ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)

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著者 : 塩野七生
  • 新潮社 (2004年8月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181585

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ローマ人の物語〈8〉ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • カエサルが「起ち始める」までが書かれた第8巻。前巻と年代的に重なる部分があるが楽しく読めた。この男を中心に世界が回っていくんだという期待に胸を踊らされるばかり。何人もの人妻を寝とり、借金を重ねても苦にしないとはなるほど大した男である。そのハッキリとした態度、ブレない軸を持った才能あふれるカエサルに魅了される人が多いのも本書を読んで納得した。その一方でキケロにも魅力を感じた。カエサルが主人公であるため、キケロに対する印象は悪いかもしれないが、戦争とは違う実力で地位を勝ち取ったこの男にも僕は賞賛を与えたい。

  • ハンニバルやスキピオが去り、ユリウス・カエサルが登場してきた。

  • カエサル(シーザー)の青年時代までを描く。

    39歳になるまで、まださしたる業績を挙げていない。

    大借金王であり、非常に女性にモテたので有名だった、ということは初めて知りました。

  • カエサルその1。まだ活躍し始める前のあれこれですが、楽天家の勝利といいますか、細かいことを気にしない人が結局勝つのかなということを考えさせられます。天才だからできることかも知れませんが。

  • カエサルの幼少期から青年後期(39歳)までの話。カエサルほどのカリスマの若かりし頃の話なので、さぞ輝かしいものと思いきや全く違う。志は高いけど不遇を被っていた、という話でもない。イメージとしては一部上場企業の中間管理職で、仕事はそこそこできるけど、いっても部長止まりで、ただ女遊びは上手い憎めないやつ、という感じ。ポンペイウスやアレクサンダー大王をはじめとした英雄とは天と地ほどの差がある。それでも最後は後世の歴史家や人々が讚えてやまないほどの人物になるということ自体、ぼくらのような一般人には希望でもある。

  • これまでの巻でカエサルは登場していたものの、彼を中心として書いたものではないので、この巻では時計の螺子を巻き戻すように、スッラの活躍した時代の事などの歴史的事実が再度書かれています。著者も重複していることは承知ですが、それはカエサルが37歳にしてようやく起ちはじめたからです。それ以前の彼の出自や青年時代の期間の方が、年月にすると長いからなのです。同時代には若き凱旋将軍として大衆に人気があったポンペイウス、小カトーやキケロなど名だたるこの時代の権威者たちを巧みに退け、頂点に近づいていきます。首が回らないほどの借金があり、やたら女にもてたが恨まれることがなかった、というカエサルの人柄。カティリーナの陰謀を弁論する場面の演説は、著者が長いがと理りながらも何故引用したのかがわかります。

  • 世界史を全くやってこなかったので、「ユリウス・カエサル」が何をした人なのか全く知らなかった。精々「ユリウス」が"July"の語源ってことくらい。
    ために、「ルビコン以前」が何を表しているのか分からず、遠征の手前半分がルビコン以前、ルビコンってところを超えた遠いところの話が下巻なのかな、と思っていた。
    全然違う。
    ルビコン川は自国の国境であり、しかもここで言う以前・以後というのは外から見た境界である。
    つまり遠征から帰るときまでが描かれているのが上巻であり、自国に乗り込むのが下巻ということだ。

    さて、聞くところによると、塩野七生はカエサルファンらしく、どうやら話半分にした方が良いらしい。
    ガリア全土(現フランス)を暴れまわり、挙句ドーバーを渡ってブリテンを踏んだりライン川を超えてゲルマン(現ドイツ)に顔出ししたりとやりたい放題である。
    彼の失敗らしい失敗は見当たらない。これは贔屓目故ということなのだろう。

    もうちょっと事実に即したものも読んでみたいが、まず面白いことが肝要だとは思う。そしてこれは面白かった。

  • 読了。8年ぶりに読むのを再開した。最後が面白かった。カエサルがなんで女の人にモテたかと莫大な借金をできたかを塩野七生が分析していた。目から鱗であった。
    「女が何より傷つくのは、無下にされた場合である。」 
    「大きすぎてつぶせない存在になるまで借りまくった金を何に使うか。」

  • カエサルの生涯はなかなか興味深い。

  • ユリウス・カエサル
    「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」…なるほど。

  • カエサルへの著者の愛が伝わってくる。
    アレキサンダー大王やスキピオ・アフリカヌス、ポンペイウスのように若くしてその才能をいかんなく発揮した英雄に比べて、カエサルがいかに遅咲きの英雄であるかがわかる。
    しかしながら莫大な借金や言動にカエサルの非凡さが表れていると思う。
    次巻以降が非常に楽しみな作品。

