ネコはどうしてわがままか (新潮文庫)

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著者 : 日高敏隆
  • 新潮社 (2008年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101164731

ネコはどうしてわがままか (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 身近な動物や昆虫の生態や知恵が、どれもユーモアたっぷりに書かれいる。

    ネコはどうしてわがままか?メスのカエルが選ぶ「いい男」の条件とは?イヌが飼い主をジッと見るのは?
    これらの何気ない、人によってはどうでもいいような疑問を、旺盛な好奇心で悉く調べ尽くす、その姿勢に感服。

    「すねる」「確かめる」「迷う」「気取る」といった人間的な行動が動物・昆虫の世界でも行われているとは感動すら覚える。

    うちのネコとは擬似親子の関係なのか?人間が呼んでも来ない。エサが欲しい時は、ニャーと呼ぶばかり。朝は寝ている頭にネコパンチしてまで起こすものの、食べたあとは勝手に寝る始末。基本的にネコは単独行動。ネコは鳴いてエサを与えられることで親を認識。そうだったのかと目から鱗。

  • 「春の数えかた」に引き続き購読。四季の『生きもの博物誌』は、四季ごとの生きものたちの生態を並べたもの。1篇ごとに昆虫や爬虫類、鳥や動物についての書かれている。文章量とスタイルが決まっていて、スイスイ読める。
    自分の遺伝子を残すためにオスはメスに選んでもらわないといけない。だから、選択権はメスにある。うるさく鳴くカエル。着飾る孔雀。角を誇る鹿。
    なるほどオスは懸命なんだ。
    後編はすねたり、気取ったりする動物たちの生態。オスに見られていることを意識しながら、気付いていないふりをしながら、ちらちら見るメスの鳥。ホント人間に似ている。我々もやはり動物ということか。

    あとがきは友人であるジャズピアニスト、山下洋輔氏。ちょと得をしたカナ。

  • 2012/12/18読了。動物行動学の研究者による、生き物エッセイ。
    猫好きなのでタイトルに惹かれて購入。内容は、猫のことはほんのちょっとだったけれど、虫や魚や鳥などなどいろんな生き物の知られざる習性が紹介されていて、生き物好きにはたまらない一冊。

    雌は何によって雄を選ぶのか。進化とはなにか。シンプルなようでいて奥が深い。生き物の「なぜ?」は、解明されていないことがまだまだ沢山あるんですね。わくわくします。

    もう一度、大学に通えるとしたら、動物行動学を勉強してみたい。
    現役大学生のときも、ほんとは動物系の生物学をやりたかったんだけど、成績が足りなかったんだったなぁ…。

  •  猫はツンデレだ、などと言われることがある。犬はあんなにも飼い主に忠実なのに、ネコはどうしてわがままなのか。
     この本は、そんな生き物達の様々な不思議な行動の謎を解き明かした、傑作随筆である。紹介されている生き物達は、蜂などの昆虫から雀、表題の猫など多岐に渡る。
     著者の日高敏隆さんは動物行動学(エソロジー)の泰斗であり、その分野のこの国における草分け的存在と言える。この他にも様々な一般向けの啓蒙書を書いており、また、ローレンツの「ソロモンの指輪」やドーキンスの「利己的な遺伝子」など海外の名著の翻訳などもしている。
     そんな一流の学者が書いた本である。面白くないわけがない。読んでいる途中は終始関心のしっぱなし。読んだ後は、生き物達への見方が変わる。一つの生き物に割いているページが4ページ(内1ページは挿絵)となっており、気軽に読める所も長所である。
     日高さんは2009年に残念ながら亡くなられたそうだが、私は今更ながらこの人にハマってしまった。急いで他の著作も探してこよう。

  • 日本の動物行動学の第一人者であられた日高敏隆先生が、楽しくわかりやすく動物たちの行動について書かれています。

    本書あとがきで日高先生はご自身で「どうやらぼくは、かなり昔から生きものたちの、どっちだっていいようなことが気になってしまうような性だったらしい」と仰っていますが、その研究から発見された生き物たちの性質の面白いこと!
    動物たちが生き残り、子孫を残すために独自に獲得していった行動様式に、目が丸くなりっぱなしでした。

