ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)

  • 1345人登録
  • 3.65評価
    • (95)
    • (156)
    • (267)
    • (7)
    • (0)
  • 95レビュー
著者 : 塩野七生
  • 新潮社 (2002年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181561

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ハンニバルとスキピオの時代が終わり、その子供・孫の時代になって来たが、ローマの軍事力の低下、特に、軍人不足からくる戦力の低下を食い止めるためにも低所得者からも軍の参加を求めだした。

  • グラックス兄弟は先見の明があったがやりかたがまずかったと。あまりにも先を見通しすぎていて周りがついてこれない状況では慎重にことを進めないといけませんね。

  • ポエニ戦役に勝利を収めたローマの戦後が描かれる。
    戦役の終了に伴い、奴隷=安価な労働力が供給され、ローマ人が失業し始める。それが社会不安に。
    一方、貴族階級は土地を運用し、奴隷名義で商業に参画。資本力を増していく。
    ここに格差が拡大。
    この流れは、現代の日本やその他の国が直面している課題と非常に似通っていると感じた。

    福祉は人を助けない、というのは非常に示唆に富んだ提言だと思う。

  • 護民官グラックス兄弟の改革とスッラ体制。カエサル登場前のローマ内政の混乱を描く2巻。

  • グラックス兄弟という貴族出身で改革を起こそうとして凄惨な仕打ちを喰らう兄弟の話と、その後のマリウス・スッラという2代将軍の話。しかも皮肉にもグラックス兄弟が行おうとした改革はマリウスの時代に、目的は元老院体制の維持なのに結果として実現するという話

    人間とは、食べていけなくなるや必ず、食べていけそうに思える地に移動するものである。これは、古今東西変わらない現象である。この種の民族移動を、古代では蛮族の侵入と呼び、現代ならば移民の発生という。古代ローマも、この種の民族移動を、ローマが存続しているかぎり忘れることは許されなかった。食べていけなくなった人々の移動が、平和的になされるか暴力的になされるかは、たいした違いではない。いかに平和的に移ってこられても、既成の社会をゆるがさないではおかないがゆえに、民族の移動とは、多少なりとも暴力的にならざるをえないのである。P147

    護民官ドゥルーススの最後の言葉は、次の一句だった。「ローマ人はいつ、自分のような人物をもてるのか」恵まれた階級以上に頑迷な守旧派と化す「プアー・ホワイト」は、いつの世にも存在するのである。P179

  • グラックス兄弟のエピソードがせつない。

  • 前巻でハンニバルを下し、各国を滅ぼして地中海世界を制覇したローマ。
    そしてこの不吉なサブタイトル「勝者の混迷」。

    手を広げまくって収拾つかなくなったり、既得権にしがみつく連中のせいで停滞したりでローマもボロボロになったのかなと思って読み進めたが、ちょっと違った。
    あながち間違ってはいなかったけど、大人物はいつの世にもいるのか、それともローマは傑物を輩出するシステムがよくできているのか。
    前巻「ハンニバル戦記」が人気だし、次巻からはユリウス・カエサルが出て来るという谷間の巻でもあるのであまり期待していなかったが、中々読み応えありだった。

  • 建国から600年を経て地中海の覇者となったローマですが、その少数指導制という共和政体システムに機能不全が起こりつつありました。経済の格差は現代の世の中で問題になっていますが、この頃のローマでも富裕層と一般市民の間で生じてきました。それを改革しようとして、若くして非業の死を遂げたグラックス兄弟。その経緯は二人ともとなると胸が痛みました。この改革は70年後ユリウス・カエサルによってようやく日の目を見ることになるようです。この物語は2000年以上前の人の世の話ですが、繰り広げられる顛末は現代の政治経済、社会で共通する中身ですから、とても考えさせられます。

  • 9/18

  • 「勝者の混迷」いつの時代にも繰り返す。日本の日露戦争後が頭に浮かんだ。

全95件中 1 - 10件を表示

塩野七生の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)に関連するまとめ

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上) (新潮文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

ツイートする