フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

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著者 : 百田尚樹
  • 新潮社 (2015年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101201917

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フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • SF作品。オルフのカルミナブラーナを聞いたあとだったので、フォルトゥナという単語にひかれて手に取る。

    主人公はなぜ最後にその選択をしたのだろう。社会的なヒーローになれないのに、正義感だけでそこまで行動する動機はなんだったのだろうか。
    彼が子どもの頃に救えなかった家族への罪悪感なのかな。
    火事で家族を失い孤児として孤独な人生を送った主人公。大切な人の寿命を知る絶望より、寿命を知りたくない相手がいない方がより辛いと感じていたのに、幸せな未来より自分の中の倫理を貫く


    与えられなかった主人公は、自分は幸せになることなど許されないとどこかで思っていて、堕ちた元カノ?のことさえ自分のせいではないかと考えてしまう優しい人だと思う。
    できれば彼女との幸せな未来を選んでほしかったな。

  • 少し現実離れした
    死の近い人が分かる。という話。
    ただし、人を助ける度に
    自分の寿命はドンドン縮まるという・・。
    しかも、助けられた人から感謝されにくい
    まさに、奉仕の心が必要な話。

    ただ、主人公の真面目で素直すぎる性格や
    他の登場人物の罠の無い優しさに
    最近残虐なミステリーを多く読んでいたので
    正直ほっこりした。

    不思議な能力という設定の割に
    刺激は少ないが安心して読み進められるし、
    ラストまで綺麗にまとまっている。

    ただなぁ~
    私ならどうするかなぁ~
    人を救う度に自分が死に近づくわけで。
    家族は別としてやっぱり若者や子供は助けるかも。
    でも、助けた後にネチネチ言いそう。
    助けてやったんじゃ!
    と何度も恩着せがましく。

  • 自分がフォルトゥナの瞳持ってたらどうしたかな、って考えた。

  • このフォルトゥナの瞳は、
    「他人の死の運命が見えてしまう」
    という、過酷な運命を持つ男性(慎一郎)のお話。
    他人の運命を知ったときに、一体どんな行動を選択するのか。
    ましてや、その選択によってわが身に代償を受けてしまうとしたら・・・!
    読むほどに息苦しく辛い葛藤が襲ってくる。

    人の死なんて、人の数だけあるわけで、ひとつひとつを気にしていたらきりがない。そもそも死のタイミングって運命なのかもしれないし。。けれど優しい慎一郎は放っておけないわけですよね・・・。

    私に慎一郎のような能力があったとしたらどうしただろう。
    死が迫っているのが赤の他人ならまだしも、
    知人なら?
    愛する人なら?
    わが子なら?
    自分を犠牲にしてでも助けたい人。私のその境界線はどこにあるのか、なんて考えてしまいました。

    それにしても、最後の最後に納得がいかないことがあって・・・!
    「なぜ行動してくれなかったの~~~!」
    と悶々としてしまいました。
    女の冷静さとしたたかさを感じる最後となりました。

  • 死が迫った人は透けて見える主人公の話。主人公の木山慎一郎は、そのような数奇な能力を持ちながらも、実直にひたむきに真面目に生きており、とても好感が持てた。恋愛に入り込んでいくあたりもとても純粋で素敵だった。小説自体、とても読みやすく、展開もちょうど良いテンポで、いっきに読み終えてしまった。途中、最後のオチはいくつか想定ができ、結果的にそのオチか~という感じ。驚きがない一方で、規定路線通りに収束し、気持ちよく読み終えることができる良い作品であった。

  • 興味深いタイトルと内容であった故にラストまでの展開の物足りなさを感じてしまいます。

  • 幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり……。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

  • 何だかなー。帯に感涙必至みたいなん書いてあったけど、全然泣けなかった。切ないのは分かるけど、心動かされるものが無かったかな。

  • 三浦綾子の『塩狩峠』、或いは宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』のような物語なのだが、深みが無い。

    余りにも絵に描いたような不幸な生い立ちとサクセスストーリー、挫折と迷い、恋愛、自己犠牲が散りばめられ、どうにも好きにはいなれなかった。また、『永遠の0』『海賊とよばれた男』『影法師』のような面白さ、感動もなかった。

  • あらすじ(背表紙より)
    幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり…。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

  • 私にフォルトゥナの瞳がもたらされたら、娘のために使うだろうな。

  • 身体が透明に見えることで他人の死期がわかるようになってしまった慎一郎の懊悩。特に意外性はないラストであまりスッキリもしなかった。エンターテイメントして悪くないが、単なるファンタジーだった、かな。

  • 484

    2017年では118冊目

  • 読みやすく一気に読めた。
    他人が透明に見えることで死に際が分かる男木山慎一郎の葛藤の物語。
    自分の命を縮めてまで恋人・葵よりも他人の命を救う選択をした慎一郎。幼い頃家族を失っていなければ、また選択が変わったのかな、なんて思いながら読んだ。
    物語にならないけど、同じ目を持つ葵に打ち明けてほしかったな。

  • 帯に「感涙必至」とあり最後の最後にやられました。
    百田さんでも、なんだろう、他の作家さんのようにこういう部類の本を書くんだなと初めて思いました。先が読めるようなストーリー。
    だからこそうるっときてしまった時に百田さんに負けた感がありました、嬉しながら。

  • 全編主人公の葛藤の物語。どんどん読める。最後はなんとなくわかっていたけど、複雑。
    優しすぎるのもつらい。

  • 後半からの畳み掛けるかのような展開が面白くて、面白くて、一気に読み終わった。

    普段あまり読まないミステリーっぽい部分も新鮮でした。
    “バタフライ効果”“バグダッドの死神”といった話も興味深くて、私にとって良い影響を与えてくれた本でした!

