一夢庵風流記 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 189
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  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101174143

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わったら最高に清々しく感じられた。
    何回読んでも最高の戦国時代の小説でした。
    こんな風に生きることができたらおもしろいだろうなと。
    でも、このエッセンスを取り入れて日々生きることはできるかな
    明日から凛としてみようと思います。

  • 熱い!!
    日本男児ならこうありたい!と思うような本だと思う!!
    要は人。義に対しては義。真実を真摯に考え、自分が犠牲にならずにやり遂げる。まさに仕事人(いくさ人)!現在との違いはあるが人に対する気遣いと己の思っている事を全うしたいと思う。言葉を観ず、人を観れば自ずとわかってく!まさにそのとうりだと思う。
    自分の技術や知識が凄い、前より収入が挙がって儲けたから勝ち組...前田慶次にぶち殺されますな!そして「そんなものは永遠に続かないんだと...」かなりの金儲けをした5人のガン患者の言葉も思い出す...

  • これはWJで連載されてた作品の原作と知って、貪るように読んだ。読み終えた頃には、隆作品の虜で、出版されてる全てを次々に読み漁ったのでした(笑)なのでこの作品以外の隆作品もリアル本棚には有るのです。

  • 花の慶次から本書を読みました。漫画版との差異があり、面白かった。

  •  隆慶一郎さんにハマったきっかけとなる作品が、「死ぬこととみつけたり」だった。分厚い単行本2冊を読むのには、文庫本のように逐一ルビは振られておらず、また内容も「葉隠」に近いということもあり、史実との照らし合わせが含まれ、総じて難解な作品であった。ただその難解さ、読み進めなさがその物語自体の面白さを一層引き立たせていると感じ、私はそこに惹かれた。
     そして次に読んだ隆氏の作品がこの「一夢庵風流記」である。一読した感想としては、漫画を読んでいるような気分になった。というのは、「死ぬこととみつけたり」と比べ、日本語も読み易く、人間関係・相関関係共に至ってシンプル。ストーリーもバトルやロマンスなど、複雑では無く、直接的な描かれ方をしており、分かりやすかった。
     ただ、その分作品としての深淵さであったり奥深さなるものが、少し希薄であると個人的には感じてしまった。まあでも、このような単純明快で爽快な物語は、誰が読んでも止まらない面白さであるのは間違いない!

  • ゲームか何かのキャラクターとしては知っていましたが、本人については何も知らずに読み始めました。
    長身で長槍を振り回すと言えば前田利家。
    同じ前田の血筋なのだろうとは思いましたが、まさかそこまでそりが合わないとは…。

    これまでに読んできた前田利家は温厚で、篤実で、愛されキャラだったように思いますが、この作品においては器が小さくてで執念深くて、まつにすらちょっと軽んじられているところがあるくらいです。(まつは慶次郎が好きなのです。で、両想い!)

    風流記というほど風流に傾いてはいませんが、漢籍を読み、歌や詩を作り、茶を嗜む慶次郎は確かにただの暴れん坊ではありません。
    だからこそ、直江兼続とは莫逆の友として生涯友情をはぐくみ続けることもできたのでしょう。
    何しろ兼続は兜の前立てに「愛」を描く人ですからね。

    それにしても、秀吉の朝鮮出兵にあたり現地視察を命じられたりとか、家康の上杉攻めの際に味方を追いつめた最上義光の兵たちを、たった8人で追い散らしたりとか(味方の死者はゼロ)、マンガや小説のような出来事が実際に記録に残っているのですから、すごい人です。
    目立ちたいから人目を引くような奇抜な格好をした形だけの傾奇者ではなく、したいからそうする。
    人々の驚く顔を見て喜ぶ。
    天衣無縫とはまさにこのことか、と思いましたが、いやちょっと待て、なんか新庄ビッグボスのような気もしてきたぞ。

    編集者経験があると著者略歴を読んで知りましたが、だから小説っぽくないのかと腑に落ちました。
    歴史小説の中では結構天の声として作者の主張が書かれることがありますが、この作品の天の声はそういうものとはちょっと違う気がします。
    作品を俯瞰してみた場合、登場人物に語らせるには無理があるけれど大事な事項なのだから補足しておこうとでもいうような、作品との適度な距離を感じました。
    それはもしかしたら小説家ではなく編集者の目だったのかもしれません。

    作者が60歳をすぎてから作家デビューというのも驚きです。
    「自分で自分に限界を作ってはいけない」ことの見本のような方ですね。

  • 天下の傾奇者前田慶次郎の一代記。慶次郎の傾奇くスケールの大きいこと!身近にいたら理解できない奴なのだが、脇役の描き方含めて隆慶一郎は上手い。しかし前田慶次郎、共感しづらい男だ

  • ずっと積読してた。パチンコとかアニメで活躍してるらしい。何となく読み始めた。ら、止まらない止まらない。

    前田慶次郎、前田利家の義理の甥。色々あって、日本史至上最高のかぶき者。信長、秀吉、家康の時代に、やりたい放題。

    優秀な馬と家来を引き連れ、自由に生きる、男の中の男。という感じ。

    めちゃくちゃ面白かった。歴史に残らない人物を蘇らせる隆慶一郎の手腕に脱帽。

    そして、手前の話で恐縮だが、自分は石田三成のような奴だと思った。

    「石田三成は慶次郎とは正反対の男だ。あらゆる起り得る事態に智恵をふりしぼって対策を立てる。そのくせ事は必ずしも対策通りには起らない。そのなるとこの男は神を呪い、人を罵り、結局は自分を責める。よろず事に向う姿勢が派手派手しく、終った後も知る限りの人人に吹聴してやむことがない」

  • コミックで「花の慶次」というのを見た事はあるが、絵が嫌いで興味なかった。たまたま、その原作らしいと気づき読んでみたけど・・面白かった。前田慶次郎は実在の人物らしいが、ほとんど創作だろう。秀吉の天下取りから家康まで快男子の活躍として朝鮮も絡む。歴史人物を散らしながらも、陰険な悪役は出てこない。恋あり冒険ありの、痛快時代小説。もう亡くなっているけど、作品を追いかけてみます。

  • 20代・30代前半に読んでいたら絶対に影響されたな(笑)。
    一人の男の生き様を生き生きと描いた素晴らしい一冊です。
    まあ、近くにこんな男が居たら少し迷惑かも。

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