新源氏物語(中) (新潮文庫)

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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101175157

感想・レビュー・書評

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  • 上巻に引き続き、図書館で借りて読みました。
    上巻のときは、源氏もたくさんの女性たちも憎めない人柄だなぁと思っていたのですが…
    明石の君がちい姫を手離す話では、わたし自身が不妊症で悩んでいることもあり、紫の上の気持ちも明石の君の気持ちも、痛いほど伝わり辛かったです。この元凶を作った源氏を恨めしく思いました。
    また玉鬘の話になると、源氏が人を使って面白がっている様や、黒髭の大将の強引かつ脇目も振らずに求婚する様に呆れてしまいました…美人に生まれる(さらにこの場合、身分の高い家に生まれる)と大変だなぁと、同情してしまいました。
    近々下巻もチャレンジする予定ですが、明石の君や玉鬘、あと幼馴染(従兄弟)の雲井雁と引き裂かれてしまった夕霧も幸せになってくれたらいいなぁ…と願いつつ、続きを読むのが楽しみです。

  • 高校時代に一読し、京都来訪前に再読

  • 「どんなことをしても私は許される。そうさ、私が美しいから!」
    いつだったか、2ちゃんねるのまとめサイトに「源氏物語を携帯小説風に訳したら」というスレッドがあったのを思い出す。中巻はもっぱら光源氏の出世物語になっております。

  • 都へ戻り、栄華を極める源氏。
    年齢を重ね、魅力的、そして、優しくはあれど、
    源氏の年齢と地位によって、
    女性が弱い立場に置かれている事が顕著に思える瞬間が増えた。
    近江の君が、大和和紀さん版に最も近くて、元気!

  • 平安時代の男性優位の自分勝手さが気持ち悪く感じる。

  • 中巻では、「蓬生」から「真木柱」の巻までを収めます。

    九州にいた頃の玉鬘に結婚を迫る大夫の監の言葉が博多弁だったり、昔の頭の中将の娘である近江の君がこてこての大阪弁をしゃべったりするのには、ここまでする必要があるのかなあという気がしないでもありません。

  • 中巻は源氏の栄華もMAXですね。彼が冒険しないところに物足りなさを覚えてしまいます。美女に次から次へと手を出していく源氏の方が面白かったなぁ。
    中巻終盤はまるで玉鬘が主人公じゃないだろうかというくらい玉鬘が出続けます。あたしから見てそれほど魅力的な女人には見えないのでちょっとつまらなかったなーという気持ちがします。この頃になると紫の上も明石の上も落ち着いてしまって、そのあたりも物足りない。
    国家の柱石になってどっしりした源氏より、「おっと、やっちまったなー」みたいな軽い源氏のが見てて面白いですね。上り詰めたらもうその先は転落が現状維持しか残ってないですもんね。

  • 小学生の時、本屋に上巻がなかったため、中巻からこの本を読み出した私。すでに光源氏は権力者のおじさんだった。今になって思うと、波乱の多い上巻や下巻よりこの巻が一番平和で好きである。に

  • 須磨から戻ってきた源氏の勢力がもの凄い。
    いろいろな人物が登場するが、その人物がよく描かれていることに感心する。
    夕霧の真面目さ、玉鬘の美しさと聡明さ、鬚黒の大将の粗暴さと優しさ、
    花散里のつつましさ、・・、紫の上の美しさ。
    紫式部の観察力もすごいが、田辺聖子の訳も面白い。

著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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