春風ぞ吹く―代書屋五郎太参る (新潮文庫)

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著者 : 宇江佐真理
  • 新潮社 (2003年9月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101199214

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春風ぞ吹く―代書屋五郎太参る (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  •  この著者安定の市井もの。友人の水茶屋で代書屋のアルバイトをしながら御番入り目指して学問吟味試験勉強に励む五郎太をめぐるエピソード。五郎太もそうだが脇役が中々粒ぞろいで、そのやりとりだけで楽しめる。気の強い母親の里江が犬猿の仲の嫌味な平太夫に切る啖呵など胸がすく。めでたく試験に合格して望みの娘を妻に迎えるに至るハッピーエンドの最終話はまあ予定調和というところだが、一つ前の「千もの言葉より」がホロリと泣かせる。

  • 時代小説なのに、剣豪が主人公で無く、この本は代書屋が主人公である所が面白い。

    村椿五郎太のご先祖は、農民であったが、徳川家康の家臣に使え主の姓名の村椿を承るが、数代前の先祖が、料理屋に刀を忘れると言う失態から、小普請組に落とされてしまった。
    それが、ズ―っと尾を引いて、いつまでも小普請組で、幼馴染の紀乃とも結婚が出来ないのである。

    小普請組は、職禄が、つかないので、生活は苦しい。
    武士の内職として、代書屋をするのだが、、、学問の吟味に合格の暁には、、、結婚出来るのを夢見ながら、勉学に励む。

    恐れ入谷の鬼子母神で、おなじみの大田南畝(蜀山人)も出てきて、この当時の、不穏な政治の在り方も、少し記載されている。
    勉学が出来、秀才であろうが、武士の世界も大変なようであったのが、小説の中で触れている。
    蜀山人の本も、読んでみたいと、思った。

    又、五郎太が、男であり、武士なのに、涙を見せるのは、、、少し意外だったが、喜怒哀楽が、表現出来て面白かった。
    汚名返上で、見事、結婚出来た事に、ホッとした。
    努力が実るって、素晴らしい。
    我が胸にも、春風が吹いた気になった。

    宇江佐真理氏のこの本の題名に、「春風ぞ、、」の「ぞ」にこだわりが、あり、「春風は、、」でも無く「春風は、、」でも無いとのこだわりは、本の最後に書かれているので、、、読んだ人は、、、「ぞ」と、した所を、考えて欲しい。

  • 2000年12月刊。2003年10月文庫化。小説新潮 1999年02月号、06月号、11月号、2000年03月号、06月号掲載の5編の連作短編。無益の武士五郎太の人情話。再読ですが、とても楽しめました。大団円というのが良いです。読んでは、思い出すという感じになりました。続編「無事、これ名馬」も読みたくなりました。

  • 【本の内容】
    村椿五郎太、25歳。

    先祖の不始末といまいち野心に欠ける遺伝子が災いして、うだつのあがらぬ小普請の身。

    目下の目標は、学問吟味に合格して御番入りを果たすこと、なのだが、文茶屋での代書屋の内職も忙しい。

    そんなのんびり男を焦らせたのは、幼なじみの紀乃。

    学ならずんば、恋もままならず―。

    どうする、五郎太!

    代書屋に持ち込まれる騒動、そして一進一退の恋と学業の行方や如何に。

    [ 目次 ]


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    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 面白かった。
    人と人との繋がりがどんどん五郎太を育てていく。
    応援したくなる内容だった。

  • 代書(手紙の代筆)で小遣いを稼ぎながら学問所に通い、学問吟味に合格して御番入りを夢見る五郎太。マイペースだった彼も幼馴染と結婚の約束をして奮起するものの、やっぱり合格の自信はない。

    そんな彼が、学問所の教授や昔の手習いの師匠、幼馴染、つきあいで行った吉原の花魁などにふれあううちに、成長していく物語。
    子供の頃はとても大人に見えた師匠が、本当は年相応に悩み苦しんでいたこと。真面目な教授が、かつて吉原で一世一代の恋をしていたこと。

    学問所の外でも学ぶことはたくさんあることに気づいた五郎太は、最後は夢を果たします。
    特別大事件があるわけではなく、さらりと読める一冊です。

  • さすが宇江佐さん。安定してとても楽しく読めた。
    五郎太がとても人が良く、周りの人も人がいい。伝助、彦六さんがよかった。
    五郎太のような真っ直ぐで素直な思いやりのある武士は素敵だ。

  • 「無事、これ名馬」の太郎左衛門の両親の祝言までの話

    村椿五郎太は、無役の小普請組から出世する為に難関の学問吟味合格を目指す。

    学問吟味を突破して御番入りすることは、幼馴染みの紀乃との祝言の条件でもあり励まぬわけにはいかない。

    内職の代書屋のに持ち込まれる数々の騒動が五郎太の人生を変えていく。

  • L おなじ作家の話で「ぷりぷり」が出てくるのテンションがあがる。こちらにも出てきてかわいいぞ。
    「五郎太は うほッ と歓声を上げて、その場で飛び上がった」
    かわいいぞ。
    学生時代にこれを読んでいたら、ちったぁマトモになっただろうか。


