鬼麿斬人剣 (新潮文庫)

著者 : 隆慶一郎

• 新潮社 (1990年4月27日発売)

感想・レビュー・書評

[中村紆雄さんの感想 · 2013年2月27日]

主人公と同じリズムで、ザックザクと文章が進む。
時代劇のドラマみたいにカッキンカッキンという戦闘シーンはない。
真剣勝負はいつも一瞬、ぶった斬るか、ぶった斬られるか。
それを見逃したら、手遅れだ。

手を下す瞬間というものがあって、そこに命を賭けるという生き様。
残酷でエロチックで、真剣な爽快感がいい。

[myjmnbrさんの感想 · 2011年9月29日]

めずらしく伝奇要素が低く、プロットは藤沢周平みたいだ。しかし弟子が師匠の剣を折るという設定はサスペンスフルで秀逸。死者を追う旅を通じて、清麿という師匠の姿を浮かび上がらせる手法は見事である。

[なごなごさんの感想 · 2007年11月5日]

師匠かっこいいなあ。

[gachi-folkさんの感想 · 2018年2月11日]

隆慶にしては内容がやや淡白だが、相変わらず登場人物がいかしてるので楽しめる。山人の暮らしぶりを、もうちょい掘り下げてほしかったな。

[hossy33さんの感想 · 2017年10月17日]

プロットはとても興味惹かれる小説だが主人公に魅力がない。ガサツで若すぎるためか人生に対する哀しみが描かれていない。あと１０年後の主人公にしたら魅力が出たかもしれない。

[hs19501112さんの感想 · 2017年3月23日]

ロードムービーテイストの時代劇エンタテイメント。

超人的に強い主人公は、隆ワールドではお約束だね。そこに違和感を感じさえしなければ、十二分に楽しめる。

また、女の強さとサガとを魅力的に描くのも、隆作品の見ドコロの一つなのかも知れない。

★３つ、７ポイント。
2017.03.24.図。

[文左衛門さんの感想 · 2015年3月13日]

隆慶一郎氏の作品の中では、軽い感じでまあまあかな。

[tanaka1122さんの感想 · 2015年2月16日]

凄い時代小説。恐るべし隆慶一郎。

[kun92さんの感想 · 2014年6月19日]

久々の再読。やはり隆慶一郎は面白い。
実在した名刀匠山浦環源清麿の弟子で、試し斬り剣術の達人という設定。
刀鍛冶の思いも描かれていて、隆さんの描写する漢は素晴らしい。

[morimoriさんの感想 · 2013年9月4日]

刀鍛冶の弟子鬼麿が、師匠の駄作を遺言により折り捨てる旅に出る。 鬼麿は刀鍛冶だけれど剣客。追っ手・敵を次々に切っていくさまは、痛快。 テレビの時代劇を見ているような気がした。