    特に動物たちの求愛行動のバリエーションが興味深かったです。
    タガメのメスの"悪女"っぷりに、目を白黒させてしまいました…

  • 軽く読める本。前半、後半とそれぞれ別の雑誌に連載した小編をまとめた構成。前半は一つの生き物ごと、後半は生き物に共通する行動特性ごとに、自由に、軽やかに、そして著者の専門である動物行動学(エソロジー)からの解説や考察がまぶされていて、なるほど、と思ったり、へえ、そうなんだ、と新しい知識が得られたり、読みやすくて、面白く、大変お得な気分になる本。良書です。

  • 小さくて身近な生物たちへの、著者の温かい眼差しと愛に溢れている。

    何気なく目にする生き物たちの行動の不思議が解説されている。
    それらももちろん面白かったが、生き物たちの不思議に魅せられ、あの手この手で解明しようとする、著者をはじめとする人間たちのピュアな情熱も描かれていて、とても微笑ましく、面白かった。
    中でも、セミの鳴き声の秘密を探るために、かの有名なファーブルがセミの近くで大砲をぶっ放したという話には、思わず笑いが込み上げた。

    また、大嫌いな毛虫ですら可愛く見えてしまう、大野八生さんのシンプルでありながら温かみのあるイラストも、とても良かった。

    小中学生にぜひ読んで欲しい本。

    ☆-1は、タイトルが誤解を招きやすい(実際、ネコの本だと思って買ったら期待外れだった、との声も見られる)のと、個人的にはもう少しそれぞれの生き物について掘り下げて欲しかったため。
    タイトル自体はとても好きなので、せめてサブタイトルがあれば。

    レビュー全文
    http://preciousdays20xx.blog19.fc2.com/blog-entry-490.html

  • 内容は動物行動学だが、雑誌記事をまとめたもので、それぞれは短く軽く読める。
    表題の記事もその中の一篇なので、猫の話しか読みたくない人には向かない。
    「ソロモンの指輪」の時代から研究が進んで説が覆ったものもある。研究の進展が見えるテーマが興味深い。

  • 作者の動物への愛情がひしひしと感じられます。

  • 動物行動学者のいろいろな生物がとる行動の興味深い話。イヌとネコの違いなどユーモアに溢れた話題を提供してくれる。2014.7.30

  • いろんな生き物の生態が分かりやすく、また興味が出るように書いてある。雑学的な好奇心をくすぐるかな?

  •  ネコをみていると、その自分勝手ぶりがうらやましてくてたまらなくなる。それなりにネコの社会も苦労があるのだろうけれど、基本的には単独行動だし、好きな時に暖かいところで日向ぼっこができる。いいなぁ~。

     本書のタイトルには『ネコはどうして・・・』とあるので、ネコの話がたくさんあるのかと思いきや、ネコのことを専門に語ったところはひとつかふたつくらい。そういう意味ではタイトルに物足りなさを感じるし、間違って買ってしまう人もいるだろう。この点で☆は一つ減らすかなぁと思った。

     では、本書は何が書かれているかというと、動物行動学に基づく軽い動物のエッセイ。著者は滋賀大学の学長を務めたこともある、日本の動物行動学の第一人者である日高敏隆氏。日高氏の動物への眼差し、どうしてだろうという素朴なところからはじまる好奇心、そしてそれを追求する探究心、そういったところがおもしろい一冊。
     内容はとても軽く、もともと雑誌に連載されていたエッセイなので、一つ一つの話も短いので、ちょっとした息抜きに携帯しておくと良い感じの本です。

    『東京ノラ猫&家猫カフェ』内での紹介
    http://www.neko-punch.biz/nekoworks/liter_bk1.html

  • 雑誌に掲載していた動物行動学についてのエッセイをまとめた本。
    前半は、カマキリとか、雀など、個々の動物を取り上げて、面白い行動やその理由を説明するもの。
    後半は、「選ぶ」とか「落ち込む」といった動物の行動をテーマにして、いろいろな動物を横断的に綴っていくエッセイ。
    後半のタイプの方が、新鮮な感じがして、楽しく読めた。
    特に、食器棚から落ちて落ち込んだ日高家の猫のエピソードがなんともおかしくて、印象的だった。

