みだれ髪 (新潮文庫)

著者 : 与謝野晶子

• 新潮社 (1999年12月27日発売)

感想・レビュー・書評

[Runさんの感想 · 2017年7月7日]

恥ずかしながら言葉がよく分からず、現代語訳＆解説でなんとか読み進んだというのが正直なところ。
にも関わらず、晶子の熱い気持ちは理屈を越えて伝わってきて胸を打つ。
与謝野晶子という女性は、愛情も友情も何もかも、すべての情がとても深い人だと感じる。
はしたないほどの情熱、何も隠さない強さ、恋する相手に対するまっすぐさ。
かと思えば儚く美しい光景をさりげない言葉で現す表現の美しさ、ちょっとした情景に心乱される繊細さ。
三十一文字、という文字数が多すぎず、少なすぎず、彼女の心を現すのにぴったりと嵌っている。
力強さと儚さの両方を持ち、時代も理屈も越えて読み手にまっすぐ刺さってくる歌。

[バグさんの感想 · 2008年10月22日]

恋＝生きる意味だった、人生の一瞬。
そんな高揚を誇らしげに宣言した詩集。
時間を越えても色褪せることはない。

[ぼあさんの感想 · 2023年5月13日]

手帳に私なりの現代語訳にかえて、少しずつ、少しずつ読んでいくつもり。恋の、人生の闘争について、後輩としてお話を聴くつもりで。

[mirkoさんの感想 · 2021年1月25日]

言葉が難しかったが、諦めずじっくりと鑑賞。
最初はあからさまな表現があまり好きになれなかったが、読み進めていくにつれて気にいる歌が増えていき、読み終える頃には短歌の形、リズムが大好きになった。
彼女が使う独特の色、力強く歌い上げられる官能的な表現、不思議な言い回しによるリズム感が好きだ。
彼女の人生についての解説も興味深く読んだ。

[萌子さんの感想 · 2015年3月6日]

あまりに現代的で、熱くて艶めかしくて、どきどき。

[gen177さんの感想 · 2010年9月13日]

「くろ髪の千すじの髪のみだれ髪かつおもひみだれおもいみだるる」「み」の繰り返しによって拍節され刺激される官能。晶子は鉄幹との間に12人も子をなすとともに生涯歌作に明け暮れたが、こうした情熱的な歌を紡ぐことのできる精神性がそうした生活を支えていたのだと思う。「清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵会う人みなうつくしき」歌人の感性の深さを思う。　　　　

[どろっぷさんの感想 · 2009年12月19日]

訳全部にはついてなかった……。でも雰囲気素敵です。こんな風に綺麗に言葉使って創作とか出来たらなーと思います。

[aliceさんの感想 · 2009年8月7日]

なにとなく
君に待たるる心地して
出でし花野の
夕月夜かな


大好きな歌！

[球体スイソさんの感想 · 2007年7月7日]

07.02/12 07.03/02

[りなさんの感想 · 2007年3月14日]

女の性。昔も今も。

著者プロフィール

１８７８年大阪府堺市生まれ。大恋愛の末、与謝野鉄幹と結婚。処女歌集『みだれ髪』で一躍、情熱的な歌人として著名に。その後、小説、随筆、評論、童話、戯曲など多岐に渡り活躍。『源氏物語』は、幼少時代からの愛読書で、現代語訳も３度手掛けている。１９４２年没。

「2023年 『与謝野晶子訳 紫式部日記・和泉式部日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」