ローマ人の物語〈11〉ユリウス・カエサル―ルビコン以後(上) (新潮文庫)

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著者 : 塩野七生
  • 新潮社 (2004年9月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181615

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ローマ人の物語〈11〉ユリウス・カエサル―ルビコン以後(上) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ユリウス・カエサルがルビンコン川を超え、ローマに迫ったとき、政治を牛耳っていたポンペイウスは体制を整えるためにギリシアに下がる。 でも、それは敗北であった。

  • ガリア戦を終え、元老院との対決から、ポンペイウスとの戦いとその勝利。
    クレオパトラ登場。

    「ルビコン川を渡る」「賽は投げられた」というのが、イタリアから外に出るのではなく、その逆だというのは初めて知った。カエサルについては知らないことばかりだな。

    もうひとりの主要人物キケロについては、名前だけは聞いたことがあったけど、カエサルと同時代の人物で、その言動はこうだったとは知らなかった。

    いや勉強になりますね。
    しかも面白い。

  • 法の下での軍の解散と帰国を命ずる元老院の最終勧告を無視して、ルビコン川を渡ったカエサル軍。現体制打倒を目論むカエサルと元老院側のポンペイウスの対決が始まります。カエサルの動向を知りポンペイウス派は首都ローマから逃げ出します。
    内線状態になってもカエサルは「自らの考えに忠実に生きる」ことを他の人にも等しく課すことを願い、会戦の回避や捕虜の釈放を実行します。作者もこのことについては、人権宣言にも等しい、と特筆していますが、確かに潔くその人間性に魅了されます。さらにカエサルは対決の最中にも政治的な課題に着手、数々の政策を実行し自らの立場も法律に則った執政官に就任。正統な地位で武力を行使します。
    舞台はイタリア半島からアドリア海、ギリシアへ、兵力や物資でも優勢なポンペイウス軍との闘いは激闘を繰り返し、時には敗北も喫しながらファルサルスの決戦へ。紀元前48年8月8日でした。この時も巧みな戦術と人心の掌握にかけては誰にもひけをとらないカエサルは部下の士気を高め、ポンペイウス軍を敗走に追いやったのでした。エジプトを頼って逃げたポンペイウスは、カエサルの追撃を待つまでもなくアレクサンドリアの港で殺害されます。エジプト王の側近たちの裏切りにあったのでした。ポンペイウスの最後は哀れの一言です。
    こうしてカエサルはエジプト王朝の内紛の仲裁役になり、かのクレオパトラが登場します。かのクレオパトラの鼻が低かったら…の下りの作者なりの解釈もあり、2人の関係性にも触れていてなるほど!と興味深く読みました。様々な会戦場面の戦術は図入りですからこの辺り興味のある方にはお勧めの巻。

  • カエサルvsポンペイウスの戦。ルビコン河を渡ったカエサルの動きを書く。カエサルの戦闘で目を見張るところは二つ。a.相手の長所を消す。機動性に優れる相手の騎兵隊を、狭い場所に誘導し閉じ込めて用無しに陥らせる。 b.現場兵士へのモチベーションコントロール。緒戦に負けた兵士に対し、原因は司令官ではなく兵士にあると追及する。が罰は与えない。兵士は汚名をそそぐために、次戦には死に物狂いで立ち向かう。常識に囚われない柔軟な思考を持つリーダーだと思う。

  • カエサルがルビコンを渡って、ポンペイウスと対決、そしてポンペイウスの死、その後のアレクサンドリア戦記まで。
    カエサルの死もさることながら、ポンペイウスの死に方には哀愁というか虚しさを禁じ得ない。特に若かりし頃の華々しい姿を知っているがゆえに。一つ思うのは、情熱なき挑戦に結果はついてこないということ。この前後の巻を通してもポンペイウスのやりたいことは見えてこない。キケロの方がまだ分かりやすい。仮に傀儡だったとしても傀儡であることを引き受ける思いというのが必要。

    P104
    わたしが自由にした人々が再びわたしに権を向けることになるとしても、そのようなことには心をわずらわせたくない。何ものにもましてわたしが自分自身に課しているのは、自らの考えに忠実に生きることである。だから、他の人々も、そうあって当然と思っている

