本を読む女 (新潮文庫)

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著者 : 林真理子
  • 新潮社 (1993年3月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101191126

本を読む女 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 日本史やってないから時代背景が絡む話はなるべく避けてるんだけど、これはすごく自然に読めた。
    主人公の生き方も感じ方も、結婚への憧れと仕事の狭間で絶望しそうな今の私と全く一緒じゃないか…。しかもそれでも約20年前に書かれたものとは。いつの時代も女性が悩み苦しむことなんて同じという。これは作者が巧妙と言わざるを得ない。感服。

  • 林真理子の小説は、距離の取り方がとても不思議。エッセイを書いているような奇妙な距離感が物語との間にある。自分が生み出している物語なのに、それをどこからか客観的に眺めている自分がいるような。そんな小説な気がする。私はそのグレーの溝、みたいなものが気になって気になってしょうがなかった。なんでこの人、自分の小説で、しかもお母さんがモデルで、自身も相当移入しながら書いているはずなのにこんなに距離感を取りながら書いているのか、みたいな。その距離がなんだか、もどかしいもので、だからグレーって感じなんだけれども。不思議な小説だった。しかし、共感の波はこれまた凄い。時代とか関係ない。まっすぐに響く共感。

  • 本を読むことの楽しさ。それを分かちあえる人、会えない人。家族についての視線・・・かと言って冷酷になれない。やりたいと考えていても、飛び出せない。同感する部分が多かった。

  • この本を手にとったのは、私自身が「本を読む女」だったから。
    初めて読んだ林真理子さんの小説です。

    読書という同じ趣味のせいなのか、万亀の「いつもいい子でいなければいけない」という習い性に共感。

    本当の自分の気持ちは、
    自分では一番わからなかったり
    追い込まれなければ気づかないことも多いですよね。

    著者の母をモデルにしたということもあり、愛情溢れる物語だと思います。
    重太郎を思って正気を失う万亀を
    正気にしようと強くつねる母。
    親子愛を感じました。

  • 時は昭和のはじめ。
    夢や希望を持ち羽ばたこうとするも、時代の波や家族に翻弄されながらひたむきに生きる一人の女性の半生を描いた物語。
    モデルは著者の母親。本を読むことが好きな万亀という少女でした。

    今よりももっと、自由が制限されていた時代。
    進学、就職、結婚のルートが、もっと限定されていた時代。
    思うように生きられなくても、その時々自分に言い聞かせるようにして現状を受け入れようとする彼女の生き方は、時代をとても反映させているように感じました。
    時折彼女を通して感じる郷愁の念や、どこか夢を見ているような感覚が読了後も残っています。

    人生の大事な場面では、いつも傍らに本がある。
    そのことが彼女の人生において、どんなに心強く励みになったことか。
    読み終わった後抱きしめたくなるような、そんな1冊。
    受け継がれていく人の命のたくましさに、胸がじんとしました。

  • すごく好き

    後半は戦中の時代がかかれていて
    そういう主題のものはどうしても苦手なんだけど
    いい小説だったなーと感じました。

    本作主人公が気に入ったという理由で好感度アップの林真理子ですが
    こないだ読んだ聖家族のランチとはだいぶ違う書き方で
    びっくりしました。うーん小説家ってすごい。

    本を読む女てタイトルの本を
    文字通り女の私がよんでることに少し面白さを感じていたんてすが
    男の人が林真理子読んだらどんな感想もつんだろうなー

    読書らしい読書でした。

  • マリコさんのお母様をモデルにした文学少女の半生を、戦前から戦後直後の昭和という時代にのせて描いた物語です。

    今私が生きている時代は、職業は自由だし、本を読むこと勉強することは奨励され、更に背が高いことが障害になるなんてありえません。
    が、そうではない時代がありました。それが本書の舞台です。

    時代や家族やいろいろなものに阻まれながらも本に支えられながらひたむきに生きる姿には感動しました。
    だから最後に主人公が古本屋を職業として選ぶところがとてもうれしくて、それが実話であると思うと更に感動~
    「林真理子」という作家は、このような母や祖母が下地となって生まれてきたんだ!と思うとファンとしては感慨深い気持ちになりました。

    また、「いつもいい子でいなければならない」という強迫観念にも似たおもいにも共感しました。
    私は親にのびのび育ててもらったと思うのだけど、それでも長女という気負いがあって、私なりに優等生にならなければ、という気持ちはいつもありましたから。
    そういう意味で共感する人は多いんじゃないかなあ。
    だから、本屋さんになるところが余計にうれしかったのかもしれません。。

    あっそれと、主人公がその時読んでた本のタイトルを章のタイトルにしてて、凝ってる、というかおしゃれ~♪って思ってしまった。
    太宰の斜陽とか読んでみたくなりました。
    また積読リストが増えるな。

