エディプスの恋人 (新潮文庫)

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著者 : 筒井康隆
  • 新潮社 (1981年9月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171135

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筒井 康隆
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エディプスの恋人 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ふう。これはちょっとやばかったね。読んだことによって一つ諦めたものがある程に、おもしろかったよ!

    【第328回てるぞう賞 長編部門受賞】

  • 読み終えた率直な感想は「著者は七瀬になんか恨みでもあんのか!?」…七瀬が不憫すぎて怒りすら覚えるほどに…笑 だって、前作の悲しい物語の記憶を消されて、神が近親相姦するための駒に使われて、挙句の果てには、これからもお人形としてがんばりますエンドですからねぇ…これは酷い扱いですよ。

    しかし、このアクロバットで強引な物語の閉じ方が嫌いかといわれると、「筒井康隆ならば許す」となってしまうのが恐ろしいところ笑

  • 最終巻ですがこれでおしまいなのが残念だ。
     やっぱり筒井さんよかったわぁ。作品全般にわたっての「ある」ということの「あり方」への問いかけが、ワタシの思っているあり方と似ているように思います。3部作の最終巻ですがこれでおしまいなのが残念です。
     「七瀬ふたたび」を読み終えたときに職場の同僚から3部作であることを教えてもらい、すぐさま第一作「家族八景」とこの文庫を古書店で購入しました。「ふたたび」で死んでしまった(のではなかったかな?)七瀬がどんなふうに登場するのかという不安はありましたが、その疑問も本作のラストで明らかになります。人間にとっての「ある」ということの相対さ加減がじんじんと感じられる作品でした。

  • 題名の通り、テーマはとても神話的。ミステリー、ラブストーリー的な展開に乗せられて読み進めていくうち、七瀬が突きつけられたのは自分の存在意義というめちゃくちゃ哲学的な問題。

    フロイト、海辺のカフカ、スターオーシャン3などなど、いろいろなものを連想させるのは、根本にあるのがとても普遍的な問題を扱っているからなのか。もしくは、自分の興味、思想にどストライクではまっただけなのか。

    最初に『家族八景』を読み始めたときには、まさかこんな展開になるとは誰も思わなかっただろう。ひとつひとつは全く違う舞台で描かれている物語を、“七瀬”という一人の女性を通して作品化したことにも深い意味があるのかも。

    三部作通して、ホップ、ステップ、ジャンプ!という感じで、久々にハイスピードな読書体験。

  • 七瀬三部作の最後の作品。
    『エディプスの恋人』って、何だろう。それから、前作を読んだ方なら真っ先に浮かぶ根本的な疑問。読んでいくうちに湧いてくる「じゃああの人は…」「そういえばあの事はどうなった…」という疑問。それらがラストに、壮大なスケールで、それにスピード、重さ、勢いを持ってなだれ込んできました。
    三冊の中で一番すらすら読めたと思います。これまた地に足付かない感じで終わるのが良い。これでこそ!

  • 再読
    何度目かの再読。七瀬シリーズ三部作の完結編。
    前作の最後を知る読者にとって、少し不思議な始まり方ではあるが、その謎の答えは後半に明かされ、七瀬という存在の希少性が明らかになる。
    三部作を通じて物語が大きな拡がりを見せ、作者の伝えたいメッセージが読後感として私たちに贈られる。続編を読みたい気もするが、この物語はこれで完結が正しい。
    何度も読みたくなる名作。

  • 七瀬シリーズの完結偏。主人公、七瀬のキャラクター設定以外、世界観が変わるこのシリーズの最後にエディプス・コンプレックスかぁ~、ユング持って来たかぁ~。ラストは「ですよねぇ~」。 昔に読んだときには頭の悪い私は解釈できなかった。今読んでみると「自分(筆者)が作り出したキャラクターを溺愛しちゃダメじゃんっ!」と感じてはみたが だからユングかと納得。筒井さんはすごいです。

  • 七瀬シリーズ三作目。
    人間臭さ→バトル→神
    という感じでシリーズが進む。
    一番最初が一番好みだった。

    何というか壮大だった。
    一作目は七瀬も人間らしくて
    好きだったが、
    どんどん人間味が無くなって。
    でも一字一句もれなく読みたくなるのは
    この作家さんが好きだからだ。

    シリーズ全部超能力で通してほしかったな。

  • 2作目の結末はどこにいってしまったのか、パラレルワールド?と思った時点で作者の思惑に乗せられてしまったのかもしれない。
    七瀬と一緒に『彼』と『彼女』の秘密)探りながら、最後に明かされた事実にしてやられた。

    あと解説に笑ってしまった。
    開庫厳禁…!

  • 「純と愛」を観ていてなんだか「家族八景」を思い出しそういえば3部作の最後のあれって読んだっけと思って手に取ったが既読でした。というもののあんまり覚えていなかった。そりゃだいぶ前に読んだんだもんねぇ。

  • 七瀬ファンは嘆くが、個人的にはシリーズで一番好き。
    「家族八景」「七瀬ふたたび」ばっかりじゃなくてこれもドラマ化してくれないかなあ(無理)。

  • 七瀬シリーズのSFながら、
    広がる空想性と、引き締める合理性、
    引き込む文章、が大好きなのに、
    何だか不合理な展開にガッカリ。

    と言いながら、最後まで読むだけの着想・文章はさすがだけど、
    他二作(家族八景・七瀬ふたたび)を読むことをオススメ☆

  • 第三部は宇宙的規模、「彼」とそれを見守る「意志」との出会い。

    物語のスケールがかなり大きい。
    もはや人の心が読める能力などちっぽけだと感じる程の大きな存在である「意志」に対し、絶望感と愁傷感を感じてしまう主人公七瀬。
    読後感は何だか空恐ろしい感じ。

    この三部作は絶品。

  • 家族百景で七瀬のファンになったから、
    続編の「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」を読んだものの、
    「エディプスの恋人」は、
    素人の妄想・夢っぽい雰囲気に満ちたストーリーで
    おもしろくなかった。残念!

