海潮音―上田敏訳詩集 (新潮文庫)
174人が登録
★4.03
| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
この作品に関連する談話室の質問
みんなの感想・レビュー・書評
この訳ははっきり好みわかれそうだな。私は良いリズムだと思ったけど。
フランソア・コペエの「礼拝」がとにかく圧倒的で。重い。
あとガブリエレ・ダンヌンチオの「燕の歌」好き。
ルコント・ドゥ・リイルもよかった。
とりあえず一読した印象で感想書いておく。
1905年(明治38年)。
”山のあなたの空遠く”で有名な「山のあなた」(カール・ブッセ)、”すべて世はこともなし”で有名な「春の朝」(ロバート・ブラウニング)がおさめられている。残念ながらその2つ以外は、私にはあまりピンとこなかった。日本の近代詩(藤村とか)の方が良いと思った。詩は原語じゃないと本当の良さが伝わらないのかもしれない。でも、日本に世界の息吹を吹き込もうと強い決意をもって邦訳にあたったであろう訳者の熱意には、少なからず敬意を感じる。
上田 敏の訳詩集。海潮音 序が素晴らしかった。
訳者の詩に対する姿勢、当時の詩人達の姿勢、また私達の詩に対する姿勢を紹介していて、私は茶道の世界を思い起こした。茶道に身分階級の差別が無いように、詩を読むことも誰も侵害し得ない崇高な権利であることを再認し、感受の差異が何でも無いこと、発展の機会が誰にでもある事を改めて考えた。
創作も前提は同じで、面白味というのは「訳者の同情は寧ろ高踏派の上に在り」という上田の意見に出るだろう。
「西の善き魔女」第3巻での使われ方が美しくて美しくて。
当時図書館でがんばって探したなぁ。
新潮文庫版は置いてなかったから、「日本の詩歌全集」みたいなのを漁って、気に入った詩を一生懸命ノートに書き写していた。
懐かしい。ずっと手元に置いておきたい詩集。
日本語の美しさを端的にあらわした名訳。
中学・高校の教科書で出会ってから○○年。ようやく読了。
良い物は時代が変わっても輝きを失わない。その証明です。
やはり『山のあなた』の響きが好きですね。
図書館で借りたのは新潮文庫のだったかなぁ…もっと昔の版だったような気も…まぁいいや。
旧き日本語のもつ圧倒的な力を、現代にまざまざと示す一冊。
ものすごく神経を使わないと、流し読んだだけじゃ「わけわかんねえ」んだけど、
噛み締めるようにしっかり読んでみれば、荘厳な文体から想起される情景の美しいこと。
どれもこれも珠玉の品だけど、特に心に残ったのは
深海の鮫と人とを重ねるルコント・ドゥ・リイルの「大飢餓」、
夜に現れた愛の神を描くダンテ・アリギエリの「心も空に」
呪いの炎に包まれる大都会を描いたエミイル・ヴァルハアレンの「火宅」
ですかね。いや他にもいっぱいあるんですけれども…
ただ、この本に表された文体を自分のものにしたいんなら、それこそ手元において何度も何度も読み返さなきゃだめだろうなぁ。
…さて、買うか……。
堀口に並ぶ名訳といえば上田敏。
こちらも教科書でお馴染みの格調高い作品集である。
フランスの詩的世界と日本語の美しさを同時に楽しめる必読の本。
日本語の美しさに思わずため息が出る。
原詩が優れているのはもちろん、上田敏の訳がさらに秀逸なのだろう。
特にカール・ブッセの「山のあなた」は小学生の時に塾のテキストで触れて以来ずっと心に残っている詩なのだが、十年以上経った今読んでも素晴らしい訳だと思う。
ヴェルレーヌの「落ち葉」やヘリベルタ・フォン・ポシンゲルの「わかれ」もすごく好き。
