ローマ人の物語〈38〉キリストの勝利〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 塩野七生
  • 新潮社 (2010年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101181882

ローマ人の物語〈38〉キリストの勝利〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ローマ人の物語再開。
    衰退する一方の話なので、気が重くて、しばらく手に取っていなかったが、ここまで来たら完読しておかなければ。

    ユリアヌスの副帝時代のガリア戦線での活躍。
    ひさびさの明るい話題を描いて、著者もなんだか楽しそうだ。

  • 今まで経験していないことでも、責任感と成功した高揚感が原動力となる。「責任感」はキーワード、これがない人とは一緒に仕事をしたくないな。

  • 【内容】
    コンスタンティヌス大帝の後、皇帝コンスタンティウスについて描いた一冊。
    大帝亡き後、大帝の息子3人と甥2人で統治するようにとの遺言があったものの、まずは甥が排除され、その後、兄弟たちも、直接コンスタンティウスが手を下したわけではないものの、次々といなくなり、最終的にはコンスタンティウスが一人で、ローマを統治することになっていく。
    コンスタンティウスは父親と同様に、キリスト教を奨励し、他の宗教を排除する方向にもっていく、これにより、ローマのキリスト教化が進み、ローマらしさが消え去っていく。
    【得たもの?やってみること】
    ・特になし
    【感想】
    ローマ人の物語もいよいよ終盤になってきて、キリスト教にローマは占領されてしまう。
    はじめは統治者の手段として、キリスト教が導入されたのに、そのうちキリスト教が主役をとってしまうようになるのは、宗教の力(価値観)は大きいのだろう。
    ローマが滅んで、現在に至るまで、この時にキリスト教を導入したことが、歴史に連なっている。この時に別の選択がなされいればどうなったのだろう。
    また、ローマでも最初はキリスト教を弾圧していた。日本でもキリスト教を弾圧した時期があったが、統治者にとっては、キリスト教の考えは危険な思想に見えるのは、東西で共通しているところが面白い。

  • 見事!ユリアヌスの立て直し。

  • 自分に自信を持つ人だけが、他者に対しても公正になれるのである。

    名言だらけの一冊。いよいよキリスト教を容認したコンスタンティヌス・コンスタンティウス父子の時代へ。身内を皇帝として擁立させるための言い訳として、「神が選んだから」という理由が必要になる。また、庶民と違う「神」として、皇帝は一部の取り巻き以外と容易に口をきかなくなる。そして、疑わしき者の粛清による、ゆるぎない皇帝の地位確立。どこかの国に似ているような…。いつの時代も、社会が不安にさらされている時は、強いリーダーが求められる。さらにスピリチュアルな方向に民衆が進む。この時は蛮族の侵入により、世界最強のローマ帝国に穴が開き始めた時期。強いリーダー+スピリチュアルの結果が、神に選ばれた皇帝の誕生であったのではないか。それにしても、ローマ帝国崩壊のきっかけの一端を担い、さらには暗黒の中世を築き上げたにも関わらず、今でも尚キリスト教は世界の大多数から支持される宗教であることを不思議に思った。

  • 紀元337年、大帝コンステンティヌスがついに没する。死後は帝国を五分し、三人の息子と二人の甥に分割統治させると公表していた。だがすぐさま甥たちが粛清され、息子たちも内戦に突入する。最後に一人残り、大帝のキリスト教振興の意思を引き継いだのは、二男コンスタンティウス。そして副帝として登場したのが、後に背教者と呼ばれる、ユリアヌスであった。

  •  コンスタンティヌス大帝の後からユリアヌス帝が副帝になるまでの話です。コンスタンティヌス帝といい,その前のディオクレティアヌス帝といい,後継者人事は難しいという印象を持ちながら読み進めていました。特に,4世紀のローマのように,下り坂を降りる一方だったローマであればなおのこと。
     本質的に内気で感情を表に出さなかったコンスタンティウス帝がただひとりの正帝になった後に,若さとともに,周りに希望をもたらすユリアヌスが出てくることで,ローマの末期を扱う塩野さんの記述も明るさが戻ってくるように感じました。スキピオ・アフリカヌスにも使った「セレーノ」という言葉が好きな塩野さんですが,ユリアヌスにも「セレーノ」なところがあると思いながら読み進めていました。
     次巻の主人公はその「ユリアヌス」です。

  • コンスタンティウス帝、最悪な性格だ。責任を負うことができない人間がトップになり、しかもその周りに要らぬことをいう人間がうじゃうじゃいたら、もう収拾がつかないだろうな。
    そんな中、ユリアヌスは全く立派だ。こういう若者が、ちゃんと皇帝として全うできたら、ローマ帝国復活もあり得たのではないか。
    なんだか嫌な感じの終わり方をした上巻だが、ユリアヌスはどうなってしまうのだろうか・・・

  • 大帝と呼ばれたコンスタンティヌス没後の分割統治から粛清、統合ののち次男コンスタンティウスが父の遺志を引き継ぐ。後に背教者と呼ばれるユリアヌスが副帝として登場するまでを描く。ローソクが燃え尽きる前にその炎が勢いを増すような、そんな波動を感じてしまう。

  • 大帝コンスタンティヌスが亡くなり、その息子と甥達が帝国を5分割して統治し始める。しかし、その5分割も主人公たちが1人また1人と消えていくことで結局次男のコンスタンティウスがすべてを統治するようになる。
    この血族同士の内戦でさらにローマは国内の優秀な人材を失い、またローマらしさをも失っていく。
    そんな中、蛮族の侵攻を防ぐため期せずして引き立てられたユリアヌスがガリアの地で力をつけていく。
    今までのローマ人の力・知恵が失われていく様は読んでいて悲しくなる。政治と宗教が結びついてさらに泥沼から抜け出せなくなっていくローマ。そんな中でユリアヌスがどのような人生を送るのかは気になるところ。

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