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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
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しかし、現実主義は、人間の理性に訴えるものでしかないものであるところから、理性によって判断をくだせる人は常に少数でしかないために、大衆を動員するにはあまり適した主義とは言えない。マキアヴェッリの言葉に、次の一句がある。
「ある事業が成功するかしないかは、その事業に人々を駆り立てるなにかが、あるかないかにかかっている」
つまり、感性に訴えることが重要なのである。
― 100ページ -
大義名分が有効なのは、行動するうえで、精神的拠りどころを必要とするからではない。行動の真の目的を巧妙にカモフラージュし、少しでも疑わしい事実があったらただちに介入しようと狙っている周辺の強国の抗議の口を、あらかじめ封ずるのに役立つからである
― 89ページ
みんなの感想・レビュー・書評
ある事業が成功するなしないかは、その事業が人々を駆り立てるなにかが、あるかないかにかかっている。
ベニスの商人は生粋のビジネスマンや…
ローマ人の物語は文庫版が出版されるたびに読んでいて今年も昨年と同様であれば秋頃にでるはずなので楽しみにしていす。 ”海の都の物語”というローマ帝国後のヴェネツィア共和国について書かれた本が今回、新しく文庫化されるということをアマゾンで知ることととなり、購入してみました。全6冊ということのようですが、これから読書の秋に向けて、少しずつ楽しみながら読んでいこうと思います。 以下は気になっ... 続きを読む »
地面も何もないところに追いやられ、まさに0から全てを作り上げたヴェネチア人。頼る資源もない国土で、ありとあらゆる知恵を振り絞って戦ってきたその歴史は日本にも通じるものがあり、とても参考になります。
塩野女史の本を読むのは随分と久方ぶりになります。以前から思っていたけれども、彼女の著作は歴史エッセイであって小説ではないと思う。小説として扱うには文体が説明的すぎるし、想像力でふくらませた部分があるわけでもない。せいぜいが学者の諸説を検討してそれに解釈を加えているくらい。なので、歴史小説と思って読むのは見当違いだと思う。
あまり一気呵成に読めるタイプの本ではないところから(出版社の販売戦略とか感じないでもない)、この新潮文庫版は細切れになっている分、少しずつ読み進めていくのに適している。第一巻はヴェネツィア共和国の興りから第四次十字軍とコンスタンチノープルの陥落まで。
ヴェネチアというと、ルネッサンス期の華やかな印象が強くて、国家初期のことはほとんど知らなかったので、読んでとても為になった。
感想を大まかに書くと、
・パックスロマーナがなくなって、その後のイタリアの人は大変苦労した。
・ヴェネチアの歴史は、西ローマ帝国滅亡後に始まった。イタリアの都市の中では比較的新しい方?
・第四次十字軍のコンスタンチノープル攻略、十字軍側のややこしい事情があった。
この先が楽しみです。
ヴェネツィアの歴史に関する本.
地理的要因など日本と類似した点が多く,
日本の将来について考えるときに参考になる.
しかし,”人”の性質が決定的に異なる点がいかんともしがたい.
非常に合理的なヴェネツィア人と非合理性の極致ともいうべき日本人.
ヴェネツィア人が苦難を乗り越えるために選択してきた決断を,日本人ができるとは思えない.
トップは合理性のもとに決断し,大衆にその決断を感性を通して訴えるような形が,日本ではうまくいくのかもしれない.
塩野七生先生の「海の都の物語」を読み始めました。
本物語はイタリアの中堅都市国家であったヴェネツィア共和国の1000年史であり、主人公はヴェネツィア共和国そのものです。
第1巻ではヴェネツィアの建国から第四次十字軍遠征で地中海の覇者になるところまでが描かれていました。
資源を持たない海洋国家のため、商売でしか国が成り立たないことから「始めに商売(メルカンツィア)ありき」とし、徹底した合理主義を貫いて国益を最大化させていった様が印象に残りました。
あと、ローマやフィレンツェと違って英雄はいないと言う記載も。ヴェネツィア共和国はどこかしらか日本と似ている気がします。
海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)全6巻を読みました。 感想は、やはり塩野先生の書いた本というだけあって、ローマ人の物語に似ています。 だから小説というよりも歴史のガイドブックみたいな内容です。 歴史の解説の中から所々にあるちょっとしたエピソードなどが思わずニヤリとさせてくれたりします。 しかしこの本、ヴェネチアの悪い部分が最後まで書かれていません。 ヴェネチアの... 続きを読む »
「はじめに商売(メルカンツィア)ありき」のヴェネツィアの物語。塩野さんの物語に出てくる男たちはどうして魅力に溢れ、町は活気づいていてその息づかいまで感じられるのだろうか。海洋国家、ベネツィアの生い立ちから、十字軍当時のエピソードが盛り込まれている。同じ海洋国家としてイギリス人がベネツィアのことを書き好きそうである。同じ海洋国家として日本も参考になるのではないかと考えたが、よく考えると日本ってこれらの国のようなに国としての戦いが少ないんやってことに気付いた。魅力的ではあるが、血の気の多さがちょっと違和感を感じたのはそういうことか?
