パンドラの火花 (新潮文庫)

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著者 : 黒武洋
  • 新潮社 (2008年1月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101165622

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パンドラの火花 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 死刑制度が廃止になった未来において、政府はすでに死刑判決が確定済みの死刑囚の処理に思い悩む。
    課されたのは死刑囚自身にタイムトラベルをさせ、犯罪を犯す以前の自分を説得させるというミッション。猶予は3日間。その間に若い自分を思いとどまらせることに成功し、犯行を未然に防げたら未来の自分が釈放される。ミッションを選ばなければその場での死刑、失敗しても待っているのは死。かくして死刑囚たちは過去の自分を説得する旅に出るのだが。

    16歳で家族6人を皆殺しにし、その後少女たちも強奪目的で次々殺した横尾。ゲーム感覚で動物を殺すアニマルレースでは物足りなくなりヒューマンレースで子供たちを焼き殺した三日月。疎外感から自身が勤める会社を爆破し、多くの人を死に至らせた氏家。それぞれの説得は成功するのか。

    ドラマ「モリのアサガオ」のような、やるせないお話だと勝手にイメージしていたら全く違った。
    時空監視官の十九番が自我を持ちだすあたりから、ラストへの持っていき方が唐突過ぎて混乱する。続編を出すのでなければ中途半端すぎる終わり方。

  • ある年老いた死刑囚は言い渡された。16歳にして極めて凶悪な一家惨殺事件を起こした自分の過去に戻って72時間以内に犯行を阻止しろ。という物語にて始まったわけだけど読んだ後にかおが青ざめるほど気分が悪くなりました。おかんにどうしたのと心配されるほど。内容の割りに結末は残酷で呆気ない。第?章をよみおえた直後に吐き気をもよおしました。この作者恐怖症。最初の方はどんどんはまれたのですが途中の16歳の頃の自分とのくだりなんかはもうグダグダに見えて。。仕舞いにはあんな終末。こんな気分の悪い小説売れるんですか…

  • 死刑制度が廃止された世界で,刑罰として過去に戻って,自分に犯罪を起こさせないように説得することになった3人の話。
    途中までは好みの展開で先が気になったが,終わり方が好きではない。

  • 死刑囚が、政府の施策によりタイムトラベル(タイムスリップ)で過去に飛び、罪を犯す前の自分を説得する話。成功したら未来が変わり釈放されるが、失敗したら死刑執行。選ばれた死刑囚は各々自分自身を説得できるのか…。

    設定がすごく面白かったから読んでみた。しかし、内容は拍子抜けというか、あまり面白くない。
    最後の急展開もいまいち乗れないし、半オムニバス形式で3人の話を書いたのは欲張りすぎたのではないかな。
    対象を1人にして、説得期間を長くしてじっくりと死刑囚の人生ドラマを書いた方が面白くなりそう。
    この本の設定で、誰か別の作家に書いてほしいなあ。

  • 久々のヒットです。タイムトラベルものだけど、軽くはなくいろいろ考えさせられました。

  • 死刑囚が、過去の自分が凶悪犯罪に手をそめるのを止めにいく、という発想が面白い。

    設定も細かいところまで作り込んであるようで、もっとこの世界の話を読みたい。

    続編が出ることを期待。

  • 途中でよく判らなくなって来た。

  • 自分の犯した罪を未然に防ぐために自ら過去に戻り説得する話。ほかの作品に繋がるようなラストがちょっと、とってつけたような印象。

  • 死刑制度が廃止され、死刑が既に確定している死刑囚の扱いに困った政府は、彼らをタイムマシンで過去へ送りこみ、それぞれの犯罪を未然に防ぐことを命じる、という設定からしておもしろいサスペンス。
    コメディ要素はゼロに近く、常に底辺には緊張が張り詰めている物語なので、誰にでもお薦めできる作品ではないですが、人間の弱さと希望がリアルに描かれているなあ、と思いました。
    最後はまあ、うん (笑)
    それなりに頷けるオチではありました。

  • 説得する側=死刑囚、説得される側=犯罪予備軍、監視役=時空監査官、のそれぞれの視点があったのが面白い。

    死刑囚がタイムスリップで過去へ行き、犯罪を犯す前の自分を説得するお話。黒武作品の特徴なのかどの話も根本的には救いようがなくて、最初のやつは結局過去の自分を殺すし、2番目は過去の自分を丸めこんで復讐に走るし、最後は限りなく絶望に近い義務を負わされるわと・・・

    単に犯罪の罪と罰を問うだけじゃなく、時間を超えられる技術を開発したことで歴史の歪みを連鎖的に生み出せるようになってしまったこと。これ自体が取り返しのつかない人類の罪、みたいなエピローグ。加えてそれに抗おうという終わり方も良かったと思う。

    〈モデム〉の正体が分からなかったけど、やっぱりカイザーのことかなぁ。

  • 殺人を犯した自分を 自分で止めにいく すごい独創的だと思った!読む前からワクワクしてて、殺人を犯そうと思った心情なんて自分しかわからないのに、どうやって説得するんだろう?と楽しみながら読んでました(*^_^*)

  • 死刑が廃止になった近未来。
    宙に浮いてしまった死刑確定囚の処遇に困った国は
    秘密裏に開発されてきた時空移動で
    彼らを過去へ行かせて起きてしまった事件を阻止するため
    過去の自分を説得しに行かせる計画を進める。

    罪を心から悔い若かった自分の説得に全てを賭ける死刑囚。
    未来から来た自分に「お前は人を殺す」と告げられた若者。
    彼らに随行しながらも自分の在り方に心を揺らす時空監視官。

    同時に実行された3つの案件を
    それぞれ違った立場の人物の目線で描く時空を越えた作品。

    訪れた過去で犯罪者たちは
    誰よりもよく知っている《自分》を目の前に何を思うか。


    タイムスリップ、トラベルものはフィクションが大前提なので
    作者によって解釈の違い、矛盾が出てくるのは仕方がないが
    この作品のタイムパラドックスの矛盾は
    個人的にはいまいち納得いかないというか…。

    殺人を犯す→死刑囚になる→過去の自分を説得に行く。
    説得が成功してしまったら死刑囚になった自分はいないわけで。
    この大前提があってのタイムスリップ物の方が
    個人的には分かりやすいし好きかなと。

    最後もちょっと尻切れトンボ的な。

  • いやあ面白い!
    黒武さんのグロさは分かっていたつもりだったので、あんまり驚かずにすみました。
    まず、過去に行って昔の自分を説得するという設定が面白いし、一筋縄では行かないやりとりも見ていてドキドキしました。人間の汚いところを描くのがうまい黒武さんならではの話だと思います。他の人が書いたら、説得はいい方へ進むんじゃないかな。
    オムニバスだと思っていたら実はひとつの話だったり、監視役が実はクローンだったりと、何度も「あっ」と言ってしまいました。19番が好きです。
    続きものというか他の著書とリンクしていそうなので、読むのが楽しみです。

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