黙市 (新潮文庫 つ 15-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101201115

感想・レビュー・書評

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  • 1篇20p弱からなる11の短編集だが、内容的にはほぼ連作。
    知恵遅れの兄、片親、生活能力の低い女と、津島佑子共通の作品世界に加え、度々現れる夢・逃避のイメージ。
    全編後ろ向きで鬱々としているが、作者の痛いほどの自己投影が胸に刺さる。

  • 黙市
    六義園の近くに住んでいた主人公の話。さらっとしていた印象。

    石を割る
    女学生というべきかな。2人の友情の話。万里子はワガママだけど美しい。主人公が男の子よりも好き過ぎておそらくレズ的な感覚かな。
    とにかく大学生になっても離れない。ここまでくると恐怖さえ感じほどに...とにかく惹きつけられる話でした。

  • 湿度が高く、じめじめとした短編集だった。天気がよい描写があっても、とてもじめじめとしていた。
    独特の世界。気味悪さが絶えないのについついページを捲っていってしまう作品だった。

  • 早々に死んでしまった父親の記憶はない。
    でも彼がいないということが娘の生い立ちに関わる一つの要素だ。

    太宰治の娘。
    これをただの事実の一つとして小説が進んでいく。

  • 母と子だけの生活に隣接する、物語のイメージ、世界。

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著者プロフィール

津島 佑子(つしま・ゆうこ) 1947年、東京都生まれ。白百合女子大学卒業。78年「寵児」で第17回女流文学賞、83年「黙市」で第10回川端康成文学賞、87年『夜の光に追われて』で第38回読売文学賞、98年『火の山―山猿記』で第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞、2005年『ナラ・レポート』で第55回芸術選奨文部科学大臣賞、第15回紫式部文学賞、12年『黄金の夢の歌』で第53回毎日芸術賞を受賞。2016年2月18日、逝去。

「2018年 『笑いオオカミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

津島佑子の作品

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