ローマ人の物語〈21〉危機と克服〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 塩野七生
  • 新潮社 (2005年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181714

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ローマ人の物語〈21〉危機と克服〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ローマが帝政になってから約100年。
    カエサルより続く血脈がかの暴君ネロで途絶えた時。

    ローマは大きな危機を迎える。

    1年の間に3人の皇帝が殺され、まさに帝国そのものが崩壊の一歩手前まできてしまう。

    その時、ローマ人はいかにしてこの危機を乗り越え、ローマ史上最も繁栄した五賢帝時代へと導いたのだろうか。

  • ガルバ、オト―、ウィテリウス、ウェスパシアヌス。

  • 危機があっても総崩れにならないところがすごいな。踏ん張れるのは頭で考えているからか。

  • Nero帝の治世からNero帝死後の混迷の初期まで(Galba、Otho)。

    自壊する帝国という名にふさわしい混迷っぷりである。

  • 皇帝ネロの失政の後、ローマは混乱を極める。1年間の間にガルバ、オトー、ウ”ィテリウスと3人の皇帝が現れては、それぞれ殺害されて消えた。ローマ帝国の中は内乱状態で同士討ち状態。それぞれの人物とも皇帝になるまでは何らかの大義や名分があって就任したものの、その後帝国をどうするのか、混乱状態をどう回復させるのか、ビジョンが欠けていた。また変化に対して柔軟にスピーディーに対応する姿勢も欠けていた。現代にも共通する課題が浮かび上がる。

  • 紀元69年の「三皇帝時代」を扱う21巻。血の権威を失った皇帝人事の混乱に乗じて、三人の人物が勢いだけで皇帝となり、争いあう一年を描きます。失敗から学ぶと言いますか、私欲を貪るリーダーと保身に徹し抑止力のない元老院、呆れ果てて無関心になった庶民、という最悪の構図は現代にも通じるものがあります。

  • 皇帝ネロの死後、ガルバ、オトー、ヴィテリウスまでの愚帝3人の時代

  • 今のところ出版されている文庫版は全部読んだ。巻数にして23巻。ローマの建国から7代の王制を経て、やがて共和制になり、ついに帝政に移行して五賢帝時代前夜まで850年間の歴史に対応する。

    これだけの分量を割とすんなりと読めてしまった。一貫した視点を持つ一人の作者の手になる作品のなせる技だと思う。歴史をちゃんと流れとして捉えているのが素人目もわかる。時には人物の洞察にまで筆がおよびなかなか含蓄が深い。

    こういう著書をきっかけにもっと本気になって歴史を学ぶことが柿爺を含め日本人にもっと必要とされているように思った。やはり島国日本には今のところ歴史的センスというものが決定的に不足しているのだろうな、などと考えるきっかけにもなった。

    歴史から学ぶ「うまみ」といものもやはりあると思う。歴史には実験データがいっぱい詰まっているという見方もできるだろう。それをうまく総合すれば、将来どうなるかというシミュレーションがある程度できるのではないかとさえ思う。

  • 「嫉妬とは、相手に対して能力に劣ることの無意識な表われにすぎないのだから。」

    変わる皇帝。無関心な民衆。権力は軍事力である。

  • どこかで見たような展開が続く。しかし丁寧な描写は読んでいて楽しい。

  • 失政を重ね帝国に混乱をもたらしたネロが自死した翌年(紀元69年)、ローマには3人の皇帝が現れては消えた。ガルバ、オトー、そしてヴィテリウス。初代皇帝アウグストゥスの血統ではない彼らに帝国の命運が託されたが、傲岸、生硬、怠惰という各人の性格に由来する統治力のなさが露呈、いずれも短期間で破滅した。さらにその間、軍団同士が争う内戦状態に突入し、帝政始まって以来の危機的状況に陥る。果たしてローマ人はこれをいかに乗り越えたのか。

  •  ネロの死の後に皇帝位につくことになった,ガルバ,オトー,ヴィテリウスの3皇帝の物語です。内乱で終始した1年強の時期ですが,アウグストゥス帝の血とつながりを持たず,これまでの「権威」を持たない皇帝が,行き当たりばったりで行動したことによる内乱の時期を読んでいると,統治者やリーダーとしての資質について考えさせられます。何が必要かという冷静な認識と,臨機応変での対応力と言えば簡単ですが,それを実際に身につけて,活用するというのは,組織のトップとして要求されることなのでしょう。また,この時代のいきさつを読んでいると,情報伝達のスピードについても考えさせられます。

     この内乱を,どうやってヴェスパシアヌス帝とその周辺の人々が収拾させ,さらなる繁栄につなげていくかは,次巻以降の物語です。

  • 身の処し方を考えるのに読むといいと思う。

  • ネロの後の皇帝の座をめぐって発生した内戦の巻。短い期間にころころと皇帝が変わったわけですが、彼らを簡単にこき下ろせるのは後知恵だから、という側面が強いよなぁ、と思ってしまいます。今みたいに情報だって正確につかめたわけじゃないでしょうし、届くまでの日数がかかる。単純に日数から計算して、だからだめだった、というのはさすがにきりすぎな気がしました。
    多分、自分もだめな側に入るからかもしれないですが。

  • 混迷を極めるローマ帝国。1年のうちに皇帝が3人も死ぬが、民衆は関心なし。大国になってしまったから仕方がないのだけど、みんなでローマを盛りたてようというような気概はなし。話としてはあまり面白くないのは仕方がないな。
    塩野七生が最初に書いているが、中間と下部がダメになったら、いかに上部ががんばろうと何をやろうとダメ。反対に、中と下の層が充分に機能していれば、少しばかりの間なら上層部の弊害も吸収可能。そんな時代。
    時代が求めるのは「健全な常識人」。次の巻は、この出目も傑出した才能にも恵まれなかった「健全な常識人」のヴェスパシアヌスが皇帝となるようだが、ローマの混迷は収まるのか。

