さよなら、スナフキン (新潮文庫 や 52-2)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 295
感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101179421

作品紹介・あらすじ

決して美人じゃない、大学も二つ目、トシでいえば三浪も同然のオンナ・大瀬崎亜紀。いつだって一生懸命で、妥協がないのはいいけれど、ちょっぴりおバカで自信もない。そんな彼女が恋をした。バイト先の編集プロダクションでシャチョーに見込まれちゃったのだ。必要とされたい一心で、ひたすら仕事に励む大瀬崎亜紀。でも、その先は?人一倍純情で不器用な女子学生の仕事と恋の奮闘記。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルがすてき。でもいくらなんでも不器用すぎると思う。。。

    自己否定が強すぎると、肯定してくれるというだけで利用されていることにも気づかないでただ搾取されてしまう、という悲しい現実。

  • ダメだったなぁ。
    ほんと、エグいんだよ、たぶんみんなが持ってて、絶対見せたくない所を書いてて、読んでて痛いの
    なんでこの作家さんは、こんなに自分をさらけ出せるんだろー

  • いきなり話が飛んだりするのは主人公のマイナス思考を表すために敢えてそう書いているのか、著者自身の書き方なのか。

  • あとがきによると、
    読者は主人公にいらいらするとか。

    何かやんなきゃって思うけど
    何もできない、ゆえに自信がない。
    居場所を求めて、
    他人のために頑張っちゃう。

    私はこんな主人公が、
    人間らしくて好きだなぁ。

  • 主人公の気持ちが痛々しい。切ない。主人公→シャチョウの思いは刷り込みみたいなもんではないか。傷ついて身体も疲労して、でも身体で体当たりで学んでいく主人公、ずれてるよ!と思いながらも応援。等身大の姿があっぱれ。いさぎよい。話の展開とかは好きだけど、ちょっとバタバタ感もあり。

  • 正直で不器用でマイナス思考な女の子が主人公。
    「きょうも一日、布団のなかで過ごしてしまった。」
    「悩みながら、なにもしない。わたしにはよくあるパターンである。」
    思わず自分と重ね合わせてしまった。
    角田光代さんの解説にあるよう、作者は何かのアクションによって主人公を成長させるという書き手にとって楽な道を選ばなかった。輝かしい未来が鼻先まで来ているのにちっとも動こうとしない主人公と戦いながら、小説を書いたのではないか。
    作者である山崎マキコさんの力量に驚かされる。

    「シャチョーと呼ばずに日比野さんと呼んだ。わたしの精一杯の抵抗の言葉がそれだった。」
    この一節は1番せつないと思った。

  • スナフキンかぁ、なるほどねぇ。
    そこまで「ムーミン」を読み込んでない者としては、いまいちピンと来ない印象ではあるのだけれど、大学をドロップアウトして出版プロダクションでバイトするちょっと面倒くさい感じの女の子を主人公に、なんとも切なくて、いろいろと身につまされるような物語。
    でもそれでいて、読んでいてあまり辛くならない空気感のようなものを感じるのは作者である山崎マキコさんの筆力のなせる技なのか。

    主人公の大瀬崎は、自分が何処かしら間違っている、ズレているということをうすうす自覚しつつも、ひたすら流されるようにフラフラと無自覚に厄介な方、厄介な方へと翻弄されていく。
    その行動原理には一定の主張とか信念のようなものも感じられなくも無いのだけれど、ある視点から眺めれば単なる偏狭さと頑固さ、と言えなくも無い。まあ、とにかくたいそう面倒くさい人間なわけだ。
    その面倒くさい大瀬崎さんが、不思議と憎めないキャラというところがこの小説のもつ力かななぁ、と。

  • タイトル買いだったが読んで良かった

  • 山崎マキコさんの「さよなら、スナフキン」、2006.5(文庫)発行です。先日、「恋愛音痴」という2003.10発行のエッセイを読んでいましたら、主役の大瀬崎亜紀が著者ご本人であることがよくわかりましたw。純情で不器用な女性の物語です。

  • さよなら・・・スナフキン・・・か・・・。

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