ロートレック荘事件 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 533
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171333

感想・レビュー・書評

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  • 筒井先生はミステリーも書いてたのね
    殺人事件だけど、エンタメよりのミステリー
    騙されました!快感!
    後半はくどいほどの解決編で、作為をフルオープンされて清々しい

    なぜロートレック絵画としたのか?
    ネットで調べると納得。

  • 久しぶりの再読。評価甘め。
    ロートレックの作品に囲まれた洋館。3人の美女による恋の鞘当て。一人ずつ美女が殺されていく。
    ネタバレを知っている以上、なんの驚きもありませんでしたが、昔は衝撃的でしたね。メタミステリとか書いちゃうとちょっと詰まらないのですが。改めて読むと最後のページの犯人の独白がとても切なくてたまらない。
    館物でこのページ数で満足度の高い小説はなかなかない。

  • トリックに全然気づかず最後でびっくりした。途中違和感を覚える箇所は多々あったが、まさかそっちだとは思わず違う方向を意識していたので見事に騙された。

  • 見事に騙されました。
    最近はミステリをよく読むので、注意深く読んでいましたが、ある一行に衝撃を受けました。
    最後に、犯人からとても丁寧な解説があるので安心して読んでください(笑)
    きっと騙されます!

  • ずるいよねぇ〜。
    最後が本当にイヤな気持ちになる終わり方。好きです。

  • マジでやられたミステリ リスト作品

    読みたい本も積読本も多すぎる
    それゆえ再読というものを基本的にしないタイプだけれど、筒井康隆作品を集めるついでに買い戻した

    前に読んでからゆうに10年は経っている
    メイントリックは覚えている程度
    どんな話だったか気になったのと薄めの文庫なのでサクッと読んでみた

    初読時の混乱衝撃度は軽減していたが(え?君、だれ?)たしかに読んだ物語だと微かな記憶が蘇る感じが良かった

    最終章はこんなに重かったっけ
    救いのない結末だがきっちりハマってて腑に落ちる

    再読して作品のイメージと評価が変わったなあ
    一撃モノではない傑作


  • 真相が明かされる最後の最後まで気づかなかった…
    本ならではの仕掛け。

  • 筒井康隆作品2冊目。
    1冊目はパプリカを読了しています。
    だまされないぞと慎重に読み進めていたのに、まんまとやられました。

    序盤の不自然さ、細かな違和感や「これって誰の発言?」と思う部分、部屋の図面に書かれた名前の表記ゆれ、画家かつエッセイスト??とハテナが浮かびつつも『おれ』=重樹と思い込み...
    まさか章によって『おれ』が違っていたとは。
    やっぱり序章の人物を工藤忠明だと思っちゃうよね!
    気持ちよくだまされて清々しい気分です。これだから読書はやめられない◎

    典子さんは男性を見た目や財力で判断しない、素敵な女性だった。
    しかし、その想いは蔑視を受けてきた重樹には届かなかった。
    常日頃他人から好奇の目にさらされていたら、どうしても穿った受け取り方をしてしまうよね。
    お互いに心をひらいて本音を話せていたら、結末は違ったものになったのかも...
    短いながらも謎解きだけでなく、余韻の残る1冊でした。

  • 夏の終わり、ロートレックの作品に彩られた郊外の瀟洒な洋館に集った将来を約束された青年たちと美しい女性たち。
    優雅なバカンスが始まるかに思えたが、2発の銃声が惨劇の始まりだった……。


    どんでん返し・叙述トリックミステリと言えばこれ、と言われることもある有名ミステリー。
    話だけは聞いていましたが、ようやく手に取りました。

    途中何となく違和感を覚えつつも(今誰が喋っているんだろう? とか、見取り図の名前の書き方バラバラで気持ち悪いなとか)、騙される快感を存分に味わえます。
    えー、ちょっとずるくないかなと思う部分もなくはないですが、読み返すと伏線はたくさん散りばめられていますし、この手の構成の本で、部屋割りや見取り図を入れるのは、大胆で本当に感心しました。
    一人称視点だった情景がぱっと切り替わる瞬間はやっぱり気持ちがいい。そのうちもう一度伏線を確認しながら読みたいです。

    途中にカラーでロートレックのポスターが挿入されているんですが、これ何の意味があったのかな、と考えてい思ったのが、殺された住人の部屋のポスターと被害者の死にざまの様子を少し似せているのかも。腹部を2発撃たれた被害者の部屋のポスターは、血痕にも見える飾りのついたファーストールのようなものを巻いた女性の絵「ラ・ルヴュ・ブランシュ」。頭部を打ち抜かれた被害者の部屋には、赤い羽根飾りが広がる血にも見える帽子を被った「ジャヌ・アヴリル」の絵、みたいな。
    3人目だけ少し微妙な感じですが。

    ***

    この本が気に入ったら、やはり王道の『十角館の殺人』(綾辻行人/講談社文庫)も読んでほしいです。今なら漫画版も出ていて、そちらも美麗イラストでおすすめ!

  • よくあるテーマの推理小説を筒井先生が書くのなら、きっと何か違ってるはずと思い、読み始めました。
    ざっくりと、それこそ速読のような読み方をしたのならこの小説の面白さは分からないでしょう。
    どこにでもあるようなストーリーで。

    何度か「ん?」と思い前のページを読み返す。
    何か騙されてるような、不思議な感覚で読み進めて、そして後半にそれが回収された時は「あ、なるほど!!」と感心するほかありませんでした。

    最後は少し哀しい結末で、一気に登場人物に感情移入しちゃいました。

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著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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