  • ネロの死のあと、150年ぶりのローマ内戦期。1年で皇帝が3人交代するこの巻は、内乱、内戦をテンポよく描いてます。
    ようやく半分弱まで読み進みました。年内に読み終わるかな。。。

  • 国内が混乱していると,国のエネルギを有効活用できない

  • 1年で皇帝が3人死んだ。そろそろ皇帝の名前を全員言えなくなってきた。アウグストゥス、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロ、ガルバ、オトー、ヴィテリウスヴェスパシアヌス
    言えた。

  • 帝政ローマを打ち立てたカエサルに続く”血”の系統が途絶え、それ以外のものが皇帝に立ち始めた治世の巻。ネロが自殺してローマを立て直さなければならない大事な時期に、それぞれの思惑を持った役者が台頭する。が、どれも帝国の長となるべき器ではなかったためさらに混乱を引き起こす。ついには内戦へ発展。
    それを傍観するローマ市民が一番冷静だった、というのは何だか今の日本を見ている気持ちにも似ていると思った。
    この危機をどのように乗り切って、次につなげていくのだろうか?次の巻が気になる。

  • 読書日:2012年11月25日-27日
    title in Italiana:CRISIS ET AB EA EXITUS.
    後先を考えずNeroを自死に追いやった帝国民。
    血が断絶してしまうと諸々問題が出てくると予感してましたが、
    予想通りです。ほら見ろ、という言葉しか出て来ません。
    1年間に皇帝が3人も就任し又自死や殺されるという事は流石に予想外でしたが。
    所々でNeroを懐かしむ箇所があったので、
    何だかんだ言ってもNeroを好いていたんだと解って、
    前巻に受けた衝撃が少し和らぎました。
    最後にもある様にこんなにも立ち変わりが激しければ現FranceやSpain等属国での反乱勃発が必定です。
    これをどう対処していくのか、又誰が皇帝になって事態を収拾するのか。
    展開に目が離せません。

  • 危機と克服という副題から、この日本の状況にもヒントがあるのかと期待して読んだ。
    筆者の栄光のカエサルへの思い入れが強すぎるのか、そもそも歴史資料が少ないためか、皇帝の誰にも思い入れが出来なかった。

  • 久々の内戦,しかしグダグダな感じで,皇帝が入れ替わり続ける.ネロの次以降の皇帝なんて全く覚えてなかったがこうもポンポン変わると覚えられないのも当然か.

  • ネロ死亡 → ガルパ(スペイン) 上流階級 ライン軍
    → オトー vs ヴィテリウス(ゲルマニア)
    → ヴェスパシアヌス(withムキアヌス、アレキサンドロス)

  • ネロ没後の内戦期を書いている。スペインの軍団に推戴されたガルバだが、身の周りの者で人事を固め、協力者であったオトーを失望させ、また、老齢にともなう消極的な政治と吝嗇で、市民からも完全に「期待はずれ」と見なされる。まずかったのが、自身の権力基盤安定のため、ライン軍団の人望ある指揮官ルフスを更迭したことである。こうした経緯で、ローマ帝国最強を自負する「ライン軍団」は、ガルバへの忠誠を拒否、誰でもいいという感じで、自分たちの司令官であったヴィテリウスを推戴する。ガルバは近衛師団のクーデターにより、馬から引きずり下ろされ殺された。ガルバを嗣いだのはオトーだが、いきなりライン軍団の本国進軍に対応しなければならなかった。「ドナウ軍団」の支援をとりつけ、剣闘士まで兵士にして、クレモナ辺りで戦うが、両軍とも有能な指揮官を欠き、泥試合のすえ、無残な敗北を喫し、オトーは自死した。この戦いでは両司令官とも後方にいたので、戦後の無法状態を防ぐことができず、また、ヴィテリウスも「ドナウ軍団」を、自身の即位を祝うための円形闘技場の建設に酷使したため、深い怨恨をのこした。ヴィテリウスは「食うか寝ているかしているブタ」のような男で、必要なことを何一つせず、宴会に時を費やした。こうしたなか、東方からローマ帝国を再建しようとする動きがでてくる。シリア総督ムキアヌス、エジプト長官アレクサンドロスが頭脳となって、ヴェスパシアヌスを推戴し、「ドナウ軍団」ととともに、イタリア進攻の計画を立てる。しかし、ドナウ軍の大隊長、アントニウス・プリムスが命令を待たずに先発、クレモナで戦闘・虐殺で怨念を晴らし、ローマでの市街戦が展開する。混乱のなかヴィテリウスは皇宮から引きずり出され、罪人として殺される。市街戦ののち、ムキアヌスが到着。新しい皇帝となるはずのヴェスパシアヌスをエジプトに待機させての進軍だった。新秩序の建設者の手を同胞の血で汚さぬためであった。ヴェスパシアヌスによって、皇位の安定はなるが、泥試合をして殺し合った影響は大きく、ローマ軍はゲルマンやガリアになめられてしまい、民族反乱が勃発することになる。

  • 紀元後間もなく、失政を重ねたネロの後を受けガルバ、オトー、ウィテリウスの3人の皇帝が現れたがそれぞれが傲岸、怠惰とで消え去っていく。アウグストウスからまだ100年そこそこで、ローマ帝国が危機に曝され、この3人は結果それに火をつけた形になる。意思決定の仕組みの問題、辺境地区、ローマ市街地での既得権の問題、が背景にある。

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