絶叫城殺人事件 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101204338

感想・レビュー・書評

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  • 有栖川さん2作目ですが、平凡に見えてちょっとスパイスがきいている・・・といった感じでしょうか。月宮殿殺人事件が一番良かったです。

  • 「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が―。暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壷中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。

  • 【臨床犯罪学者 火村英生の推理】がドラマ化されたそうで
    第一話が、絶叫城殺人事件とのこと。
    キャストがイメージと全く違うので、ドラマは見ないけど
    本は積んであったので、読んでみることにした(^◇^;)
    「黒鳥亭殺人事件」「壷中庵殺人事件」「月宮殿殺人事件」
    「雪華楼殺人事件」「紅雨荘殺人事件」「絶叫城殺人事件」表題作の
    六篇の短編集です。この短編集は結構気に入りました。
    が、一番驚いたのは火村の携帯の着メロだったかもしれない。

  • 【図書館本】表題作「絶叫城」と「紅雨荘」が好み、かな。全体的にヒムアリ率低くて寂しかった。けど、(結末は置いといて)事件内容は引き込まれるものが多く、読んでて楽しかった。ほとんどが大阪の事件で船曳警部やら森下くんがいっぱい拝めたし、片桐さんも出てきたし。お気に入りキャラが多く登場してくれたのは嬉しかった。アリスの黒い一面が見れたのもね! やっぱり作家シリーズ好きだっ!

  • 有栖川さん初の「◯◯殺人事件」タイトル。
    6篇収録の短編集で、◯◯の部分には全て印象的な建造物の名称を冠しています。
    「黒鳥亭殺人事件」
    「壺中庵殺人事件」
    「月宮殿殺人事件」
    「雪華楼殺人事件」
    「紅雨荘殺人事件」
    そして、表題作の「絶叫城殺人事件」

    内容もバラエティ豊かで、
    友人から聞いた話を基に真相を導き出す安楽椅子探偵風(現場に赴いているので正確には違いますが)、密室殺人事件、フーダニット、ハウダニット、etc…

    名前とともに共通しているのが“夜”のイメージ。

    それと真実が明らかになってもスッキリするというより切なく哀しい事実が明るみにでたりやりきれない気持ちになる作品が多いこと。

    表題作の絶叫城殺人事件は、衝撃的且つやりきれない真相が待っていますが、視覚効果が強そうな内容で映像化に選ばれたのも納得な気がします。
    どんな風にドラマで再現されるのか、見るのが楽しみです。

  • ドラマ一話目が表題作らしいので。有栖川さんには珍しく、題名に「殺人事件」が入った作品ばかり。印象深かったのは黒鳥亭、二十の扉の答えが事件の犯人(?)と良く重なっていてうまいなぁと感激。そして表題作。「NIGHT PROWLER」と書かれた紙片を口に押し込まれた遺体が発見、その裏に絶叫城というひらーゲームの陰。そして、なんと皮肉な動機。後味が悪いです、もちろん良い意味で。「らしい」とか「らしくない」とか言う話をしてしまえば「らしくない」という評価が下りそうですが、そんなのは関係なく面白いです。

  • 特徴的な建物が登場する6編の短編集。各編、色彩が鮮やかに思い浮かぶものの事件のせいでどれも薄暗い(紅雨荘は除く)。真樹たそとアリスのやりとりとラストが良い黒鳥亭が一番好み。絶叫城は真相が早々と掴めたけどこれも嫌な気分になるので好き

  • 6つの作品から構成される短編集。表題作の「絶叫城殺人事件」のラストが皮肉めいていてとても面白かった。

  • 短編なので火村の推理すぱっとキマる。

  • 作家アリスシリーズの短編集。表題の「絶叫城殺人事件」以外には、五つ収録されています。

    ■黒鳥亭殺人事件
    ■壺中庵殺人事件
    ■月宮殿殺人事件
    ■雪華楼殺人事件
    ■紅雨荘殺人事件

    作家さん曰く、タイトルに殺人事件とつけるのをデビュー以来避けて来たけど、本作でそれを解禁してみたとのこと。

    この作家さんの作品では、短編を読む事が多く、長編が好きな私としては、毎回少々物足りない感があるのですが、タイトルからミステリよりもサスペンス・ホラー的なものを想像してまして、いつもより楽しみにしていました。建物が舞台のようですし、クローズドなものへの期待もありましたね。

    ただ、読んでみると、それほどサスペンスもホラーもありませんでした。壺中庵、雪華楼なんかは密室、準密室の類いなんですが、その他は殺人事件を扱ったお話というところでしょうか。月宮殿だけは異色かも。

    「好きなお話は?」と問われた時、腕を組んでしまいます。

    どの作品もつまらないということはないんですけど、突出したものがないんです。作品全体は叙情的とでもいうのか、ドラマ的とでもいうのか、情景や心情が詩的だったりもするのですけど、もう一つ印象に残りませんでした。

    トリックが緩い、というのも要因なのかもしれません。

    トリックについて確かにそういうこともあるだろう、と思いますし、物語中、告発されてそれらしく終幕するのですけど、学生アリスシリーズを読んでいる人間からすると、申し訳ないけど残念だったりします。

    そんなわけで。

    ミステリ、サスペンス、ホラーを期待する方にはあまりお薦めしません。反面、叙情的な作品、どことなく切ないお話が好きな方にはお薦めですね。そういう意味では、ミステリ初心者にはお薦めなのかも。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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