乱鴉の島 (新潮文庫)

  • 1049人登録
  • 3.44評価
    • (37)
    • (118)
    • (157)
    • (28)
    • (6)
  • 123レビュー
著者 : 有栖川有栖
  • 新潮社 (2010年1月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (511ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101204369

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有栖川 有栖
有栖川 有栖
有効な右矢印 無効な右矢印

乱鴉の島 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 外部との連絡手段を断たれた孤島
    島内の人間が結託して守っている秘密
    そんな中で起こる連続殺人事件
    部外者が故に敵対して孤立する探偵

    ハラハラドキドキしながら刻一刻と忍び寄る恐怖と、火村先生の超然たる推理に読み耽りました。

    人は誰も、
    たった一度の命しか生きられない

    命は有限だからこそ苦しくて
    苦しみがあるからこそ幸せを感じられる

    毎日を漫然と生きていると
    いつか大切な人とも死が分かつことを
    忘れてしまいがちだなと。

    この物語は読み終わった後に
    何か心に残してくれる感じがしました。

    だからこそ謎解きでスッキリというよりは
    重々しく靄っとした気持ちにもなるけれど
    この美しくて哀しい人間の物語が好き

    余談ですが
    子供たちとの「秘密の捜査会議」は
    可愛くてほっこりしました。

  • 火村&有栖コンビが、とある勘違いから目的地とは違う島にたどり着いてしまい、そこで連続殺人事件に遭遇すると言う話。
    秘密にしておきたいこと。というのが、引っ張る割には大したことがなかった。あーそんなのかーって感じ。
    周りの登場人物がやけに攻撃的なのが、ちょっとおかしいと思った。
    お見合いの話とか、周りが怒ること自体がおかしい。

  • 単行本を読んでから10年あまり、文庫版を理由なく買いそびれていたので大変ひさしぶりの再読となった。採用されたテーマとその顛末、お疲れの様子の火村先生が婆ちゃんに旅行をすすめられるという常にない導入。印象的だったせいかそれらはよく記憶に残っていた。さいきん読んだシリーズ長編と比べても、やはり有栖川さんの作品は素晴らしいフーダニットであると再認識するくらいで、ケチをつけたくなどならないからうれしい。動機を脇に置いて追及するのは、あくまで論理的な手段で指摘できる真犯人。本書にもこのシリーズの滋味が詰まっている。

  • これも久々の再読。すっかり話を忘れてた。。。
    改めて読むと、すごい設定だなと思った。間違えて違う島に連れていかれるとかあるのかなぁ‥‥。
    一連の作家アリスシリーズの本を再読していてつくづく思うんだけど、作家アリスって何気に毒舌で面白い。火村先生よりよっぽど気が強い(笑)。

  • 火村さんシリーズ。「絶叫城殺人事件」での火村、有栖コンビの掛け合いが面白かったので長編を読むことにしました。

    烏の描写が島の薄暗い雰囲気を演出しています。怪しげな登場人物たちがどんなつながりを持つのか気になってするする読めました。

    犯人の動機が唐突過ぎてちょっとあっけなかったです。でもこのシリーズは面白そうなのでまた読んでみたいと思います。

  • 映画「緑の部屋」が効果的に使われるシーンがあります。別の話で「アデル」への言及もあった。フランソワ・トリュフォーがお好きのようで。

    「孤島モノ」です。死体はゴロゴロしませんが(←偏見?)。
    最初の事件が起きるのが半ば過ぎ。そこまで「この人達は何故この島に集まったのか」でひっぱっているのは、純粋に作者の力量なのか単にファン心理をくすぐられているだけなのか。

    本格としては◎。
    華やかさはないけど(まあ有栖川節かな?鳥葬紛いの死体をえんえん描写したりもしない)終始論理的で「名探偵」しています。(論理は破綻しなきゃエレガントってもんじゃないとは思うけど)「何故死体を動かしたか」は実にうまい処理だし、「動機は不明でもロジック上はこの人しか犯人たり得ない」で本格はイイと思ってます。

    ただ、そこから(ホワイダニット)が「物語」になるわけで。お話としては△。
    せっかくの「愛妻をなくした孤高の幻想詩人」、こんなおいしい御仁に、この使い方はないでしょう~雰囲気作りだけに使ったんじゃ勿体無いよ~栗本薫だったら、絶対この御仁が黒幕で、延々と語らせるラストにしていると思う。

    キャッチボールのシーンが印象的だった。変化球投げられるかと子どもに聞かれ、「曲がったことは嫌いだ」って。・・・名探偵だねえ。

  • 『絶叫城殺人事件』と併せて購入。『乱鴉の島』というタイトルに、その通り乱れ飛ぶ鴉を描いたカバーイラスト、その中央に浮き出る「Nevermore」ときたら、買わないわけにはいかない。

