- Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101196329
作品紹介・あらすじ
篤い友情、淡い初恋、差別的な教師への敵愾心、弟・正雄との心の絆、父・斉次郎への初めての反抗、海の彼方へ去る者への惜別-。沸騰する感情と旅立ちの予感が、中学生に成長した英雄を内側から激しく揺さぶる。十四歳という嵐の季節を、傷つきながらも一途に突き進み、大人の世界へ踏み出そうとする少年の姿を、自らの体験に基づいて峻烈に描き上げた感動の自伝的長編「第二部」。
感想・レビュー・書評
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2024.3.22読了。
【海峡 少年編】
主人公の英雄が逞しい中学生に成長している場面から始まる。
怒涛の思春期を大人へと成長していくさまがとても逞しく純粋…。
今回は涙を誘う場面はありませんでしたが、自分の信念を貫き突き進む姿に、応援したい気持ちで一気に読みました。
第三部「岬へ」ではどんな大人になっているのでしょう。楽しみです!
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こんな中学時代ではなかったけど、何かなつかしい思いを感じさせてくれました。
さて、跡継ぎになっていくのかな。 -
間抜けなオイラはこの三部作を「岬へ」から読み始めて今回「春雷」に至った。でもそんなことを気にしないほど、一気に読ませてくれる。英雄とそのまわりの人たちの関わりは、激しくて優しい。乱暴だけど繊細だ。荒っぽい海の男たちに男のオイラも惹かれてしまう。男尊女卑甚だしい感じもするが、なんか男も女も幸せそうだ。生きることに精一杯だからか男も女も生き生きしているように見える。場所や時代が違っても、カッコいい人の生き方はこんな風な気がする。
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この本を読みながら、昔読んだ五木寛之の「青春の門」を思い出した。どちらも激動の昭和の時代に波乱の青春を生き、悩み苦しみそして淡い切ない恋を含む物語。
でもこの海峡は在日の差別を含んでいる分だけ辛いものがある。 -
海峡 少年篇。英雄は逞しい多感な14歳になった。それまで絶対服従だった斉次郎に対しても新たな感情が生まれ、跡も継がないと言い出す。ラストに隆、ツネオ、太郎、美智子と行った露天風呂のシーンがとてもよかった。青春篇が楽しみ。
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昭和な、世界が素敵
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著者自伝的小説の少年編。瀬戸内の町で過ごした小中時代を瑞々しく描き出す。
同じ瀬戸内で生れ育った自らの体験や思い出ともシンクロし、なんともしみじみ懐かしい気持ちに浸りながら楽しめた。 -
揺れ動く思春期の時代が面白く、またラストシーンで感動ひとしお。
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2011/11/22 読了
【海峡】の続編。ただただ懐かしい。みんなこうやって大人になっていくのねーみたいな…( ´ ▽ ` ) -
学校の先生、仲間、弟、母、そして父との関係を通し、少年が何を感じてどう生きて行くのか、力強い文章で書かれています。