フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101201917

感想・レビュー・書評

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  • 幼い頃、両親と妹を火事で失った青年。社会の厳しさを知りながらも、自動車塗装工として、堅実に働いていた。彼は、突然、その身体が透けて見える事で“他人の死”を知るーフォルトゥナの瞳ー能力を持つ事となる。
    他人の死に向かう運命を知る事に動揺し、悩み、その意味を考え続ける。
    病死も事故死もわかるので、事故の場合、その未来に関与できることになる。そして、関わった場合、自分自身の身体にダメージを受けるという設定になっている。
    自分の未来を優先するか、助けたい人が現れた場合は自己犠牲とするか。幾つかの、死ぬ運命を描いて、自分ならどうするだろうと考えさせられる。
    ラストのシーンは、塩狩峠を思い出しながら、フォルトゥナの瞳が無かったとしても、生死をかけて、救いたいと行動する人が多いのではないかなと思う。

    • Manideさん
      おびのりさん、おはようございます。

      特殊能力は、子どもの頃からの憧れですが、
      この能力は嫌ですね。

      人が透明に見えること自体が恐ろしいで...
      おびのりさん、おはようございます。

      特殊能力は、子どもの頃からの憧れですが、
      この能力は嫌ですね。

      人が透明に見えること自体が恐ろしいです。
      しかも、人の死がわかるなんて、もう、驚愕ですよね。

      ( ・∇・)…
      2023/03/10
    • おびのりさん
      Manideさん、こんばんは♪
      お疲れ様です。
      この本お読みでしたね。
      そうですよね、見えるだけで無く、操作できてしまうとか、ダメージあると...
      Manideさん、こんばんは♪
      お疲れ様です。
      この本お読みでしたね。
      そうですよね、見えるだけで無く、操作できてしまうとか、ダメージあるとか、嫌な能力でした。
      今日もたくさんいいねしていただきありがとうございます。
      良い週末をお過ごしください。
      2023/03/10
  • なんとなく結末が読めたので、読み終わりの爽快感は半減してしまった…

    金田さん、地味にええ人やん。

  • 死が間近に迫る人の身体が透けて見える力を持ってしまった慎一郎。
    死を避けることができるよう手を尽くすが、それが自らの命を削ることとなることを知る。

    驚愕のエピローグ。なんだか怖くなって涙も引いてしまった。

  • SF作品。オルフのカルミナブラーナを聞いたあとだったので、フォルトゥナという単語にひかれて手に取る。

    主人公はなぜ最後にその選択をしたのだろう。社会的なヒーローになれないのに、正義感だけでそこまで行動する動機はなんだったのだろうか。
    彼が子どもの頃に救えなかった家族への罪悪感なのかな。
    火事で家族を失い孤児として孤独な人生を送った主人公。大切な人の寿命を知る絶望より、寿命を知りたくない相手がいない方がより辛いと感じていたのに、幸せな未来より自分の中の倫理を貫く


    与えられなかった主人公は、自分は幸せになることなど許されないとどこかで思っていて、堕ちた元カノ?のことさえ自分のせいではないかと考えてしまう優しい人だと思う。
    できれば彼女との幸せな未来を選んでほしかったな。

  • おもしろかったけど、運命が見えるということを使って、もっと他の展開もできそうという気がした
    人の命を助ける以外の展開を

    葵の涙のところで、この人も目を持ってるとようやくわかった

    デスノートに似てるから新しさを感じなかったらのかも

    目を持った理由や娼婦のその後など気になった

  • 人の死が見える能力があっても、助けると自分の命が削られてしまう。。。
    そんな力あっても辛いだけ。
    辛い思いをして生きてきた木山を、なぜ更に痛めつけるのか。
    百田さんを呪った(笑)
    彼の選ぶ道は分かっていたけど、幸せになって欲しかった。

  • 三浦綾子の『塩狩峠』、或いは宮沢賢治の『グスコーブドリの伝記』のような物語なのだが、深みが無い。

    余りにも絵に描いたような不幸な生い立ちとサクセスストーリー、挫折と迷い、恋愛、自己犠牲が散りばめられ、どうにも好きにはいなれなかった。また、『永遠の0』『海賊とよばれた男』『影法師』のような面白さ、感動もなかった。

  • 先に映画館で映画を見て、しばらくしてから原作を読み始めました。「映画は良かったし、原作読むの楽しみだな、わくわく」。だがしかし!!まさかまさかの映画の方が面白い!!!人が透けて見えるという設定自体も実写にするとよりリアルで分かりやすくなり、何より映画の方が"はじまり"から"おわり"まで一本の線が真っ直ぐ引かれていて主題が明確。小説はちょっと最後急ぎ足になった感が否めませんでした。映画を見ていない方はぜひ一度鑑賞を!!ストーリーも少し違います。

  • やや盛り上がりに欠けるストーリーで、オチもなんとなく読めてしまう内容でした。ファンタジーの設定が少し苦しいのかなぁと感じた作品でした。

  • 興味深いタイトルと内容であった故にラストまでの展開の物足りなさを感じてしまいます。

著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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