    アリス&火村が携帯電話も通じない孤島に迷い込んで出られなくなる導入部分に、説得力がある。以降の展開も丁寧に書かれていくが、タイトルやカバーイラストからイメージするようなおどろおどろしさはなく、淡々と進む印象。解明される謎も含め、全体に抑制的な作品だが、そこに好感が持てる。

    とりあえず、有栖川作品は短編より長編の方が好みだということがわかった。

  • ラストが哀しかった。孤高の詩人は「ケシテモウナイ」と言いますけれど。
    孤島での惨劇に、招かれざる客の火村とアリスが臨みます。
    物語はテンポよく進んで、おもしろく読めます。ただ、ラストが哀しい。失った者をみつめる孤高の詩人に救いがあるのかなぁと。甘い救いを求めてはいないのだろうけれど。
    「鍵の掛かった男」の方が、好きです。

  • 連続して起きたふたつの殺人。隔絶された島で、死体の状況や島に集った人たちの証言だけをもとに推理を進める火村と有栖川。
    二人の子供たちを中心に周りの大人たちが動いているような不思議な印象。
    そして、まったく見えてこない動機。
    火村たちは手持ちの少ない情報だけを頼りに、論理的に犯行までのありようを再構築していく。
    先の見えない展開はそれなりに面白かった。
    ミステリーとしての出来もいいし、何より「火村」シリーズということで安定感もあった。
    読者の勝手な思いだろうが、より完成度の高いものを期待していた分、可もなく不可もなく・・・といった思いが残る。
    印象に残ったのは成功するビジネスは三つのタイプに分類できる。顧客を脅すか、癒すか、魅せるか。
    エンターテインメントのどの分野にも共通する気がして、なるほどと納得してしまった。

  • 孤島ミステリー。もう面白すぎるよー。頁をめくる手が止まりませんでした。そして最後は切なくて涙です。ラスト2行で心をぐっと持っていかれました。一瞬、それでいい。

  • 作家アリスシリーズ#16

  • 下宿先の大家さんに言われての骨休み…のはずが
    勘違いに勘違いを重ねて、別の島へ。

    すごい勘違いですが、双方の思い込みで終了しているので
    仕方がないといえば、仕方がない?w
    ヒント、というかパズルが出てくる事によって
    彼らが何をしているのか、は分かったのですが
    どうしてこうなったのか、はさっぱりでした。
    当然、最後にある犯人の独白まで謎だらけ。
    言われても、分かるか! という感じでしたが…w

    当然彼らは本気でそれに取り組んでいるわけですが
    環境が違えば、考え方も刷り込まれた本能も違う。
    なのにそうなると、本気で思っているのでしょうか?
    よすがに、というぐらいならありでしょうが。

  • 王道の本格ミステリー。やっぱり読んでいてワクワクする。最後、驚かされました。

  • このアイデアを作家アリスでやる必要あったのかな?つまらなくは無いけど中途半端な感じ。

  •  タイトルのごとく鴉の乱れ飛ぶ孤島に集ういわくありげな人々の中にひょんなことから閉じ込められるはめになった有栖川と火村。そこで起こる連続殺人事件。という絵にかいたような絶海の孤島もの。事件はさておき、若い妻を亡くした老詩人とクローン技術の第一人者を中心として幼い子供2人を含む不可思議な集まりがまず謎だ。またそこへIT業界の寵児ともいうべき男が自分のクローン作製の依頼にヘリコプターで乗り付けてくる。つまり禁断のクローン人間作製が謎の集いの鍵のようなのだが、ガードが固く付け入るスキがない。最後に明らかになった真相は北村薫のあれを思わせるものだったけど、クローンは自分ではないし自分の子供でもないからどうなんだろうねって感じ。殺人事件はいかにもとってつけたようなもので、発覚を遅らせる理由がちょっと面白いくらい。

  • 孤島を舞台にした話。
    クローン技術。

  • 間違えてたどり着いた島、
    ほとんど人がいないその島で行われている謎の集会。
    そんな中、殺人事件が起こる。

    なにしろ間違えてお邪魔しちゃったので、
    火村・アリスは完全アウェイ。
    真相を暴いたら、結託した人たちに殺されちゃうかも、
    と怯えるアリスは何だか新鮮でした。