    それにしても宇佐江さんの話、最後にその人の人生を一気に語ること多くありませんか。出世したのはわかったけど、その間の五郎太の気持ちをしりたかったわ。

  • 何代か前の先祖の「しくじり」によって閑職に甘んじており、代書屋を副業としている貧乏御家人が主人公。

    代書屋を利用する人々とのやりとりも面白いし(ココに伏線がてんこ盛り)、なにより幼馴染の女性との恋愛模様が読んでいて心地よいです。

    宇江佐センセの作品は、いつ読んでも安定して面白いなぁ。

  • 小普請組(役のない侍)の五郎太は、幼なじみの水茶屋で代書の内職をしているが、好きな娘と沿う為に、難関な学問吟味突破を目指す!

    よいではないか、こういう単純で爽快なお話は!

    意外な所で偉大な人が出てきたり、「真面目に生きてりゃ、日の目を見れる」みたいな、話。 自分も誰かの為に頑張っていた頃を思い出す。(苦笑い)

  • 村椿五郎太が妻を娶るまでの作品集。いつも通りさらりと読んでいたが、これがどれもこれも泣かされる。オイオイと号泣するのではなく、シミジミとまぶたを熱くしてしまうのだ。あとがきを読むと、才能有る著者はふと目に留まった小さな言葉から素晴らしい作品を作り出していた。凡人の私は輝く星の言霊ですら気付かずに通り過ぎてしまうのだろう。でも、この作品に気付かずに通り過ぎていたら死んでも死にきれないと思う。気がついてよかった!!

  • 希望がわく本。
    よっし、勉強するぞ。っていう気分に。

  • 「無事、これ名馬」のたろちゃんのご両親の話。
    無事これを先に読んだので、ちょっと悲しい気持ちになった。
    特にこの嫁。

  • 五郎太の誠実さがいい。
    ただ誠実なだけではなく、市井の人々と分け隔てなく付き合える人柄がまたいい。ほろっとさせられます。

    是非、姉妹編の「無事、これ名馬」もオススメ。

  • たろちゃんの両親の話。これより前巻のたろちゃん話の方がおもしろかった。

  • 『無事、これ名馬』のタロちゃんのお父さんのお話と知り、読むことに。小普請組の五郎太が、幼馴染の紀乃との結婚を許して貰うために勉学に励むお話。五郎太の誠実な人柄が、最後まで心地良かった。彼の誠実さが人との良い縁を引き寄せ、最終的には成功できたんだろな。
    ぎょろりとした目が特徴とあって、香川照之さんを連想しながら読んでしまいました。(でも25歳なんだよね、うーむ)

  • ほろっとさせられます。
    後半にかけて五郎太がいい男になっていきます。
    これを読まれた方は是非、姉妹編(?)の「無事、これ名馬」も読んでください。損はしません!

  • 学問吟味合格の為に勉強中の五郎太が、内職の代筆屋に持ち込まれる騒動に走り回るシリーズ。幼馴染みとの恋物語も合わせて楽しめる。

  • 主人公の、五郎太は、お侍だけども、幕府から仕事を与えられてない身。
    友達の伝助が営む茶屋で、代書屋の内職をしている。
    幼馴染の紀乃と結婚しようとするも、
    紀乃の父親は、五郎太が仕事がない身なので、賛成してくれない。
    五郎太は、幕府から仕事をもらうために、学問試験に挑戦する。

    代書やに持ち込まれる騒動、そして一進一退の恋と学業の成績や如何。


    自分が試験に挑戦しようとしていることもあり、主人公にすごく共感できました。
    途中に出てくる、主人公の先生たちの言葉も良いです。

  • 宇江佐真理さんの初めて読んだ小説。ジャケ買いだったけど、この本を読んでファンになりました。
    読みやすく、入りやすい。
    宇江佐さんの描くキャラクターに愛着を持てます。

  • うだつのあがらない小晋請の村椿五郎太と幼馴染の紀乃の恋と学業の物語。
    紀乃の父親に、五郎太が、学問吟味を突破せねば、紀乃との祝言を認めて貰えない・・・。
    いろいろな人に支えられ、助けていただきながら、無事、学問吟味を突破し、御番入りをも果たした五郎太。無事祝言を果たした。
    とても爽やかなお話でした。
    2008.1.6読了

  • あまり起伏というか、波がなく終わっちゃったわ、という感想です。悪くはないけれど、宇江佐先生の著書としてはもうすこしググっと欲しかったです。

  • 教える者は教えられる者に試験を課し己を評価する合わせ鏡である。論語は弟子をして師を語らしめる。

  • のんきな貧乏御家人の話。
    ハッピーエンドです。

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