- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101174112
感想・レビュー・書評
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2017.1.15 日経新聞「文化」中畑貴志
「正月用、書籍選び」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読・続編行かねば。
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他の彼の作品と比較して、性的虐待の描写が生々しくて、若干不愉快をもよおす。
生まれに謎を抱えた剣豪が一人、師匠である宮本武蔵の25歳まで山を出るなと言う遺言を守り、今日山から下りてきた。向かう処は吉原。
ここで、花魁、吉原の店主などとの交際、そして狙い迫ってくる柳生家との対立を通して、彼の成長を描く。
吉原は実は。。。という仮定で描いているが、女性としてもやっとくる。吉原は誰にとっても、地獄でしょう。
流れ者をすばらしく書いたりする傾向が彼にはあるので、人によって好き嫌いは分かれると思う。ただ、出生の謎が明るみに出てくるまでのドキドキ感はある。 -
まさに書名の通り、吉原に対して、
神君家康が残した御免状をめぐる物語。
設定は斬新だし、吉原の仕組みや歴史を学ぶ、
ある種の歴史書にもなっていると思う。
これがデビュー作とのことだけれども、
主人公・松永誠一郎はともかくとして、
登場する男たちはみんな格好いい。 -
さすが隆慶一郎の作品は面白い。
宮本武蔵に育てられた青年剣士・松永誠一郎は、師の遺言に従い江戸・吉原に赴く。
吉原では裏柳生の忍びの群れが跳梁し吉原成立の鍵である「神君御免状」を狙う。
吉原成立の謎とは何か?
吉原に住まう人々とは何者なのか?
松永誠一郎に課せられる使命とは何か?
隆慶一郎のデビュー作‼ -
古本で購入。
師の宮本武蔵の遺言に従い江戸の色里、吉原に赴いた松永誠一郎。
彼を襲う裏柳生の忍、「自治都市」吉原の本当の姿、そして神君御免状。
ただただ一言、傑作。
謎が謎を呼ぶ物語の巧妙なつくりと、それが徐々に解き明かされていく過程が、すごく心地いい。
「道々の輩」などと呼ばれた傀儡子ら中世以来の遊行者たちがつくりあげた、無縁・公界としての都市、吉原がまた魅力的。
沖浦和光が「豊饒な闇」と表現した彼ら被差別民の世界が活写されていて、「やるなぁ」と感心してしまう。
一気読み推奨。オススメ。 -
職場Tさんおススメ
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登場人物が一気に出るので、最初は混乱したけど、やはり隆慶一郎氏の小説はすっきりするね。