    ところで、本書の中に出てくる、カマキリの産卵の話。
    カマキリは卵が雪に埋もれて孵化しないことがないよう、雪の高さ以上の場所に産卵する、という説を紹介していた。
    その文章の中で、高いところに生み付けようとすることは説明できても、積雪量をどうやって予測しているのかが謎だ、と言っていた。
    それで、さっきネットを調べてみた。
    すると、カマキリの卵は雪に埋もれてもちゃんと孵るそうで、この説は今は否定されているとのこと。
    他の話も、こうやって、今も少しずつ学説が塗り替えられているのだろうな、と思った。

  • 動物行動学者の独特な視点から描いた動物や虫たちのお話。
    タイトルに惹かれて買ったんだけど、短編集で、猫のお話はほんのちょっとでした。笑
    私はどうしても虫全般が苦手なので、読んだのは少しだけ。

    ちなみに、ネコがわがままに見えるのは、犬が群れで生活する習性なのに対し、ネコは元々群れない単独性の生き物だからだそう。
    (犬はパック•ハンターというらしい)

    ネコが群れる?のは、親と子の関係だけ。
    子猫がお腹空いたらニャーと親を呼ぶ。
    でも親がニャーと呼んでも行かない。
    面白いね。

  • 古本で購入。

    動物行動学の第一人者、日高敏隆が雑誌に連載したエッセイをまとめた本。
    四季の『いきもの博物誌』と、人間行動を表す動詞と生物行動の類比について書かれた文章の、2部構成。

    生き物たちが自分自身の適応度増大(自分の遺伝子を持つ子孫をたくさん残そうとすること)のため、あるいは生き残りのためにつくり上げた戦略というのは、今更ながら見事なものだと感心させられる。
    「夏だねぇ」なぞと人間がのんきに聞いているカエルの大合唱も、当人(当蛙?)たちには嫁探し・子孫づくりを賭けた熾烈な競争なのだ。
    犬についてのエッセイ「イヌは散歩が生きがい」は、犬好きとしては「えっ」とちょっとがっかりさせられてしまった。

    1篇3ページほどのエッセイなので、気軽に読める。ついつい誰かに話したくなるようなネタが満載で楽しい。
    著者は2009年に亡くなってしまったけど、遺された文章はどれもあたたかで味わい深い。

  • 読書録「ネコはどうしてわがままか」4

    著者 日高敏隆
    出版 新潮社

    p100より引用
    “ムカデを好きな人は、まずほとんどいない。ぼくは商売柄たい
    ていの虫によい意味での関心を示すが、ムカデだけはだめである。


     動物行動学者である著者による、動物たちの日々の生活を通し
    て世の中を見たエッセイ集。
     季節ごとの生き物の生活についてからいきものの人間臭い行動
    についてまで、穏やかな文章で綴られています。

     上記の引用は、ムカデとヤスデについて書かれた項の冒頭の一
    文。黒とオレンジを基調としたいかにもやばそうな色合い、あれ
    だけの数がなめらかに動く脚、長い胴体がうねりながら歩くさま、
    そして実際に被害にあう噛み付きと毒、ムカデが得意な方はかな
    りの強者でしょう。黒焼きにすれば精力剤になるらしいですが…。
    田舎住まいの方ならば、暖かい季節の夜に寝ていて、天井からム
    カデが落ちてきてえらい目にあった経験を持っている方は多いの
    ではないでしょうか。
     他の著作同様に優しく心地良い一冊です。

    ーーーーー

  • 表紙のかわゆさよ♪

    なるほどに~そういえば大島弓子氏も
    ネコは親子関係しかないから、ネコがこちらを
    親と思ってるか子と思ってるかどっちかで
    それはときどきによって入れ替わるってなようなことを
    本で読んだって書いておられたなぁ。

    だとしたら、ネコを呼びたいときは
    子猫のような声で悲壮な感じでニィニィ言えば来てくれるのかも☆

  • 動物・昆虫に関するエッセイ。
    人間からするとささいな行動でも動物にとっては大きな意味のある行動であることなどが書かれていて面白い。色んな説が紹介されているが、本当のところどれが正しいかわからないのも、動物学の醍醐味なのかもしれないと思った。

