本にだって雄と雌があります (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 984
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101200217

感想・レビュー・書評

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  • タイトルからして気になっていた本。
    帯に森見さんの言葉があり、読んでみると少し言葉のチョイスが似ている。

    テンポの良い会話文は読みやすく、地の文や手紙(または書籍)の引用部分はちょっと引っかかったりしながらも、読み終えるのが少しさみしくなるようであった。

    とくに、しゃっくりとミキ、與次郎の会話は楽しかった。
    思わずふきだしてしまう、漫才のような掛け合いが素晴らしい。

    だが、戦争に関する部分は生々しく、胸が苦しかった。
    それが良いスパイスになっているのだろう。

    すごく生々しい所と、バカバカしく思うほどのファンタジーさ。
    本の並べ方にはとくにこだわりのない私だが、四畳半神話大系など、森見さんの本の隣に置いておきたくなった。

  • 寄木細工みたい.

  • 「本が増える」というだけ(だけと言い切るには大きすぎる事象だけど)の話かと思いきやものすごく壮大だった。幻本やラディナヘラ幻想図書館の設定全て一から創り上げていく根性と発想力に驚嘆。與次郎の一高時代〜飛行機墜落に辿り着くまで中々時間がかかったけど、それ以降は一気に読んだ。與次郎とミキの関西弁での掛け合いが楽しい。博の一人称で書かれている部分がサラッと読めた分他が重たく感じられたかもしれない。ページ数あるので途中へこたれるけどゆっくり読むより一気読みしたほうが良い。設定忘れちゃうし。最後にカチカチカチっとパズルのピースがハマる感覚が面白かった。話の顚末を理解した上で日を改めて読みたい本。

  • ファンタジーの一種?

  • タイトルに強烈に惹かれて手に取った本。
    こういう時の自分の直感は驚くほどよく当たるのです。
    ただ、すごく面白かったのに、とても時間がかかりました。
    壮大な法螺話、みたいな。
    関西弁の口語体で語られる独特の語り口、ちょこちょこ挟まれるくだらない(そこが良い)冗談。
    かと、思えば壮絶な戦争体験が出てきたり、日航機事故を彷彿とさせる飛行機事故があったりシリアスな部分もある。
    そして一番の魅力は夫婦の家族の、そして本への溢れる愛!
    死語、本になってバサバサと天に昇っていくのも素敵だけれど、やっぱりいつかキナバル山を昇りきって図書館に辿りつきたい、そう願わずにはいられない。

  • 読み始めてしばらくは関西人の悪ふざけみたいな会話(←イメージです)についていけず、いつ読むのをやめようかと思いつつページをめくっていたのですが、読み終わってみれば、まあ、なんとも壮大な愛のお話で、これは読んでよかった。「本」というものの力をこんな風に表現することができるなんて、びっくりです。

  • 親から子への長い長い自伝。
    面白いとこもあるけど、少しダレてくる。

  • 題名に惹かれて買いました。
    初めはただ単に本が増えるだけの話だと思っていましたが、まさかこんなに内容が膨らむとは。
    私が一番好きだったのは、やはり與次郎とミキのやりとりです。
    結構正反対の2人なのに、カチッと噛み合って、しゃっくりが出る。そんな幸せな夫婦は素敵だなあと思います。
    オチもうまくて、読んだ後に幸福感がじんわり来ます。

  • 本って、子供産むらしいですよ。
    しかも羽ばたいて逃げますよ。
    万城目さんや森見さんのような、独自世界へ
    誘われます。

  • タイトル勝ち。
    うちの本たちもよく増えるので、これは小説ではなくノンフィクションです(笑)

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著者プロフィール

1974年生まれ、宮城県出身。小説家、ファンタジー作家。関西大学法学部政治学科卒業。2009年『増大派に告ぐ』で、第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家デビューした。2013年『本にだって雄と雌があります』で、第3回「Twitter文学賞国内部門」の第1位を獲得した。

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