僕は模造人間 (新潮文庫)

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著者 : 島田雅彦
  • 新潮社 (1989年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101187013

僕は模造人間 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • かなりこじらせている。

    昔の自分に当てはまるところも結構あったげと、ここまでではない。

    懐かしい気がした。

  • 32歳の誕生日に合わせて再読。読むのは10年ぶりくらいか? うーん。面白いんだけど、切実な迫り方はしなかったなぁ。それは、自分も歳をとったということだろう。何にせよ人生を茶化すことに一生懸命な主人公のそこはかとない哀しさがいい。旅立つ前の手紙の詩の部分は、やっぱりいいな

  • 久しぶりに再読。ホント面白く読める。当時根こそぎやられたことがよんでいてよくわかる。ぼくの基礎がここにある。

  • 本当の自分なんてあるのだろうか?
    「自分探し」なんて言って、何か見つけて帰ってくるのだろうか?

    主人公、あくま一人。
    生まれながらにして、倒錯した運命を背負った彼の青春の物語。
    何だか、人ごととは思えず。
    時には自分のことのように思えて、失笑…
    笑えるけど、ホントは笑ってられない自分にふと気付く。汗

    ミシマを、刀で自慰行為に耽るオナニストと断罪し、
    その一方、自分は穂高岳の岸壁に挑戦し、命をかけた自慰行為に耽る有様。

    自分を見つめ直すなら、まずこの一冊から。笑

  • 嗚呼素晴らしきジャパニーズ変態文化。畳の匂いがしそうな陰欝で滑稽なエロス。たまらない。

  • いい感じの腐れ具合。
    最終章で若干勢いが落ちたかもしれない。
    ちずるが出なかったからかもしれない。

  • 主人公の頭がパーン┗(^o^ )┓三

  • 軽快で毒がある。毒がある人間にドロップキック。でも確固たる自分があるわけじゃない、とうまくまとめられない。
    とかく軽快で、自分と反対で面白かった、とだけ。何かの折に読み直すと得るものがあるのかもしれないが、今しか読めなさそうという気もする。ひとまず、童貞への観察力には舌を巻く。

  • これを読んで僕は島田雅彦のすばらしさを知った。以前に何冊か島田氏の小説を読んでいたのだが、それほど心に来なかった。しかし、この「僕は模造人間」では、もう、心打った。描写がよく、ポストモダンチックである意味では村上春樹に似ているなあと思った。音楽的で、色彩豊かな、一人称視点。――模造人間を通して語られ、象徴される、自立と心の葛藤。若者の悩み、そういったものが作品から漏れ出していて、おもしろいとおもった。これからも島田氏の小説を読もうと心に誓ったのであった。

  • 昔の中二病かな…。偽悪というより1人自意識過剰なアクマくん。わざわざ空気を読まない生き様はキモチ悪い。「模造人間」という言葉は面白かったです。模範的~の他にも、今はいろいろ言葉がある。典型的~とか、~系とか~っ子とか。その言葉通りに自分を模造していく。模範(コピー)を作るのも、個性(という多様なコピー)をつくるのも同じ模造かもしれない。さて、受け入れたアクマくんの今後やいかに。内情はともかく、結局中二病こじらせてますけどね。

  • 自意識過剰ながら、殻に閉じるのでなく、暴走してしまう、変態。

  • 昔いた所は真暗闇で何も見えなかったが、音はよく聞こえた。僕は、塩辛いが、だしのよく効いたスープにつかって、様々な音を聞いた。いつも聞こえていたのは太鼓の音と川のせせらぎだった。それはとても規則的でなぜか聞いているだけで眠くなった。だが、規則が乱れることもあった。時折、それらの音はピッチかわ上がったり、強くなったりして、僕を驚かした。そんな時、僕は根拠のない不安におののいたり、歓喜に身を震わせたり、また、思わず、柔らかい壁を足で蹴ることもあった。音はこのほかにもいろいろあった。男と女の会話や子供の甲高い声、たくわんを噛むような音、おかしな音楽も聞こえた。全て、柔らかい壁ごしに僕の体に伝わるのだった。何しろ、暗黒の世界である。聞こえてくる音はただ耳と身体をマッサージするものに過ぎなかった。川のせせらぎとか子供の甲高い声は後年光の世界で聞いて、ああそういえばあの暗黒の世界でも似たような音を聞いたなと憶い出したということなのだ。

