建築家、走る (新潮文庫)

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著者 : 隈研吾
  • 新潮社 (2015年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101200361

建築家、走る (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 大好きな隈さんの建築は、徹底した現場主義からできている。世界中でこれをやってるんだからすごいおじさんだ。

  • タイトルの通り、著者の走り続けた半生を描く。
    長いスパンの話なのに疾走感があるという不思議。
    近代建築の歴史・変遷と、それを受けて筆者がどうしてきたか。
    建築家って何を考えて立ててるのかと思っていたけど、その場所がどういう場所になってほしいかとかデザインを考えてるのな。山崎亮のコミュニティデザインにも似ている。
    あとコンクリ神話。コンクリは手入れもいらないし永続的に見えるが、実は自然もののほうがメンテすれば寿命は長い。

  • 徹頭徹尾、隈研吾の現場主義と現実主義が表出している自伝的一冊。建築とは人の生活の提案である、という一貫した姿勢には感銘を受けるし、奮い立たせられるものがあった。

  • 世界に誇る日本の建築界第四世代の旗手・隈研吾が、直近の大作「歌舞伎座」に取り組んだ際の苦労や、20世紀の建築界の潮流と21世紀の建築の目指すべき方向について、自伝的に語った、聞き書きによる作品である。2013年に出版され、2015年に文庫化された。
    著者は、建築に関わる人類史を大きく変えたのは、1755年に発生し5~6万人もの死者を出したといわれるリスボン大地震で、こうした災害から人類を守るために「対災害システム」としての「文明」が大きく発達し、その中核を担ってきたのが「建築」であるという。即ち、中世において人の命や人生を規定していた「神」に代って、「科学」という新しい知恵を用いて強い建築を作り、弱い自分たちを守ろうとしたのである。
    しかし、東日本大震災を経験した著者は、「3.11は、リスボン地震後の「近代建築」の無力というものを決定的にさらけ出したと思います。防潮堤やコンクリートの埋め立て、護岸など、「強い」建築をそこら中に建てることで、災害から人間を守ろうとする建築依存型の思考回路が役に立たないことを、ついにぼくたちは知ってしまったのです。近代という時代は合理的で強い建築を作るために進化し続けた、といっていいものでしたが、人間が頭の中で作り上げる合理性など、自然の前では圧倒的に無力だった」と語り、自分が建てたいのは、「死」というものを思い出させてくれる建築、即ち、自然を怖れる建築であると思い至ったのだという。
    日本の建築界をリードする著者の思い・考えが語り尽くされており、建築という切り口からの我々の自然との関わり方、そもそも建築(物)とは何なのかを考える上で、多くの視座を与えてくれる一冊である。
    (2014年3月了)

  • 某テレビ番組で、林先生が引用していたのが印象的で読む。
    超有名な建築家、時の人の自叙伝。
    普段、この手の話を読むと自慢たらしくて嫌になることもあるのですが、
    これがめちゃくちゃ面白い。
    日本人の問題、建築の問題、
    どれも「なるほど」とうなずいてしまうことばかりで、
    あっという間に読んでしまった。
    建築家に憧れる生徒はたくさんいるので、彼らにぜひ読んでほしいもんだ。

  • 大震災以降に出版された建築家の本ではじめて読んだ。彼の弱さのありようはバベルの塔の合わせ鏡なのだ。そんな話をしているわけでないのは分かっているが、土地によった施工レベルといった話は旭化成の杭打ち、の絡みで読んでしまう。とんでもない話だが、信じられないようなことが別の場所では日常だったりすることは、よくあることで。

  • 建築は景気先行きの先端に関与する。読み物としても面白かったが、表紙の神楽坂ラカグの建築は人に優しくなくて好きではないので☆四つにした。

  • 芯が通っている人に思えた

  • 知らない業界を知るということは興味深い。彼のバブル期の「失敗作」を私は覚えていて、「ああ、この人だったのか」と思ったよ。公共の建物を設計するためには、プロジェクトマネージャの資質が無ければならないのだな。それプラス、社交術。

    東京農大の当事の学長さん(進士五十八氏)の「隈さんには古びていく建物を作ってもらいたい」「エイジングする建築がほしい」という要望がなんか良かった。

  • 娘が建築に興味を持ち出して、私も若いころいくらか建築を追いかけていたことを思い出した。もともと父親が大工だったこともあり、興味はあったと思う。学生のころはいくらか建築の専門誌を見ていたし、東京にいたころはINAXのショールームによく訪れた。磯崎新とか安藤忠雄とか、かっこういいなあと思っていた。さて、隈研吾。作品をまったく知らなかったのだけれど、今回の本で、全部追いかけて見てみたいと思えた。とくに、学生時代新潟にいたこともあり、長岡には友人が複数いる。その市庁舎はぜひ見てみたい。人々がいつくというのはどういうものなのか。1人の建築家の作品を追いかける旅、そういうのもおもしろいかも知れない。本書は、建築の本というよりは、中国とかヨーロッパの文化論のように読めた。しかし、著者の仕事ぶりを聞くと、もし私にデザインの能力があったとしても、この会社では絶対つとまらないだろうなあ。

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建築家、走る (新潮文庫)の作品紹介

ブザンソン芸術文化センター、根津美術館、中国「竹の家」、アオーレ長岡(市庁舎)、la kagu ……いま世界中から依頼が殺到する建築家は、深く悩みながら疾走してきた。東京でのプロジェクト挫折、「登米町伝統芸能伝承館」をはじめ地方での活躍、怒濤のコンペ参加など、その建築家人生は紆余曲折の連続だった。「反・20世紀」的建築を創造する著者が、自伝的に語り尽くしたユニークな書。

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