朝ごはんぬき? (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101175065

感想・レビュー・書評

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  • 私は31歳。明田マリ子、独身。
    女流作家の秋本えりか先生のところで住み込みで働いている。
    前に勤めていた会社は、失恋が原因で辞めてしまった。

    主人も高校生の娘もいる先生のお宅には、月末の締め切り日が近づくと、いろんなタイプの編集者がおしかけてきて、修羅場どころの騒ぎではないのです。
    作家先生の家族、食事も三人バラバラの生活を間近で見ているマリ子の人間観察力が鋭く、関西弁の言い回しがとても面白くて、昭和51年に書かれた小説とは思えないほど、登場人物が生き生きと新鮮に感じられます。
    別れたはずの元カレから突然電話がかかったり、近所でばったりでくわしたり、揺れ動くマリ子の気持ちが妙に的を得ていて、同じ女性としてとても共感できます。
    田辺先生は、女ゴコロを描くのがほんとうに上手いですね。
    男と女のバトル、このテンポの良さ、そして物語の締めくくりが実に素晴らしい。
    こんな楽しい小説、もっと読んでみたいです。

  • 昭和51年に出版された作品が、今でもこんなに楽しく読めるのって純粋にすごいなぁと。失恋をきっかけに有名作家のえりか先生のもとで住み込みで働くことになったマリ子を主人公に、えりか先生の家でのドタバタ劇が描かれている。"ハイ・ミス"って言葉は初めて知った。現代では絶対使えない言葉だな。最後はハッピーエンドだし、解説にもあるように「さ、また生きていこ」と前向きな心にさせてくれるような作品でした。

  • 人生初の田辺聖子さんの作品。
    ユーモア溢れ、読み終わったらほっこりするような作品だった。また登場人物が個性的で面白かった。
    解説にも書いてある通り、「さ、また生きていこ」って思えるような感じ。

  • 出てくる人みんな訳わからん。マリ子は大変やろなあと思っていたけど、最後の方なんてマリ子も楽しんでる。読むと元気な出る話。

  • さらっと読むのにぴったり!

  • 楽しかった。
    女性ならではの視点が細やかで優しく、登場人物がみんな愛おしくなってくる。
    しょんぼりしてたら勿体ない気がした。

  • 2022.4月ごろ読了
    田辺聖子さんの本は初めて読んだのだけれど、なるほどハイ・ミスという言葉は現代だとなんやかんや言われるだろうなあとまず思った。
    自由人な先生とサイの旦那、ジャガイモ編集者、などなどかなり個性的な面々の気がするけど、なんとなく居そうだな…と思うくらいの変人ぶりが書かれてるように思う。

  • どこにでもあるような日常生活が描かれているのですが、登場人物は皆個性的で自分を持っています。最後は心がほわっとあたたかくなる物語。

  • ハチャメチャだなぁという感想しか出てこない

  • 2015.11月15日
    時代が古い?
    表現が面白い。
    それそれの人の個性や性格がはっきりしていた。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

田辺聖子の作品

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