  • ぶっ飛んだ変態的な世界に飛ばしてくれます。
    作者の島田雅彦氏ご本人が、「この小説は大好きという人は真性の変態」と仰っていたらしい。確かに。
    もしも好きな男性にこの小説を薦められたら少し戸惑うかもしれない(笑)

    今っぽい言葉に簡単に言ってしまえば、この小説の主人公・アクマカズヒトは“中二病”なのだけど、実際にアクマくんの青春期を描いている小説なので、その言い方は正しくないのかも。
    だって実際中二だから、という意味で。
    これがもっと大人…たとえば30歳近い人が主人公だったら、とんだ“中二病”の小説です。
    言い方はおかしいけれど、芸術的な“中二病”。

    これは読んでみなければわからない本だなぁ。。
    最初は重たい話なのかと思ってたけれど、実際は不思議な軽さがあって、全体的にバカにした感覚が漂っていて。
    そんなアクマくんの奮闘は読んでみなければわからない。

    誰にでも自我の目覚めとか性の目覚めの経験があるからこそ、ある程度大人になってからこのアクマくんを見ると、「うわ~…」と思うのだろう。彼ほど変質的ではないにしろ、青春時代に彼と似たようなことを思った記憶がある人も結構居るんじゃないかと思う。

    “未完成な模造品”
    “誰もが誰かを演じている”

    うーん。。。
    その可能性を0%と言い切るのは無理だ。

    話中の端々に三島由紀夫が登場するのは、島田氏が敬愛しているためなのか?
    (恐らく国粋主義が行き過ぎる前の三島に)

  • 冨安さん所有
    →10/06/20 和田さんレンタル →11/08/21 返却

  • 俺ですら一歩退くレベルの自意識過剰厨二病の主人公が精液垂れ流しながら疾走する話。しかもその間にほどよいシュルレアリスムが紛れ込んでいるからたまらない。これぐらいぶっ飛んだ話もたまにはよい。最後のほうは少々重たかったがそれも御愛嬌と思える程には面白い。

  • 読んだのは、もう20年近く前。
    学生時代にある会社の就職面接で、好きな本を語って下さいと。熱く語ってみたら、次の面接に進めたことを思い出しました。
    嫌いな業界を見に行っただけなので、次は行かなかったけど、度量のある会社だな。

  • なんていやなやつって思った。
    見事にいやなやつ。
    これだけいやなやつはそうそういない。

  • 結局のところ自分は誰かしらの模造をしながら生きている、このことを肯定してしまえる主人公の強さ。なんとなく畏れ多いような雰囲気がある…
    短編だし、一日で一気に読み終えた面白い作品。友達に貸したら学校休んで読み耽ったそうな。

  • ド変態。それに尽きます。
    大好きです。

  • これで童貞を卒業できたと思っている

  • 小説を読んでいて笑った最初の記憶。

    2002年4月16日読了


  • 《人生は選択の連続だ》

    というけれども、まさにその通りな主人公でした。
    下品と言えば下品道まっしぐらで、どこか愛嬌があると言えば愛嬌もあるような気もしないでもないこの物語の主人公、亜久間一人。
    僕や私という存在のなかに住んでいる模造人間とは、僕や私のなかに住まう幻であり、他人のなかに住まう幻でもあるので、自分は模造人間なのだと言い切る。そしてそれは他人や僕や私のなかに住まう模造人間が表に出、自分を導くような言い方で括られ、終わってしまう。

    人生は選択の連続だ。
    …確かにこの通りだが、もしかするとそれは誰かが決めた選択なのかも知れない。

    (2009.08.09)

  • “普通”ではない少年の“普通”ではない日常を時系列的に描く。人間臭さ(少年臭さ)を容赦なく描くのは素晴らしいが、一つの方向性をもった物語ではなく、話が様々な方向に飛んでいってしまっているため読みにくい。

  • 最初から最後まで、まじで面白い。無限カノン三部作は、やっぱり三島由紀夫を意識して書かれたものだったんだなあって、これを読むとひしひし感じる。『彼岸先生』、『きみが壊れてしまう前に』、そして、この『僕は模造人間』が今のところの私の島田雅彦体験トップ3ですね。

  • 模造人間であり、人間を模造する人間でもある。

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