  • 朝ドラにできそうな話

  • 面白かった。
    本の中に入っていきやすかった。

  • 林真理子の小説に初めて触れた。林真理子の文章は自分にすっと入ってくるようで、すごく読み心地がよかった。

    本を読むことは人生を解放に向かわせてくれる。そのことを伝えてくれる小説だった。自分もたくさん本を読みたいと思った。

    後半に母子の描写があったが、母の気持ちがしっかり描かれていて、ぐっとくるものがあった。親は子を絶対守ってやるという愛と使命感を抱いているのだと知った。

  • 大正四年、菓子商「小川屋」の末っ娘として万亀は生まれた。幼い頃から本を愛し、かしこい優等生と呼ばれて育った万亀は、将来は結婚もせず何にもならず、ずっと本を読んで暮らしたいと願うが、常に母親芙美に進路を握られ、また時代に流され、苦悩する。
    樋口一葉に憧れ、林芙美子の奔放さを厭い、プロレタリアと聞いて心底恐れる、純朴な万亀。その本質は物語後半、30代になっても変わらない。そんなところが本書の魅力の一つだと思う。万亀がそんななので、数々の逆境にも関わらず全体的に陰気さがなく、読後感は爽快だ。作者の母親がモデルという点からも、作者のルーツが見えるようで興味深い作品。

  • 林真理子の作品は、わりと新しいものしか読んだことがなかったので、
    こういうものを書く人なんだ・・・と意外だった。

    環境はまったく違うのだけど、万亀に重なる部分もあって、
    悉く自分に置き換えて読んでしまって辛かった。
    本ばっかり読んで怒られるとか、女で学歴が高いのはダメだとか、
    背が高くて大女と呼ばるとか、年上だから結婚がダメになるとか。。。

    万亀が成績が良いせいで、友人たちから「自分たちとは世界が違う」みたいなことを言われるところ、ぞっとした。
    私は彼女ほど賢かったわけではないけど、昔同じようなことを言われてものすごく傷ついたから。

    本好きな女の幼少期から30歳くらいまでを描いた作品。
    その人生はなかなか厳しいものではあるけど、
    最後の部分で救われた。

    特に楽しい話じゃないけど、読んでよかったかな。

  • だいぶ昔に読んだ本。

  • 著者のお母さまがモデルになっている作品とのこと。
    本を読むのが好きな女性にとっては、ついつい手にとってしまうタイトルですね。そのものズバリで。
    学がありすぎる、身長が高すぎる、で婚期をのがしてしまったり、親だから、兄だからといって、頼る。いつの時代も変わらない事ですよね・・
    結婚しそびれた年下男性の言った、
    本を読んでる人の話は面白い、心が優しい、
    というのは、自分の友人たちを思うとその通りだと思います。もっと本読まなきゃ!

  • 林真理子さんの本を初めて読んだ。
    大正から戦時、昭和を生きた女性の話。著者のお母様がモデルとのこと。
    前に母が、昭和なんてそんなに懐かしくもないし今のほうが便利で全然いい、というようなことを言っていたが、この本を読んで昭和に触れてその意がわかった気がした。背が高いというだけで、歳上というだけで、結婚を断られてしまう時代があったなんて。女は強くなければ生きていけなかったんだろうなあ。
    どん底のときに斜陽を読んでどう感じたんだろう。太宰治の斜陽が読みたくなった。
    実家とのこととか結婚のこととか今の時代でも通ずるものがあって、技術がいくら進歩しようとにんげんは変わらないんだなあ

  • 嵐山の古本屋さんにて購入。

  • 自分なりの確立した考えや感情がありつつも、周りの状況や時代、そして人々の思惑.感情に流されていく生きてしまうということは、誰にも通じるのではないのだろうか。

    本書の主人公は、その考えや感情を読書によって培っていき、読書と共に人生を歩むのだから、読書人にはたまらない。シネマ・パラダイス的な一冊。

  • 作家の林真理子さんの母上のお話。
    本屋をやっていたそうです。

  • 2010年6月読了

    昭和の激動期を描いた女の人生。

  • 戦前~戦直後にかけての、読書好きな少女の半生記
    その頃読んでいた本のタイトルが章タイトルになっている
    女専出、高身長というのは嫁の貰い手がなくて大変だったのだなあ

  • たぶん林さん自身をモデルにした、信州の田舎に生まれた主人公の半生をその時代に流行していたりした本を通して描いていっている作品

    林真理子さんはエッセイや恋愛もののイメージがあるけど、この作品は隠れた名作だと思う。


    あと関係ないけど美容室に行って雑誌のエッセイのページ開いて最後まで読むのは林真理子と村上春樹の村上ラヂオくらいしかない。

  • 昭和の激動期を本と共に生きた著者の母親をモデルにした作品。


    またやっちゃった。この本、読んだことあったよ。
    でも面白かったです。

  • 2003年11月7日購入。
    2006年3月26日読了。

  • 読まなきゃな〜レベル②

  • 戦前・戦中・戦後を生き抜く著者の母をモデルにした小説。
    主人公が当時読んでいた本が章の名前になっているのも面白いし、内容も面白い。先生を続けているうちに婚期を逃してしまうあたりは、今の婚活につながるものもあるなぁと思ったり、一気に読めた一冊。

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