絶叫城殺人事件 (新潮文庫)

著者 : 有栖川有栖

• 新潮社 (2004年1月28日発売)

感想・レビュー・書評

[かまきり鳥さんの感想 · 2020年3月9日]

火村英夫シリーズの短編集。
非常に読みやすいのだが、全体的に物悲しい感じが好みではなかった。

「黒鳥亭殺人事件」★★★
登場人物も少なく展開も分かりやすい。
このオチが好きかどうかで、この短編集が合うか分かる試金石。
「壺中庵殺人事件」★★
あまり面白い密室ではない。
「月宮殿殺人事件」★★
ある意味で叙述トリック。
「雪華楼殺人事件」★
バカミス。時間の無駄。
「紅雨荘殺人事件」★★★★
真相を知ると、登場人物の不可解な言動の理由がすっきり分かる。
「絶叫城殺人事件」★★★
魅力的な謎なのに・・・。もう少し何とかならなかったのか。

[hige0519さんの感想 · 2013年8月13日]

発想さえ変えれば解けるという類の短編集。【壺中庵殺人事件】【紅雨荘殺人事件】はなかなかの出来だと思います。
どの作品も薄暗い影があって良い雰囲気でしたが、ミステリーとしてはありがちなパターンでイマイチでした。

[amatakさんの感想 · 2013年1月28日]

うーん…やっぱり短編は物足りないなぁ…なんか尻切れとんぼっぽい気がして。
でも紅雨荘と絶叫城はなかなか面白かったと思う。

[mellow23さんの感想 · 2011年11月6日]

短編集。紅雨荘のはトリックに仰天した。

[めえこさんの感想 · 2011年6月8日]

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。残酷な無差別殺人事件の陰には、カルトなホラー・ゲームに登場するヴァーチャルな怪物が―。
暗鬱の「絶叫城」に展開する表題作ほか、「黒鳥亭」「壷中庵」「月宮殿」「雪華楼」「紅雨荘」と、底知れぬ恐怖を孕んで闇に聳える六つの迷宮の謎に、火村とアリスのコンビが挑む。

[snusmumriksさんの感想 · 2010年11月22日]

奇妙な影を落とす黒鳥亭、壺中庵、月宮殿、雪華楼、紅雨荘、絶叫城の６つの館。独特なアウラをまとう建物で、殺人が続く。そして、無差別的連続殺人事件が起きた…。事件の鍵はどの部屋に？　火村とアリスが謎の迷宮に挑む。
-紹介文より

ひとつひとつの話があっさり。
でも最後の絶叫城は　ちょっと推理小説らしい。

[如月梓さんの感想 · 2005年5月14日]

火村＆アリスシリーズ。このシリーズは著者に権利が帰属しているのか、いろんな出版社から出ているので、カバーしきれていない気がする。基本的に短編が多いので気軽に読めるが。
漫画版もあるくらいでやっぱりややキャラ小説のような気がしないでもないんだけど、それはまあ、昨今のミステリにはよくあることだし。
しかし、ここまでベタなタイトルは流石にちと驚いたが、今回の場合、どうもトリックが荒唐無稽すぎるのもどうも気になる。小説新潮に連載してた関係かなぁ…

著者プロフィール

１９５９年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。８９年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」