  • カエサルの生誕からの物語を綴るので若干おさらいの感じはあります。さほどの盛り上がりもないので中休みといった感じです。

  • 紀元前100年、ローマの貴族の家に一人の男児が誕生した。その名はユリウス・カエサル。共和政に幕を引き、壮大なる世界帝国への道筋を引いた不世出の創造的天才は、どのような時代に生まれ、いかなる環境に育まれたのか。古代から現代までの、歴史家をはじめとする数多の人々を魅了し続けた英雄カエサルの「諸現行」を丹念に追い、その生涯の全貌を鮮やかに描き出した、シリーズの頂点をなす一作。

  • お待ちかねのカエサルが登場するが、遅咲きの英雄といった感じがする。

    大借金を重ね、女に貢ぎ、お洒落に余念なく・・・と、だらしないとも思える青年時代だが、名誉あるキャリアに就いて以降は出世街道を登ってゆく。

    彼の性格に由来する、豪胆放埒なエピソードに心惹かれる。

  • カエサルが借金王とはしらなかった、また英雄色を好む。

  • いよいよカエサルを中心に物語が動き始めました。この巻はまだ、どのように表舞台に現れたのかとか、若い頃、追い回されていた時代のこととかが中心だから、まだまだ英雄譚はこれから、って感じだけど。それにしても、30代も後半になってから頭角を現してくるって、なかなかにできないことですね。

  • 「カエサルの妻たる者は、疑われることさえもあってはならない」

    私的では、借金まみれの女たらし。
    公的では、厳格で優雅。

    カエサルの生き方はかっこよくて、カエサルについて記述する人が彼に魅了されるのは十分に分かる。とてもかっこいい。

  •  さすがに、ガリア戦記のカエサルはおおいに読ませてくれる。塩野七生の「ローマ人の物語」シリーズ「ユリウス・カエサル」(文庫本)はルビコン以前、ルビコン以後を各々上・中・下に分け6冊になっているが、現在4冊目を読み進んでいる。
    著者自身、本書に記すように、西ヨーロッパの都市の多くがガリア戦記に描かれたローマ軍の基地を起源としていることがよくわかる。後年、カエサルは、退役する部下たちを、現役当時の軍団のままで植民させるやり方をとったから、彼らが軍務で身につけた土木・建設の技術力に加え、共同体内部での指揮系統まで整った形で都市建設をはじめることになり、彼らのまちづくりが、二千年後でも現存することになった、という。
    古代ローマを中心にしたヨーロッパの形成が絵巻物世界のごとく綴られてゆくのを享受する醍醐味はなかなかのものだ。

  • 純粋に面白かった。二千年以上前の話なのに、現代の外国での出来事を聞いてるかのような臨場感があった。早く続きが読みたい。

  • 作者曰く、この男を描くために、私は、ルネサンス時代からローマ時代に軸足を変えた、と言わしめた男、カエサル。
    借金王にして、稀代の女誑し(?)、叶わぬ夢なれど、私も、一度は、会って見たい男の物語(前半)。

  • とうとうカエサルが主役として描かれる。
    塩野七海がノリノリで書いているのが、文面から伝わってくる。
    借金王で性欲全開とは驚きであった。

  • いよいよユリウス・カエサルの登場。彼こそが、この『ローマ人の物語』全体を通しての、あるいは古代ローマ世界で最高に興味深い人物であることは論を待たないだろう。もっとも、これから6巻にわたって描かれるカエサルも、この巻ではまだ一介の前法務官(プロプラエトル)に過ぎないのだが。ただし、ここまでで既に他者の追随をまったく許さない事績が2つあった。やたらと女性にもてること(お相手は徹底して人妻と寡婦に限られる)と、一生かかっても到底返しきれない莫大な額の借金である。カエサルにあやかるならどちらの能力がいいだろうか。

  •  40歳にして起ちはじめるまでのユリウス・カエサルの物語です。III巻の「勝者の混迷」とも重複する,スッラの話やポンペイウスの40代までの話が取り上げられていますが,「伝記という,人物により近く迫る形式にも無関心ではない」という塩野さんの想いから,ユリウス・カエサルの文庫本の第1巻は起ちはじめるまでの時期と,カエサルが育った時代の少年,青年時代の一般的なローマ人の生活環境などが物語られています。
     個人的にカエサルが起ちはじめた30代後半になり,子供を持つ身となると,幼少期や青年期のカエサルの生活環境や,20, 30代に彼がしたことに対する内容に,これまでよりも興味を持って読んでいました。やはり,生活環境は大切ですし,自ら何をするかということを考えることも大切です。
     カティリーナの陰謀での陰謀派への死刑反対演説の後,「起ったとたんに世界は彼を中心に回りはじめる」ユリウス・カエサルの40代以降の物語は,三頭政治の確立とガリア戦役からはじまります。

  • いよいよカエサル登場!なんやかんや名前はよく聞きながらどんな人物かはわかっていなかったけどこれは興味深い人物!続きが楽しみ。塩野七生さんの本読んでたら自分も洗練されそうな気になるから不思議。

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