死ぬことと見つけたり(上) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101174181

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  • 鍋島藩の浪人で死人(毎朝、起きる前に自分が死ぬ場面をシミュレーションし、死ぬことに一切の恐怖をなくした者)斎藤杢之助が主人公の連作短編集。

  • 葉隠に沿った物語。意図しない終わり方が逆に余韻を残してくれた。

  • 主人公の覚悟と行動力に惚れる。

  • エンターテイナー版葉隠。戦国の世も終わった江戸時代、主持ちのいくさ人たちの活躍。天草四郎の乱に始まるが1話毎に歯切れよく完結するので実に読みやすい。

  • 抜群に面白い。

    戦場では一瞬の躊躇が生死を分かつ。したがって逆説的だがその躊躇を無くす為、常日頃から死んでおく必要がある。

    これを具現化したのが本書の主人公、斉藤杢ノ助。文字通りいつでも躊躇なく死を差し出す。

    たとえ家老、藩主、老中であろうと、杢ノ助を相手に回すと一瞬にして命のやりとり、男と男の勝負に持ち込まれる。

    そして相手はその杢ノ助の本気を悟ったとき、己の中の甘さに愕然とし負けを認める事になる。

    この杢ノ助の本気度やそのスピード感たるや。かっこいい!痛快!恐るべし!

    常に頭の中で参照している一冊です。

  • 時代小説は人の名前が難しい…
    言葉も難しい。

    ただ、面白い。

    死人。毎朝死ぬ。
    その為、後悔などしない生き方。
    自分に強い生き方を学びたい。

    p127.ことの大小を問わず、理由の正逆を問わず、一瞬に己れのすべてを賭けて悔いることがない。
    p130.今日只今に己れの全存在を賭けて決して悔いることのない男である。
    p197.人間のすることに理屈はどうにでもつく。だがすべて嘘である。何を考えるかではなく、何をするか或いはしないかで男の評価はきまる。

  • 最後まで終わっていない事だけが悔しい。
    しかし構想だけ見ればある程度は想像出来ると共に、他作品を見ると容易に想像出来る。
    バイブルと言える作品が見つかった。

  • 4.09/1064
    内容(「BOOK」データベースより)
    『常住坐臥、死と隣合せに生きる葉隠武士たち。佐賀鍋島藩の斎藤杢之助は、「死人」として生きる典型的な「葉隠」武士である。「死人」ゆえに奔放苛烈な「いくさ人」であり、島原の乱では、莫逆の友、中野求波と敵陣一番乗りを果たす。だが、鍋島藩を天領としたい老中松平信綱は、彼らの武功を抜駆けとみなし、鍋島藩弾圧を策す。杢之助ら葉隠武士三人衆の己の威信を賭けた闘いが始まった。』

    冒頭
    『死は必定と思われた。つい鼻の先に、刑務所の壁のように立ち塞がっていた。
    昭和十八年十二月。
    僕は九月の末に二十歳になったところだった。』


    『死ぬことと見つけたり』
    著者:隆 慶一郎(りゅう けいいちろう)
    出版社 ‏: ‎新潮社
    文庫 : ‎400ページ (上巻)

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  • 2020.10.03

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