  • エソロジーという分野に激しく興味を抱かせてくれた日高氏の本だ。
    今は文庫本化されてるからありがたい(o^^o)

  • 忙しい日々の合間、難しい本の合間に手軽に読める、動物のなるほど本。
    専門的な部分はいっさいないので、頭が疲れているときに読むと良いかも。
    1話の枚数が少ないから仕方ないが、もう少し詳しく書いてほしくなる。。。
    ちなみに、猫についてはほとんど書いていません。虫の方が多い。

  • GUEST 036/ジャズピアニスト・山下洋輔:スミスの本棚:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京 http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/blog/smith/2011/06/post115283.html




    動物行動学の大家、故日高敏隆さんの本です。ネコ、イヌ、トンボやてんとう虫など、36の生き物の意外な行動秘話が詰まっていて、筆力があり、読ませます。
    続きはこちら→
    スミスの本棚特別編 コメンテーターが薦める「旅先で読みたい本」
    http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/blog/smith/special.html#book04

  •  タイトルに惹かれて読んでみたら、ほとんどネコの話はない・・・様々な生き物の「へぇ」を集めた短編集。意外と周りの生き物たちが人間くさい、というのが面白い。モテない鳥の雄は、「スネ」て形式だけの毛繕いをし、メスはそれが本気度のサインと見る・・・動物の世界は深いですね。しかし、生物学者のユーモアに満ちた文才にはいつも驚かされます。ちなみに、名著「利己的な遺伝子」の訳者です。

  • 偏差値の高い学者肌の方々が執筆すると、大抵読みづらく専門的すぎる傾向があるけど、これはすごく読みやすい。

    ゼンマイと蜂、カタツムリやタガメ等、知ってるようで意外に知らない生き物たちの生態が興味深くて笑える。

    特にタガメのメス。
    狙った相手が子持ちなら、その子を殺し、相手の寂しさに漬け込んで誘惑、子作りに導き、(なんという悪女!)産んだ子の世話は男に任せっぱなし。

    怖!

  • 生き物の知らない知識が増えて面白かった。

  • ・ネコがワガママな理由
    ネコと飼い主の関係は、「擬似親子」
    ネコが餌が欲しいときに鳴くと、世話をしてくれる親とみなされている。
    親が呼んでも、子供はかまって欲しい時にしか興味を示さない・・・

    ・動物の「適応度」の高さ
    自分の血統の子孫をどれだけ残して、種族の中で繁栄出来たか?

    ・群れる理由
    外敵に襲われても数が多ければやられる確立が減る。 
    危険が薄まる = 群れの希釈効果

    ・クジャクの男選び
    美しいオスが選ばれる。>美しいオスは丈夫である。>
    丈夫なオスを産みたいメスの本能。

    ・セミはなぜ鳴くか
    鳴くのはオスで、メスは鳴かない。
    「セミのオスは幸い。なぜなら妻たちは何もしゃべらないから」(アリストテレス)

    ・タガメの産卵
    血統を残すためにメスに産せた卵を守るオス。 
    沢山のオスの卵を産みたい(守らせたい)メスは
    体格差を活かし、違うオスが守っている卵を殺して、
    自分の卵を産み守らせる・・・。

    ・テントウムシの派手な色合いは、“食べたらまずいぞ”(実際まずい)
    という警告色

    ・イヌが飼い主を見つめている理由
    実は「いつ散歩に連れていってくれるか?」を見ているだけである・・

    ・カマキリの予知能力
    雪の深い年には、高いところに卵を産む習性

    ・転位行動 
    エソロジー(動物行動学)上で、拗ねて気を引こうとする、ツンデレ状態

    ・オーストラリアのカメガエル
    自分の体重の70%の重さのオスを、鳴き声の高さ・低さで聞き分けている。
    採卵時に、出来るだけ丈夫でかつ、自分が支えられるオスを選ぶ為。

    ・アリの方角感覚
    巣を出てきた時の太陽の方角を覚えている = 太陽コンパス方式

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