彼岸先生 (新潮文庫)

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著者 : 島田雅彦
  • 新潮社 (1995年5月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101187044

彼岸先生 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 夏目漱石の『こころ』を下敷きにしてはいるものの、途中から太宰治的要素が強くなり、惰性で読み通した。

  • 読んで損なし。

  • ロシア語専攻の大学生、菊人(きくひと)は、近くに住む小説家の先生(川向うに住んでいたので「彼岸先生」と彼は呼ぶ)に師事し始める。先生は、女遊びばかりで口がうまく、嘘をついてばかり。遊んでいるばかりの先生はいつも何を考えているのかわからない。のらりくらりと捉えどころがないが、自分の生き方について深刻な悩みを抱えているように見える。そんな先生を菊人がどんな人間か描写していく話。本の大半は先生の日記に費やされている。

    先生、奥さん、書生のぼく、という種類の登場人物、生き方に悩む先生、自殺、先生からの手紙と日記、これらのことは夏目漱石の『こころ』をたしかに意識しているように思える。

    蓮實重彦の解説でそうだったのか!となった。たしかに諏訪響子は自殺をほのめかしており、先生を「彼岸先生」と呼ぶのは菊人だけだった。

    先生のような女遊びばかりの人生は楽しそうだなと思った。

  • 物語のかなりの部分を占めるエロ自慢日記。それに対するとらえ方で、だいぶ作品の印象が変わるんじゃないでしょうか。個人的には楽しく読めました。タイトルや構成、登場人物も含め、夏目漱石の作品が頭から離れませんでしたが、内容的には、こっちの方がずっと好きでした。

  • 2012.11.08

  • あくまで幸せを追求をどうなるのか。そのようなテーマにも思えるし、単なる虚構の世界を描いただけ、というものにも思える。
    描かれている人物達は、彼岸先生を除いてはあまりに個性的過ぎて虚構であると感じられるのだけれど、そのためかえって彼岸先生の生き方が真実のように思えるのだ。とても深いなあ、と彼岸先生の年齢をはるかに上回るにも関わらず感じた次第。

  • 村上春樹は本当は真っ当な人が変人になろうとしてる感じで、島田雅彦は純粋な変人が出てくる。

  • 久方ぶりの再読、ほとんど覚えていなかったな。
    どうやら本書(および巻末の解説者(いつも偉そうです))は読者の知的レベルを要求しているようであるが、頭をシンプルにして考えれば結構酷い内容な気もしなくはない。
    色んな解釈方法がこの本には存在するとは思うが、どう考えても中盤の日記のくだりは冗長で品がないでしょう。
    権威に阿ることなく駄目出しをためらってはいけないということだけが記憶に残りそうな作品になりそう。

  • 読みやすく興味深く、どんどん読み進めて行ったのだけれど、たぶん肝心な箇所だと思われる「彼岸日記」の章にかかった途端、かなりだるいんだよなあ。

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  • 4日で読了。先生の思索部分など頭に入りづらい所もあり、読み易くはない。暇つぶしにはなる。先生の人格が破綻、性に奔放、自己破滅的。菊人は怖いもの見たさで傍観するのか。此岸から彼岸を見るもののように。
    先生の日記でも、先生の人となりを形成はさた理由ははっきりせず、若干モヤモヤとする。最後の手紙は菊人の手紙だと蓮見重彦の解説を読んで分かり、何とか、菊人なりの答えが見える。此岸に留まり、彼岸を理解することの折り合いをつけるためにチベットを持ち出し、結論づけた。小説家として結論づけたんだなあと。

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