心の通った夫婦関係、茶の湯を通して築いた師弟関係、そして茶の湯に対する真摯な姿勢が三浦綾子氏の筆で鮮やかに描かれている。

  • 昔の感覚(婚姻関係、家族関係、主従関係)について行けず、読み終わった自分を褒めたかった。

    千利休は、出世欲みたいなものもあり、センスがあり、柔軟で、たくさん女性と関係していたとは、茶道のレジェンドにはあまりイメージできなかった。そしてあのラストの猛々しさよ。いい女と結婚して、さらばじゃ、なんてスーパーマンか、と嫉妬もした。なぜ切腹の後介錯しないの、晒した首を見に行く一般人たち。ありえん。昔についてけん。

    そんな中で、心を鷲掴みにしたのは、「こんてむつすむん地」。
    なにこのタイトル、これを読みたいわ。

  • 千利休、おりき、おぎんなど家族たちが、秀吉の天下統一に伴い、段々と権力闘争の渦に飲み込まれていくさまが、見事に表現されています。
    権力、文化のアイデンティティとして位置付けられていた茶道を追求していく利休の葛藤がそこにはありました。
    歴史小説、また世界観など、素晴らしい作品です。

  • 宗易とおりきのやりとりにわくわくできると思いきや、秀吉はじめとした武将のあまりに酷い振舞いに憤りまくる。
    小説でありながら感情が乱れて仕方ない。
    読んでてちょっとつらかった、、

  • 千利休のことは殆ど知らずに三浦綾子さんの作品を久しぶりに読みたくなり手に取った。やはり素晴らしい小説、読み応えがあった。茶人として生き抜いた利休と支える妻おりき。紹安と少庵…おぎん、お亀、秀吉…どの登場人物も魅力的だった。

  • 利休の男前と、お茶目な様子に思わず笑ってしまう。

  • 下巻はいよいよ利休が政治の表舞台に登場します。茶の湯の精神を奉じながら、ともすれば権力欲に傾く人間くささ、というか男くささがあり、面白く読みました。また、夫の仕事であり人生の道であるものを理解し陰ながら支える妻おりきには、古風ではありますが、あるべき伴侶の姿を思いました。

  • おもしろかったよ。

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著者プロフィール

1922年4月、北海道旭川市生まれ。1959年、三浦光世と結婚。1964年、朝日新聞の1000万円懸賞小説に『氷点』で入選し作家活動に入る。その後も『塩狩峠』『道ありき』『泥流地帯』『母』『銃口』など数多くの小説、エッセイ等を発表した。1998年、旭川市に三浦綾子記念文学館が開館。1999年10月、逝去。

「2023年 『横書き・総ルビ 氷点(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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