    P123
    このような状態になった場合、人は二種に分かれる。第一は、失敗に帰した事態の改善に努めることで不利を挽回しようとする人であり、第二は、それはそのままでひとまず置いておき、別のことを成功させることによって、情勢の一挙挽回を図る人である。カエサルは、後者の代表格といってもよかった。

  • ルビコン以後は内戦の話。
    文庫だと上中下の3分冊だけど、下巻にユリウス・カエサルは出てこない。
    というのも、中巻の最後に殺されるから。

    流れとしては、ガリアを治めたカエサルが、ポンペイウスを筆頭にした老人たちを追い回す。
    ポイントは寛容の精神。要するに事が終われば殺さない。

    そして新登場の勢力としてプトレマイオス朝のエジプト。
    絨毯かなにかに包まって登場するクレオパトラは私でも知ってるくらい有名。
    カエサル存命のときは「あ、出てきた」って感じだったけど、亡き後には一大勢力となる。

    カエサルの死後は、カエサルご指名の後釜で、カエサル死亡時にはまだ10代だったオクタヴィアヌスと、カエサル配下で活躍したアントニウスの対決となる。
    言われるまで全く知らなかったが、オクタヴィアヌスがアウグストゥス・カエサルだった。
    因みにこの時代、暗殺に携わった人間は殆ど出てこない。というのも彼らは暗殺直後に退場してしまったからだ。
    ユリウス・カエサルが生きていたら、というifストーリーはきっと皆が考えるんだろうなぁ。

    因みに著者はユリウス・カエサルが好きすぎるので、一体何処までが信憑性のある話なのか謎。
    何よりもクレオパトラへの苦言が、ただの女の嫉妬にしか見えないのが愉快。
    という読み方もあるらしい。
    所謂史実知らないからそこまでは言えないけど、納得できる筆致ではある。

  • いやでもカエサルに惚れてしまうよね。

  • ローマ内乱(カエサル対ポンペイウス)とポンペイウスの死。

    著者はカエサルに肩入れしすぎじゃないか。

  • 筆者はカエサルが好きなんだな。読んでいてヒシヒシ感じる。

  • 第1回三頭政治の2頭であるご存知Gaius Iulius CæsarとGnaeus Pompeius Magnusの内戦が11巻の主な内容である。

    ガリア討伐を終えたCæsarがルビコン川を越えた後に、元老院を廃止しての帝政へと向かう過渡期である。

    世界史の教科書ならば、「Pompeiusとの内戦に勝利したCasarは帝政への基礎を築いた」という1文の前半部分である。しっかり歴史を追おうとすると1冊くらいの分量になるのだ。
    この内乱はPompeius との内戦は、歴上有名なファルサルスの戦い以外にも、アレクサンドリア戦記や日スパニア戦記などPompeius 死後のPompeius 派一掃のための内乱もあった。

    他にも、かのエジプト(プトレマイオス朝)のCleopatraとのロマンスもこの時期の出来事として有名である。世界史の教科書には下賤すぎて登場してこないけれど。

    世界史の教科書では味わえないCasarの壮年後期の物語である。

  • 内戦は悲しいがカエサルの手腕は見事。著者のカエサル愛が伝わってくる。

  • いよいよポンペイウスとの対決ということで、彼の総司令官としての才能が再び証明されることになる。策士としての手腕もさることながら、政治家としてのそれも大いに発揮されることとなり、つくづくカエサルという人物に魅せられてしまった。ポンペイウスの死やクレオパトラとの愛という出来事を通して、カエサルのある意味で人間らしさを感じることができた。彼は冷徹だが冷酷ではない。

  • 軍の即時解散と帰国を命ずる「元老院最終勧告」を突き付けられたカエサルは、国賊と呼ばれるのを覚悟で、自軍とともにルビコンを越える。「カエサル渡河、南進中」との報はローマを震撼させ、ポンペイウスと「元老院派」議員の多くが首都ローマを脱出する。間もなくカエサルはギリシアで迎撃に備える。ローマ世界全域で、両雄の覇権をめぐる戦いの火蓋が切られようとしていた。

  • ファルサルスの戦い(カエサル対ポンペイウス)は、優勢と思われていたポンペイウスの敗北に終わる。
    そして最後は、逃げたエジプトで暗殺されるという結末。
    後にカエサルも暗殺されるように、偉人の幕引きはあっけないもののようだ。

