蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)

  • 110人登録
  • 3.79評価
    • (10)
    • (19)
    • (18)
    • (1)
    • (0)
  • 19レビュー
著者 : 諸田玲子
  • 新潮社 (2006年10月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101194257

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  •  諸田玲子のお鳥見女房シリーズ第二作。毎度同じことを書くのは気が引けるけど、カバー絵の作者変えたらどうだろうね。これに惹かれて手に取る人と、これに引いて敬遠する人とでは後者がずっと多いようにぼくは思うんだけど。中身がいいだけに惜しいと思う。
     相変わらず矢島家を切り盛りする珠世の魅力的なこと。そのやさしさ、そして何より明るさ。こういう人がそばにいたら、心癒されるだろうと思う。「不運は重なる。ありがたいのは何事にもかぎりがあることだ。災いはいつか福に転ずる。福は福を呼ぶ。それさえ信じていれば、なにがあっても笑顔で切り抜けられる」。まさにそれを体現している。この言葉、そういえば前に読んでここに引用した「賢者はベンチで思索する」の中の国枝(赤坂)老人の言葉にそっくり。なるほど、ぼくはこういう言葉に弱いんだなきっと(笑)。
     第二話の表題作。愛し合っていながらちょっとした言葉の行き違いで別れることになった美弥と次左衛門。「『噂など信じぬ』となにゆえ書いてくださらなんだのか」という美弥の気持はわからないでもない。だけど、そこまで文の文言に厳密さを要求されたら辛いよな。話し合えばどうってことのないことが、手紙にすると一人歩きして行き違いを生む。ぼくは男だからか、劇的な再会後に蛍を届けた次左衛門の心中を思うとやりきれない。

  • 「お鳥見女房」シリーズの第二作目。
    前作同様、一気に読んでしまいました。
    なぜか、読み始めると止まらなくなるんですよね^^;

    登場人物それぞれに変化があり、ステキに描かれていて、思わずみんなを応援したくなります。
    切なくなったり、ちょっとホロリとしたりしつつ、全体は明るく、とにかく読んでて元気になれる。
    だから、どんどん読み進めたくなるのかもしれません。

    今回は、緊迫した場面もあったりして、ドキドキハラハラしながら読むこともあり、前回以上にハマってたような気もします。

    ラストは、「よかった~」とホッとしながら涙してしまいました。

    今後の展開も楽しみです♪

  • お鳥見女房シリーズの第二作。

    一作目から続いている大きなストーリーが佳境に入り、はらはらと手に汗握る展開の二作目。それと同時に主人公珠世の周辺では、相変わらずのどかに、人々の悲しみや喜びが交錯する日々が続く。

    読んでいて胸があたたかくなるのは、描かれる人々の姿だけではなく、作者の文体もまた気品がありながら親しみやすいあたたかさをたたえているからだ。

    この二作目の終わりでその大きなストーリーはとりあえず一段落する。しかし、まだまだこのプロットは続いていくだろう。大きな政治の動きが珠世とその家族の平和な生活に落とす大きな黒い影。その中で、矢島家の人々と多津、源太夫、そしてその子どもたちは精一杯生きていく。見守りたいシリーズである。今のところ5巻まで出ているようなので、次の三冊も早く入手したい。

  • 将軍家の「お鳥見役」矢島久之助の女房珠世を主人公にした「お鳥見女房」シリーズの2作目。1作目の話を大方忘れてしまっているので、少し多い登場人物の関係が頭に入るのに一寸時間がかかったけれど、あとは問題なし。8章からなる一話完結の「小さな物語」とお役目のため沼津に行ったまま消息を絶った夫久之助を巡る「大きな物語」それに主人公珠世の娘の恋という「中くらいの物語」がバランスよく構成された連作短編集。「小さな物語」たる江戸、お鳥見役組屋敷周辺の物語は「武家」ながらも市井物と呼んでもいいような日常の人情と機微の物語。8章を貫く「大きな物語」は「お鳥見役」に隠されたもう一つのお役目にまつわる話で物語が進むに従って緊迫感が増し、8章は手に汗握ろうかという展開。続刊は5巻まで出ているんだけれど、文庫を待つか、買ってしまうか・・・

  • 中年女性を主人公にした人情話+幕府隠密の夫の周りで起こる剣戟の2本立てで進む時代連作短編小説です。盛り沢山で上手い設定でしょうね。
    徹底的に善人の珠世。心ならずも隠密として働く夫の伴之助。それを援ける次男・久之助と居候の源太夫という剣士。源太夫と許婚・多津の関係や、次女の恋、源太夫の子供達の腕白ぶり、色々と盛りだくさんですが、上手くまとまっています。
    特に目立つ素晴らしさは無いのですが、安心して楽しく読める作品でした

  • ご主人との・・・。よかったです。大家族のほんわかしたところも。実際はほんわか、というよりがやがやしている、のでしょうがね。

  • お鳥見女房シリーズ第二弾。密命を帯び、お鳥見役の主が消息を絶って一年余り。留守を預かる女房珠世に心休まる日はない。身近かに暮らす子供らの人知れぬ悩みを知って心くだき、その成長を見守り、隠居となった父の寂寥を慰め、組屋敷に転がり込んだ男女と幼子らの行く末を案じる……。人生の哀歓を江戸郊外の四季の移ろいとともに描く連作短編。珠世の情愛と機転に、心がじんわり熱くなる――お鳥見一家の清爽人情話・・・・・主人公珠世に心を癒してもらえる。

  • すべてが大団円の物語とはいかないのが人生。けれど、それでも温かい。珠世さんのえくぼに皆が救われている気がします。

  • 江戸時代に産まれたかったなあと思う。

  • お鳥見女房の第二弾です。
    主人公の女性の心持ちを見習いたいです。

    Feb, 2012

全19件中 1 - 10件を表示

諸田玲子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)のKindle版

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)の単行本

ツイートする