- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101179414
作品紹介・あらすじ
食品会社のOL大山田マリモは時々記憶を失う。つい酒でウサを晴らし、飲み過ぎてしまうからだ。立派な人になろうと思って、商品企画もがんばっているのに。気がつけば上司に見てられダメOLの仲間入り。ああ先生、私の居場所はどこにあるんでしょう…。高校時代の恩師、奈良原先生の言葉だけが心の支えである。いつも一所懸命だけどへこみやすく純情な、酒漬けOLマリモの「魂の物語」。
感想・レビュー・書評
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恩師の言葉を支えにするも表紙に反してしょんぼりした、ぽきりと折れて転職したり承認や居場所を求めながら一生懸命な、両親の不仲や不登校の過去を持つ二十四歳のマリモにぴったり寄り添うように入り込んだ。自分に対して不公平で自分を傷付けることにしか役立っていないと責める口の悪い同僚男子が凄く良い奴で勿体無い。
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山崎マキコさんの「盆栽マイフェアレディ」(2008.6)に続いて「マリモ 酒漬けOL物語」(2002.4刊行、2005.3文庫化)を読みました。この作品が山崎マキコさんの処女小説だそうです。食品会社OL大山マリモ24歳は、高校の国語の先生の言葉を反芻しながら立派な人間になるため頑張りますが、酒飲んで酔っ払ってときどき記憶を失うていたらく・・・。人間のかなしみ、そして本当のプライドとは何かを説いた作品だと思います。読みやすかったです。読みやすい、これは私にとって大事なことです(^-^)
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小説としては未熟かも知れませんが、言葉が素直に心に届きます。
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マリモは先生に出会えて、いいなあと思う。
フキちゃんのような元カレがいて、
危ない体験だったけど、私もしてみたいなって思う。
でも、私は私を守ることが大事だから、
マリモみたいに二日酔いになるまで飲んだりしないし、
危ないことにはブレーキをかける。
守るほどの価値があるとは到底思えないけど、
結局自分のことが可愛いんだろうな、一所懸命なマリモが羨ましい。
一時でも、困ってるんだよね、いいよって誰かに許されたいなって思うけど、みんな忙しいから、自分でやらないといけないんだ。
自分でやれれば簡単なのに、人にして欲しいのは、どうしてだろう。
そういうの、ずっと、欲しがってる気がする。 -
タイトルと表紙に騙されました。重い。
OLというか社会人の苦悩ですね。
先生がいるだけ幸せな人かと思います。
先生を思うときや会話で泣きました。
坂上君も素敵なキャラです。
だからこそ、ラストが弱い気がしました。もう一歩欲しかったです。
あと、個人的に漱石の「こころ」を思い出しました。 -
なくして初めて大事だと気づくことは、
残念だけど本当に多い。
もっと早く気づけたらいいのに。
「わたしはいつでも一人だと思っていたけど、
そうでもなかったらしい。」 -
酔いどれOL大山田マリモ。しょっちゅう泥酔して記憶は無くす、部屋は汚部屋、口は悪いし、すぐいじけるし…。可愛いところもあるけど、退職の仕方や何よりお酒の飲み方が無茶です。そりゃ坂上君も怒るわ。
坂上君、顔はオタク面の犯罪者の卵だの散々な言われようですが、弱ってるの見抜いて様子見に来てくれたり、フォローしてくれたり、余りにもアホな言動には叱ってくれたり、なかなかに良く出来た青年じゃあないの。
お酒に逃げてどうする。ダメすぎる元彼に逃げてどうする。もっとちゃんと色んなことに向き合って変わるマリモを見たい。まだ若いんだから。 -
一冊の中でドンドン文体が変わっていくスタイルってのもアリなんだなぁ
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共感できるかと思ったけど、なんだったんだろう
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お風呂サク読み用に100円で購入。
酒に飲まれる描写がやけにリアルで、
ふむふむわかるぞと思うことだらけ。
これを読んで共感してしまう人は間違いなく酒飲み。
読みながら酒が呑みたくなった、あなた、重症です。
これを肴に呑みましょう。