  • あまりにもあっけないポンペイウスの最期。
    続きがこんなに気になるのは、子供の頃にテレビで見たドラゴンボールの天下一武道会以来。

  • 「運は、試してみるべきではないか」

    ルビコン川以降のポンペイウスとの戦いから、その終わりまで。
    ポンペイウスがエジプト人に殺されたのは知らなかった。私がカエサルであれば、優秀なライバルが消えた喜びよりも、もう戦う事ができないことを悲しむであろう。それほど、ポンペイウスは偉大であった。問題は、元老院。

  • 4101181616 301p 2004・10・1 

  •  ルビコンを渡河してから,ポンペイウスをトップにした元老院派とカエサルとの内戦,その内戦のハイライトであるファルサルスの会戦とエジプトでのポンペイウスの殺害までの物語です。ガリア戦役とは異なり,同国人を相手にして繰り広げられた内戦に対するカエサルの迷いが作品のあちこちに出てきます。学生時代にこの本を読んだときには,あまりその迷いに注意を払わなかったのですが,30代に入った今,読み返してみると,この迷いに注意を払うことが度々ありました。同じ利益を共有する人達の中で仕事をしたり,調整をしたりする場面を何度か経験しているので,そのようになったのかもしれません。
     カエサルは決戦になったファルサルスで勝ち,内戦での勝利を決定的なものにします。そのカエサルが実施した政治改革やローマの体制の改革が次巻のテーマです。

  • ユリウス・カエサルの物語後半は、『内乱記』の世界だ。この巻ではついにポンペイウスとの雌雄を決する闘いを迎えることになる。「ファルサルスの会戦」である。ポンペイウス側(重装歩兵45,000+2,000、騎兵7,000=54,000)、対するカエサル側(重装歩兵22,000、騎兵1,000=23,000)。2倍に達する重装歩兵もだが、何よりも騎兵の数は7:1である。しかも、戦場は平原である。よくこれで勝てたものだと思う。しかも、同朋のローマ人と闘うとあってカエサルは殲滅を避けることまでしていたのである。

  • 読みました。カエサル対ポンペイウス、いよいよ大詰めです。 ローマ史でも武将としての才能を輝く二人。どちらが勝つか。
    しかし、カエサル強し。著書の中のカエサルを見ていると、勝つ為に、人間の感情、お金、気候等を数値化して決断をしているのかと思うくらい鮮やか。その中で失敗もするけど、巻き返しが早い。しかも、色々な方向に向けて動けるから凄い。

    戦闘でダメだったら政治で。政治がダメだったら戦闘で。場面場面にあった最適な一手を打っているような感じがする。本当、将棋みたい。遊んでいる。余裕もあるし偉大だ。

    どうやったら、「人は見たいものしか見ない」とか、人を観察して考えきれるのか知りたい。

    ちょっと、カエサルのファンになったかもw。

  • 11巻はルビコンを越えた直後から始まる。カエサルはアドリア海側を通って逃げるポンペイウス一派をプリンディシまで追いかけたがギリシアへ逃げられた。イタリアを手中したカエサルはローマに入りすぐにポンペイウス派のスペインを撃つ。取って返してローマで執政官に就任し、ギリシアのポンペイウスを攻める。スペイン戦もそうだったが、ここでもまずは苦戦を強いられるも、最後は2倍以上の兵力のポンペイウスを前に、カエサルが圧勝する。敵の主戦力の非戦力化に成功し包囲戦を行った、このファルサルスの戦いがクライマックスだ。そしてエジプトに逃げこんだポンペイウスのあっけない死と、アレクサンドリア戦役でこの章は終わる。

  • このシリーズで一番面白かった。内乱期のメイン。そもそもこの辺の歴史を知らなかったのでいろんな意味で面白かった。カエサル、、かくありたい。。

  • 紀元前49年1月~前44年3月(カエサル50歳~55歳)

  • カエサル・ポンペイウスの内乱。ポンペイウスのローマ脱出。ローマでのカエサルの権力奪取。ポンペイウスの戦略をくじく為のスペイン遠征。マルセイユの抵抗。ギリシアへの上陸。孤立するカエサル軍。ドゥラキウム攻防戦。戦力的に不利なままでの包囲作戦の失敗。ファルサルスの会戦。ポンペイウスの逃亡。エジプトでポンペイウスの死。エジプトの内乱。アレクサンドリア戦記。

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