  • 前作はなんだったのかというほど唐突に場面は高校。
    受け入れるしかどうしようもない大きなものを目の当たりにして、やるせなさが襲う。
    読み進めることも、途中でやめてしまうことも苦痛。それでも読み進めることで答えがある気がする。

  • 話が壮大になり過ぎて、ちょっとついていけなかった。
    前作まで面白かっただけに残念。もっと違う終わり方が良かったなぁ。これは「恋」ともいえないし・・・。

  • 1、2作が面白かったので購読。作を重ねるごとに話が壮大になっていくが、それほど不自然でないところがすごいと思う。
    前作までは七瀬の女性的な部分があまり描かれていなかったが、今回はそういった部分もあり、「冷静で強い女性」の印象があったが、この作品では、戸惑いや、気持ちを抑えきれず葛藤する場面などがあり、これまでとは違った七瀬が描かれていて、前作とは違った部分が見れて面白かった。

  • 「七瀬ふたたび」の続きが気になって頑張って読んだのだけれど、ピンとこなかった。タイトルから恋愛小説をイメージしていたのに、全然恋愛小説ではなかった。

  • 七瀬三部作のうち、これだけは大学1年生のときに読んだ。七瀬が高校生・香川智広の謎を探っていくところは期待しながら読んだが、七瀬が香川と恋に落ちてからの展開はよく分からない。読んだ感想は、30年前とあまり変わらないが、30年もたつとすっかり忘れていることもある。たぶんタイポグラフィと呼ぶのだと思うが、活字を縦横斜めに並べて視覚に訴える表現が何か所かで使われていたり、「意志」の語りかけが赤い文字で表されたりしているのには、再読なのに驚いた。香川に危害を加えた者が超自然的な存在から制裁を受けるという状況に既視感を憶えたが、これは小野不由美の「魔性の子」を読んだせい。本の内容とは関係ないが、長い時間がたったからこその発見もあって、それは、この本には2種類の紙が使われていること。33ページ以降は、ページ全体がすっかり日に焼けて茶色になっているのに、32ページまでは、もっと質のいい紙が使われていて、買ったばかりのようにクリーム色のまま。本の小口がくっきり2色に分かれている。標題紙の次、本文の直前に、真鍋博の挿画(破裂する硬球)が二色刷で入っているせいだろうか。昭和五十六年九月二十五日発行、昭和五十六年十月五日二刷、225ページ、定価240円。

  • 第二作と全く関係のない高校事務職員として七瀬が書き起こされた。超能力者抹殺集団の凶弾に倒れた印象が残る中、著者がこれから語ろうとする物語に気持ちがざわつく。エディプスに擬せられた少年・智広よりも、彼を守る宇宙意志というフレーズから、桂南光師匠の宇宙意志の会を思い出し、著者も関西出身だったなぁといらんことが脳内に湧いてくる。後半の智広の父の独り語りは圧巻で、彼を守る圧倒的存在が読者にも伝わる。その後、第二作で死んでいった超能力者達が出てきたことが、七瀬の諦観へつながっていく。その結末が切な過ぎる。

  • 2017年3月21日読了。読心能力を持つ高校教員・七瀬は異常な能力を持つ「彼」の存在に気づくが…。筒井康隆の「七瀬三部作」の最終作、ということは読んでから知った。自然に読み始めてしまったが、前の2作を読んだ人にとっては、このお話の冒頭から展開、全てにおいて「!!??!!」だったろうな、と思うといきなり読んでしまったのは少し残念。SFミステリ調の冒頭〜前半から、突然ギアが全宇宙的スケールに拡張する展開は、呆気にとられているうちに読み終わってしまう印象だが、終わってからゾオッとするというか、自分の足元が消えてしまうような不穏な余韻が残る…。前2作を読んでから、改めて読み直してみたい。

  • 読み終えたのは半年も前の話になります。
    「エディプスの恋人」は七瀬シリーズの三巻にあたるので、一冊目から読むことをおすすめします。

    感想、なのですが

    とにかく僕にはどストライクでした。

    正直、小説読んでて動悸がしたの初めてです。心臓がバクバクなって手が震えました。誇張ではありません。
    ひとり部屋のなかで読んでいたのですが、物語のクライマックス、「いやーーーー、これはっ(笑)」と、悲鳴とも嘆息とも恐怖とも苦笑ともつかぬ叫び声をあげていました。

    ちょっとネタバレになっちゃいますが、小説に赤い印字をするなんて、反則でしょう。。笑
    氏の恐怖小説集なるアンソロジーを読んだこともありますが、僕のなかではこの「エディプスの恋人」こそ、ぶっちぎりで怖かったです。

    もう一度読み返したい気持ち半分、またあの動悸を味わうのかと思うと、読みたくないような気持にもなります。笑

    とにかくいろんな人に読んでもらいたいです。おすすめです。

  • まったくどこへ連れて行かれるやら見当のつかない物語展開に脱帽。まだこちらに戻ってこられない。

  • 教員として働いている七瀬、
    前シリーズまでの家政婦としての話は一度しか触れられずノリオたちの話も出てこない。
    さらりと以前のことはなかったかのように話が進んでいく。

    七瀬は生徒である香川に惹かれ、彼の能力を探り、彼と恋愛関係になるが彼を守る宇宙に気がつく。
    エディプスコンプレックスを抱く彼と宇宙である彼の母、そして一度生き返るノリオたち。

    完結してしまう寂しさを感じた。もっと七瀬が知りたい。

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