- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101171036
感想・レビュー・書評
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昭和40年代後半に新聞連載された随筆集で、著者の心に浮かんだことを徒然なるままに書いたかのような、恥ずかしげもなく自由でモラルの欠片もないような文体が楽しめる。本書の中で著者は食事をしながら読書をすることを書いており、自分も勤務先で昼食を摂りながら読書をするのだが、本書は時折食事中に読むと気持ちが悪くなるものがあるので注意を要した。インターネット全盛の現代で本書のようなエッセイを連載したら、たちまち炎上してしまうかも知れない。初読は昭和57年と推定される。当時は大らかだったな〜
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夕刊紙に連載されたエッセーだけれど、SF作家にしか書けないぶっ飛び方をしているのでこのカテゴリに分類。
書かれた時期とか、夕刊紙の性格を考えても、今じゃ考えられない自由さ。 -
この人がSF作家だなんて想像がつかなかった
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『夕刊フジ』に連載された著者のエッセイをまとめた本です。イラストは山藤章二が担当しています。
著者の事情をまったく考慮することなく、とつぜんかかってくる電話に対する怒りを表明している文章など、ごくふつうのエッセイもあるのですが、ときおり著者ならではの世間的な良識を大きく飛び越えて、読者に不快感をもよおさせるような内容もふくまれているので、油断ができません。
「解説」を担当している堀晃は、「筒井康隆はその作品から創造されるような気狂いじみた人物では決してない、むしろ正反対の、実に礼儀正しい人である」と述べており、著者も毎回読者をよろこばせるような文章をひねり出すことの苦しみを表明していて、そういうものかと思っていたところに、いきなり気分の悪くなってしまうような文章が挿み込まれていて、これも著者の思うツボにはまっているのかもしれません。 -
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https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
筒井先生のエッセイだから面白いに決まってるのです。ただ、これが連載されたのは昭和48年で、掲載されていたのは夕刊フジ。価値観はまさしく「ザ・昭和」。今だとアウトな内容もそれなりに入ってる。だからそれらについては、そんな時代だったのだなあと思って読むしかないのだけど、それでもなお、筒井先生のアイロニカルな視点は色褪せることなく、今なおパンチが効いている。お見事です。
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こんな大作家が新聞に毎日連載していたと言う事実
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内容(「BOOK」データベースより)
確固とした日常に支えられたこの地平を超えて遙か向うを眺めれば、果しなく自由で華麗なる狂気の世界が拡がる―著者は、あたかもささやかな身辺雑記を綴るかのごとく筆を進めながら、実はあなたをアイロニカルな現代批評と潜在的狂気の発掘へと導いてくれるのです。随筆のパロディとも言えるユニークなエッセイ118編は、山藤章二の傑作イラストとコンビを組んでいます。 -
夕刊フジ連載。標題は文藝界ではSFというジャンルは子供騙しで内的必然性無用と差別されるのを皮肉っているらしい。会社員の妻になれば寿退社して専業主婦になるのが普通だった時代に「サラリーマンと言うのは差別語になりますよ」と現代を言い当てた。そんな【常識】を挑発する短文に山藤がイラストを付けたコラボ。全集で文だけ読むと意外に真面目なように感じてしまうのは時の移り変わりか。専業主婦は現在、高収入のステータスシンボル、専業主夫もあり。タブーに喧嘩を売るのは《常識の限界》を弁えているからだが、一般人は斬られても無感知
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エッセイなので読みやすいが、時代が古すぎる。