これは目を開いてくれる本だ。日本にいるとどうしても中世以降は西欧と東欧、イスラムの3文化圏を完全に分けて考えてしまう。
しかし、この本を読むとベネチアは西欧に位置しながら、ビザンチン帝国の文化圏の影響を強く受けて成立し、イスラムと西欧の交易で発展していく。ここでは3文化圏の狭間がダイナミックに成立している。しかも考え方がすごく現代的だ。
荘園と童話の地味で不思議な中世のイメージを覆してくれる本。
海に囲まれる小さな島を巨大な経済都市に発展させたヴェネチア。国の政策として領土を拡大し支配することに重きを置くわけではなく経済をすることに重きを置くことでだんだんと力をつけていった。国のサイズは違うが、日本と少し重なる部分があるように思う。今後の日本の政策はヴェネチアの歴史から学べるのではないだろうか。
ヴェネツィアの建国から第四次十字軍遠征で地中海の覇者になるところまで。
「まずはヴェネツィア人、次にキリスト教徒」「始めに商売(メルカンツィア)ありき」といった徹底した合理主義に加え、商売でしか国が成り立たないことから、他の国を蹴落として、国益最優先を貫いたヴェネツィアの姿勢に潔さを感じた。
・行動に必要なきっかけ
・教区制による集う住居→土地所有の観念、貧富の差による住み分けの消失
・陸地型/海洋型→自給自足の観念の有無
・進歩に要する全てのエネルギーは都市からしか生まれない
・近くの味方は、しばしば近くの敵よりも始末が悪い
・民主は目先の必要性がない限り、完成に訴えられなければ動かない
大好きな作家の塩野七生さんの、ヴェネツィア共和国の一千年の物語です。第一巻は、なぜあんな大変な場所に都を築いたのか?土地が無いわけではないのに、干拓をして水の都を築いた源泉は何か。その過程をじっくりと物語っていきます。商人の町ヴェネツィアは、海軍力で力をつけ地中海支配を企てます。
★2010年83冊目読了『海の都の物語1』塩野七生著 評価B
ローマ人の物語に続く塩野七生さんのライフワーク第二シリーズです。697年に初代の元首を選んでから1797年にヴェネツィア共和国が滅亡する迄の1100年を語る物語です。ローマ人の物語ですでに証明されているとおり、塩野さんは史実に基づき、その時代に生きる人々の生き様をイキイキと描き出す稀有の才能をお持ちです。第一巻は国の始まりから第4次十字軍に関わって、ビザンツ帝国を滅ぼし、しっかりヴェネツィアの権益を確立する迄を描いています。すでに建国当初より自らの利益を最優先して軍事力と政治力で国を守り、金を稼ぐたくましいヴェネツィア人が語られています。
第四次十字軍の章から読み取れる理想主義者のフランス人中心の十字軍と、現実主義者のヴェネチア人の行動、考え方等の違いがおもしろい。元首以下、統率のとれた行動をするヴェネチア人は、目的と長い目でみた利益のために行動がとれた国家だったと思う。元首エンリコ・ダンドロは戦略を考え、したたかに交渉し、自ら戦いの指揮をとるリーダージップのある人物だとおもった。
2010/10/27読了
ローマ帝国滅亡後、1000年の長きにわたり、自由と独立を守り続けたヴェネツィア共和国の誕生から第4次十字軍にどう係わったのかが描かれている。
著者は、99年に司馬遼太郎賞を受賞されている。
「ルネサンスとは何であったのか」を読み、この海の物語にたどり着いたのであるが、司馬さんの描かれた歴史小説もそうだったように、読者は、著作で描かれた時代へと自然と誘われる。
生き生きと経済活動するヴェネチィア市民の経済合理性こそは、現代の日本人が学ばねばならないことだと通説に感じてしまうのである。
日本と言う国を「真の海の都」にするために!
物語ではなく、ヴェネツィアの歴史を追った本。十字軍などにおける「ヴェネツィア=悪人」というイメージが覆される。丹念に建築などの観点からも追ってあり、非常に親切。
ローマ法王の逆鱗に触れ破門されても気にしない。「まずヴェネツィア国民、次いでキリスト教者」だから。信仰よりも実利が素敵だ。