    ラストのグリーティングカードは涙涙。
    話していたら何か変わっていたのかもしれないのに!!
    それが切なくて余計に泣ける。

  • おもしろくなくはなかったけど、
    ちょっとくどかった。
    ぱっとしない主役がひとり
    悶々と自問自答する場面がほとんど。

    でももし急にこんな力が
    手に入ってしまったら、きっと
    同じように悩み苦しんで
    しまうんだろうなぁ。

  • 【あらすじ】
    幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装(コーティング)工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり……。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

    【感想】

  • ある日自分以外の人の運命を見ることができる能力を持ってしまった主人公。中盤まで描写が多くて展開が遅かったが、中盤にキーパーソンが現れてからストーリーが加速した。終盤は寝るのを惜しんで結末が知りたくなるような展開でした。
    孤独な主人公が瞳を持つことで、否応なしに周囲に関わっていくようになり、最後は自分には直接関係ない人達まで救う事を考える。成長していくけど、救われない悲しい物語でした。

  •  死に直面している人の姿が透けて見える。
     最初は指先から。死期が迫れば迫るほどその範囲は広がり、死ぬ当日ともなれば透明人間になってしまう。
     何が原因で死ぬかはわからない。でも自分が何かきっかけを与えれば…例えば声をかけて、行動時間をずらすとか…死を回避させることができる。しかし、他人の命を助けるたびに自分の命が蝕まれていく。

    まったく迷惑な能力だ。
     神でもないのに人の運命を変えてしまう。その人を助けたことによって、別の人に災厄がふりかかる可能性だってあるじゃないか。
     でも、よっぽど無神経な人間じゃないかぎり、もし自分にできることがあればと悩んでしまうだろう。

    ↓ここからネタバレ
     奥手な慎一郎にやっとできた彼女は、彼にはもったいないぐらいの可愛らしい女の子だった。…が、慎一郎が自分の命と引き換えに大事故を防いだその後日、エピローグで、自分も慎一郎と同じ目を持っていたと独白する。
     じゃあなんで…だんだん透明になる慎一郎の命を救ってあげなかったのか。どんな美談に仕上げても、そこんとこ納得いかねーな。むしろ、私は死神だから、とニヤリとしてくれた方がすんなり受け入れられる。

  • 久々の百田尚樹さん。
    慎一郎の感情が散らばりすぎてちょっと違和感があったけど。

    最後はやはり。葵も同じ能力を持ってたのね。
    少しずつその真実に近づいていく感覚は面白かった。

  • 面白かった!展開が面白いから一気に読んだ。

    主人公が心優しくいい人で
    幸せになってほしかった。
    でも、生きていても先が長くなかったなら
    あの行動で良かったのか…。
    この性格の主人公があの先長生きしたとは思えない。

    頭ではわかるけど私なら勇気出ないだろうなぁ
    まぁかなりファンタジーな設定なので
    置き換えたとこでリアリティないけど。

    主人公の心の葛藤みたいなのが何回も綴られてたけど
    エピローグの葵のことを知って
    じゃぁ葵は更に複雑な葛藤があるよなぁと…
    いや、葵の精神力すごすぎる。主人公の比じゃないのでは。
    うん、葵がめっちゃすごいって結論に今なりました。

    すごいエンタメしてる!百田さんの本は面白いなー。

    思い入れとかなく、だから葵のその後の人生とか多分全然考えてないと思うし
    サラッと書かれてる感じはするけど。

    こういう、動きある小説はやっぱ楽しい。

  • 運命は決まっているのか?
    運命に逆らおうと思っていない事をする、又は思った事と反対の事をする。
    しかし思っていない事をする事自体が予め決められていた運命で基本的にはどの行動を選択したとしても、それが運命!
    というのが決定論!

    主人公の木山慎一郎は死ぬ運命にある人を見る事が出来る。木山が死にゆく運命の人の運命を変えると自分の身体にペナルティーが降りかかる・・・
    木山は自分の幸せを取るか他人の日常を守るか選択を迫られる!



    決定論から考えれば木山慎一郎が救うという行為自体が決められていて、木山を観測する人の視点から見れば誰の運命も変わっていない。
    唯一木山だけが人の運命を変えたと錯覚してしまっている。

    しかし木山の行為は人を救っているのには間違いない。


    作者は純真無垢で人よりも間違いなく不幸な運命の主人公を作ってしまった。主人公は自分の不幸を呪う事なく痛々しい程真っ直ぐに生きている。


    運命を変える事をテーマとした同様の作品で高野和明さんの『六時間後に君は死ぬ』や、ロバート・ジェイ・ソウヤーの『フラッシュフォワード』なども読んで見ると面白いかと思います。

  • 人の死がわかってしまう、そんな能力を持ってしまった男が、やっと手にした自分の幸せな人生と人の命を救うこととを天秤にかけ悩み苦しむ。人の死の時期がわかるなんて非現実的ではあるが、もしかしてこういう人たちがいるのでは?と思わせる小説の妙。最後はこうなるな、と予想した通りではあったが、それでも最後にグッとこみ上げるものがあり、必ず心を優しくさせてくれ、愛に包まれる感覚にさせてくれる。個人的に高級車のコーティングでよりボディが美しくなるのを想像するのが楽しかった。

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フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)の作品紹介

幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり……。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

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