いわずと知れた海潮音。英仏伊独の名詩、上田敏による名訳。今は、こういうカヴァーなのですね。日本語訳による詞華集の最高峰というなら、やっぱりこれ、でしょうか。後輩に、「山のあなたってなんですかぁ、どーゆーいみですかぁ?」と訊かれてびっくりしたことがあります。即座に六行分暗誦して、「あなたって、あっち、っていうこと、あなた、こなた、かなた、そなた、……どなた?」と振りつきで説明しました。脈絡なくそれを... 続きを読む »
繊細でリズムのある日本語を知る事が出来る。
この詩集の日本語は簡潔で美しい。だからこそ感じる儚さもまた心に響く。こういうのは訳で価値が左右されると思うので、外国の詩はなんか回りくどいし面倒くさいなぁ、と思う人は一度読んでみて欲しい。
めあてはブラウニングの詩、『春の朝』だったのだけれども、他にもボードレールやユーゴー、ダンテ等々、色んな詩の翻訳が集められています。 訳がものすごく素敵。 昭和二十七年初刷とのことだけあって、さすがに文体はふるく、一読では意味がつかめない箇所もしばしばありますが、とにかく言葉が美しい……! 旧仮名づかいだから、すらすらとは読めないんだけども、美文萌えの傾向のある人間にはかなり嬉し... 続きを読む »
暗唱している作品の中で、ひとつだけタイトルがわからない詩があった
山のあなたの空遠く
幸住むと人の言ふ
そう、「山のあなた」です。
頭の隅に引っ掛かりながらも、なんとなくインターネットで調べるのは気が引けていたとき、書店で偶然再会しました。
中学校の教科書、1ページめに青い山の写真を背景に綴ってあったのを今でも覚えています。
ちなみに、間違えて覚えていた部分もあって笑
「山のあなたのなお遠く」だと思ってた。
あれれ~。
元の詩の美しさと日本語の美しさが楽しめます。
訳詩が素晴しいことは言うまでもありませんが、海潮音 序 に記されている氏の思想にも感銘を受けました。
なるべく五・七調にしてくれているので、テンポよく詞が進みます。これまで海外の詩集を読み、その歯切れの悪さを訳詩の限界なのかと思っていましたが、そうでない詩集もあるのです。これほど美しい響きをもつ日本語があったのかと、驚きます。 声に出すと、その滔々たるや、なんとも心地よい口運びなのです。
浪漫派はピアノにおいても詩集においても、通じるところがあるようです。
薄暮の曲(くれがたのきょく)
シャルル・ボドレエル
翻訳詩というものを通じて、日本語のうつくしさを思い知らされる詩集です。ヴェルレーヌやダウニングの詩は今でも思わず口をついてでてきます。「秋の日のヴィオロンの…」
大学の授業で習った。なつかしくて購入。ヴェルレーヌ「落葉」は、原詩では結構泣いていた気がする。「涙ぐむ」程度でぐっとこらえるところに日本の男の美学にあっているのだよ、と先生は教えてくれた。<br>
「落葉」もだけどヴェルハーレン「火宅」がすげー好きだ。最後の一行がいい。<br>
「実に自らを矜りつヽ、将、咀ひぬる、あはれ、人の世」。
海外の詩を翻訳して、なおかつそれらを日本語の詩として映えるようにする…そういった作業では上田敏は天才。リズム感があって、そのうえここまで美しい言葉が繋がるとは、脱帽です。声に出して読みたい!
カール・ブッセの「山のあなたの…」の日本語訳で高名な、上田敏の訳詩集です。 大変薄い詩集ですが、英仏独伊各国の訳詩がちりばめられたさまはまさに壮観です。翻訳文学の中でも、詩歌の翻訳は最も難しいものの部類に入りますが(語句だけでなく世界観まで詩歌の形で訳さないといけないので)、それをなんと軽々とやってのけていらっしゃることか。 それぞれの詩は七音、五音を基調とした、日本人にはとても親しみ... 続きを読む »






