- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101201115
感想・レビュー・書評
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1篇20p弱からなる11の短編集だが、内容的にはほぼ連作。
知恵遅れの兄、片親、生活能力の低い女と、津島佑子共通の作品世界に加え、度々現れる夢・逃避のイメージ。
全編後ろ向きで鬱々としているが、作者の痛いほどの自己投影が胸に刺さる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
黙市
六義園の近くに住んでいた主人公の話。さらっとしていた印象。
石を割る
女学生というべきかな。2人の友情の話。万里子はワガママだけど美しい。主人公が男の子よりも好き過ぎておそらくレズ的な感覚かな。
とにかく大学生になっても離れない。ここまでくると恐怖さえ感じほどに...とにかく惹きつけられる話でした。 -
湿度が高く、じめじめとした短編集だった。天気がよい描写があっても、とてもじめじめとしていた。
独特の世界。気味悪さが絶えないのについついページを捲っていってしまう作品だった。 -
早々に死んでしまった父親の記憶はない。
でも彼がいないということが娘の生い立ちに関わる一つの要素だ。
太宰治の娘。
これをただの事実の一つとして小説が進んでいく。 -
母と子だけの生活に隣接する、物語のイメージ、世界。