    集会の目的に重きを置かれている印象で
    事件の謎解きはあっさり目でした。
    動機も唐突だった気がするし。

    ラスト、船のシーンは切なげで素敵でした。

  • 外界から隔絶された絶海の孤島ミステリっていくつになってもロマンを感じる響きです。面白かった。

  • 作家アリスと臨床犯罪学者火村が活躍するシリーズの長編作。
    仕事に追われ、元気のなかった火村と連れだって友人の島に遊びに行くはずが、別の島へと渡ってきてしまった二人。帰るすべもなくなり、仕方なくその島にとどまることに。島ではある秘密を持つ人たちがあつまっていたが、アリス、火村のほかに経済界で時の人となっているハッシーこと初芝真路が加わり、インサイダーの人々とアウトサイダーの3人という構図ができあがる。
    導入部から孤島ものに至る流れには説得力があり、不自然な感じもなく孤島に取り残された状況が受け入れられる。やがて起こる殺人事件、続く第2の殺人。犯人とその動機がいやが応にも興味をそそり、先を読む手を止められない。
    エドガー・アラン・ポーの作品からの引用をちりばめたり、烏が舞い踊る島という設定にしたりと、これまでの作家アリスシリーズと比較するとややおどろおどろしい印象の作品。が、綾辻行人ほどのグロテスク趣味ではなく、あくまでも味付け程度というあたりが本作者らしいといえばらしいか。
    気分転換に来たのに、結局頭脳を働かせる羽目になる火村と、作家らしく時折うんちくを披露したり、たまにはいい目の付け所をして火村を助けるアリスの掛け合いも面白い。
    本作はある科学技術が大きなキーワードとなっている。倫理観にも大きな影響を与える技術だけに、扱いにくいテーマではあると思うが、ストーリーの中にうまく昇華させてあり、さすがと思わせる一方、犯人の動機がやや物足りないように感じられた。

  • 火村英生シリーズということで読み始めた作品。
    物語が進むにつれていろんな想像(推理とは呼べないくらいのもの)が湧き上がってきて、不安になりましたが、どれも外れました。見事に騙されてしまった?
    探偵役をつとめる火村とアリスがアウトサイダーとして敵視されているのが面白かった。敵視というか、敵対していましょう、という感じが。とても好き。
    泣けたのは、最後の方の、海老原の言葉に対するアリスの「そんなふうに救われるのなら、」という思い。全部読み終わったあともその部分だけ読み返して泣いてしまった。
    アリス先生、決して温厚ではないし鋭い考えも持った人だけれど、触れているとなんだか妙に安心する。だからこのシリーズ読むの止められないんだなあ。次はどれも読もうか。

  • 相変わらずなんというか…個人の好みの問題だけど登場人物が面倒臭い。
    話のストーリーは面白いが若干冗長な感は否めない。
    前半がスローテンポ。
    犯人については少し後出し感があるかな?

  • 有栖川さんパノラマ好きやなあ

  • 犯罪心理学者の火村英生は、友人の有栖川有栖と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。人気もなく、無数の鴉が舞い飛ぶ暗鬱なその島に隠棲する、高名な老詩人。彼の別荘に集まりくる謎めいた人々。島を覆う死の気配。不可思議な連続殺人。孤島という異界に潜む恐るべき「魔」に、火村の精緻なロジックとアクロバティックな推理が迫る。本格ミステリの醍醐味溢れる力作長編。

  • 火村英生&有栖川有栖シリーズの一作。今までこのシリーズ読んだこと・・・はあると思うんだけど、ここに書いたことはなかったような。もうずいぶん昔に読んだっきりだからなあ。
    なんとなく、急に「本格」なものが読みたくなってふと読んでみました。
    孤立する島で訳ありげな人たちがいて殺人が起こって・・というベタなのがなんとも心地よい。

    非常におもしろい!というわけでもないんですが「今ちょうどこういうの読みたかったんだよな」という自分の気分に合致した一冊w

  • とてもよくできた本格孤島ミステリでした。過剰に恐ろしさを煽るようなこともなく、とても魅力できな舞台設定だった。
    登場人物も多いし、内容も荒唐無稽なものだったがさらっと読ませる文章だった。難解で高尚であればいいというものでもない。

全123件中 1 - 25件を表示

乱鴉の島 (新潮文庫)に関連する談話室の質問

乱鴉の島 (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

乱鴉の島 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

乱鴉の島 (新潮文庫)の作品紹介

犯罪心理学者の火村英生は、友人の有栖川有栖と旅に出て、手違いで目的地と違う島に送られる。人気もなく、無数の鴉が舞い飛ぶ暗鬱なその島に隠棲する、高名な老詩人。彼の別荘に集まりくる謎めいた人々。島を覆う死の気配。不可思議な連続殺人。孤島という異界に潜む恐るべき「魔」に、火村の精緻なロジックとアクロバティックな推理が迫る。本格ミステリの醍醐味溢れる力作長編。

乱鴉の島 (新潮文庫)の単行本

乱鴉の島 (新潮文庫)の新書

乱鴉の島 (新潮文庫)のKindle版

ツイートする