笑うな (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.44
  • (144)
  • (227)
  • (473)
  • (74)
  • (15)
本棚登録 : 3410
感想 : 200
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171111

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 笑うな、というキャッチーな題名に惹かれて手に取った作品。

    笑うななんて言われましてもひとつひとつがコントの台本かと見間違うほど面白い、滑稽で惨めに見えるキャラクターが沢山出てくるものばかりで思わず笑ってしまいそうになる話ばかりだった。
    けれど少し冷静になってみると、その滑稽で惨めなキャラクター達は自分と重なる部分が多いと気づいた。
    そして改めて読んでみると肝が冷えたというか、全く笑うことなんて出来なかった。
    誰の心にもあるであろう欲目や驕りなどの要素を恐ろしいほどに面白可笑しく書かれていた。

    無意識のうちに自分が沢山の偏見を抱えてがんじがらめになっていること、自分が誰かを反面教師にしようと決めた時誰かもきっと自分を反面教師にしようと決めているであろうこと、慢心が傍目に映る醜さなどに気づけた。
    欲に足元を絡め取られることのないように、本質を見極めようと慎重に過ごしたいと思わせてくれた本。

    会いたい、と座敷ぼっこの2つが個人的に好き。

  • 面白いしそんなにボリュームがあるわけでもないけど、読むのに時間がかかった。
    ショートショートオンリーというよりは短編読み切りぐらいのサイズ感な話も結構あり、バリエーションも多く楽しめた。

    ブラックジョークの度合いもちょうどいい。

  • 筒井康隆が読みたくて著者名からなんとなく見つけた一冊。SFでショートショートなだけあって星新一と似てるなと思う作品もあったけど、こちらの方がブラックユーモアが鋭く、「傷ついたのは誰の心」「セクション」が衝撃的だった。

  • 筒井康隆のショートショート、大好きだ!

    ところどころで滑ってるものもあるけれど、そんなんはどんな芸人でも一緒だでね。
    なんていうかもう、「会いたい」では、胃の奥がぐるぐるするほど泣いた。すてきなことに定評のある筒井康隆の短編の中でも、ド級にすてき。この一編のためだけにもう一冊この文庫を買おうか迷ってしまうよ。
    しかし!人におすすめしても100%大絶賛が返ってくるとは限らないのが筒井康隆あるある……。なので、このたまらなくすてきなショートショートが心にびんびんくる人に、もっともっとこれからも届いていくといいな。いいな!

  • 図書館で借りた本。
    本好き芸人で紹介されたので借りてみたが、ショートショートは苦手だった事を思い出した。

  • まさにドタバタ喜劇なショートショート。くすりと笑える作品も多く収録されていた。

    深く考えてはいけない。自分はあまり考えずにブラックな内容やユーモアを楽しむ事が出来た。合わない人は、とことん合わないかもしれない。

    近いうちに筒井康隆さんの長編も読んでみたい。

  • 一言で言うと私には理解できなかった。
    15ストーリーに1つぐらいは面白かったかもと
    思えるものとあったが、それらは悪い意味で筒井康隆らしさがなくて陳腐な作品なようにも思えた。逆に自分が面白いと思えなかったものこそ筒井康隆らしくて彼の魅力を表しているのなのかもと思った。ここまで書いて自分が何を言ってるのかもよく分からなくなった。難解。

  • ブルドック が 面白い

  • 面白い。2ページで終わる話もたくさんがあるが、どれも面白い。
    「ベムたちの消えた夜」素敵な話だった。

  • 出張先で買って空き時間に読んでいました。とてもちょうどよく面白かったです。
    クスッとなるのとヒエっとなるのとしんみりするのとふと考え込んでしまうのとが心地よいバランスでした。
    ショート・ショートってやっぱり好きだなぁ。

全200件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

筒井康隆の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
筒井康隆
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×