新源氏物語(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101175140

感想・レビュー・書評

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  • 源氏物語田辺聖子訳。読みやすく、かといって優雅さを損なうこともない。
    これまで「あさきゆめみし」か国語の授業くらいしか読んだことがなかったが、恋愛メインとはいえ、政治問題も絡んで勉強になる。現代とは感覚が違うし、源氏の魅力もわかるのだが、やはり、父兄の妻に手を出し、紫の上が一番といいながら、謹慎中に明石の君と子を作り、帰ってくれば六条御息女の娘に気を惹かれる源氏の懲りなさにはちょっと呆れる。当時の女性方はそうは思わなかったのだろうか。紫の上派としては、明石の君が、うーん、どうしても好きになれない。悪いのは源氏なんだけども。

  • 源氏物語の入門書として、オススメです。

  • 源氏物語の中では1番詳しく訳されていてよかった。

  • とにかく読みやすい
    女の業はいつの世も変わらないものなのかと…。

  • 10月10日読了
    上巻だけなのに3ヶ月もたらたら読んでいたらかかってしまいました。正直、なかなか進まず読むのやめた時期もあったけど、話としては同じようなことは源氏が繰り返す。そして、自分は罪な男だと思いながらもまた繰り返す…。
    今の時代こんな男がいたら、叩かれているでしょう。だから、気品があり、美しい。だから女は流されてしまうのですね。

    ただただ、源氏物語のいいところは和歌が美しい。本当に、日本語が美しい。こんな使い方をしてみたい。愛する気持ちをたくさんの状況や風景を置き換えることで切なさや、切実さが増すのですね。

    痺れる場面が何度もありました。

    わたしは明石の君が好きです。
    謙虚で上品な女性なのが伝わってきますね。
    頭の中で映画を見ているように背景を浮かべることができました。

  • 紫式部の『源氏物語』のストーリーを、現代の言葉で語りなおした本です。

    上巻では、「桐壷」の巻は省かれ、「空蝉」から「澪標」の巻までが扱われています。現代のロマンとして読めるような著者の達意の文章にも、現代でも通用する原作のストーリーにも、感心させられることしきりです。

  • 現代語訳というよりも田辺聖子版源氏物語という感じですね。谷崎潤一郎訳の源氏物語に挫折した身としてはとても読みやすいです。ただ久しぶりに読んだけど、こんなに長かったかなーという印象が一番にきちゃいました。
    上巻は源氏がチャラチャラしてる時期ですね。須磨に流れたのも自業自得な気がしてならないのですが。塞翁が馬ですよ。
    いろんな女に次から次へと手を出していく源氏はむしろ清々しくさえもあります。ちなみに花散里の君が好きです。紫の君も好きですが、明石の君も好きです。源氏じゃないけどみんなそれぞれに素晴らしいところがあり、源氏は本当に幸せな奴だと思います。

  • 一つ一つの文章が美しく丁寧で、平安時代の情景が目に浮かぶようだった。

  • さくさく進める読みやすさ。
    情景や文章が美しく、雅な世界観に浸れる。

    個人的に紫、明石、花散里が好き。

  • 読み終わって、「サイコーだ!すごいおもろい!」って書こうと思ったんだけど、他の人のレビュー見てたら源氏の人気のなさに驚いた。

    源氏の気の多さに嫌気がさす人が多いようだ

    おいらは自分が男だからか源氏の気の多さにもそこまで悪者には見えず、むしろそれだけ多くの女性と関係を持ちながらも自分から捨てることはしない男気の惚れる。

    女性も皆がみな翻弄されるだけでなくつれなく振り回したり、他の男に乗り換えたりしていてバランスがいい気がする。

    男は愛の入れ物がたくさんあり、そのすべてが真実なのだ

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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