ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)

  • 50人登録
  • 4.00評価
    • (5)
    • (8)
    • (5)
    • (0)
    • (0)
  • 9レビュー
著者 : 御手洗瑞子
  • 新潮社 (2016年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101204864

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
平野 啓一郎
恩田 陸
ジェームス W....
有効な右矢印 無効な右矢印

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「世界一幸せな国」と言われていて、どんな生活をしている国なのだろうかと知りたかったが、今回この本を読んで自分たちの価値観とは全く違っていて面白かった。

    ブータンでは、1週間以上先の予定は覚えられないから約束しない。
    仕事もほとんどの人が定時で帰り、19時まで仕事をするとワーカホリックと言われる。
    など、基本的には皆、自分のペースで仕事をするため、基本的に目標も達成するまで数ヶ月・数年と遅れるのが基本となっている。
    マイペースで無理をしない、仕方ないと受容する。森鴎外の「高瀬舟」のように足ることを知っている民族なのだと思った。

    ただ、「仕方ない」と何事も受容する精神で、失敗にも寛容で怒ることもあまりないが、仕事や業務などある一定以上の負荷をかけられると逆ギレすることがある。

    個人的にはブータンの人たちのように何事も「仕方ない」と受容できるようにもなりたいと思うけれど、受容できないからこそ頑張ってそれを良くしようとする気持ちも生まれるから、その間で揺らぎながら自分なりの良いバランスで進みたいと思った。

  • 2016/12/05
    ブータンってどんな国なんだろうという漠然とした興味から手に取った一冊。
    何と言っても御手洗さんの冷静な分析と筆力がお見事。
    でもブータンへの愛もひしひしと伝わる。
    ブータン、一度行ってみたい。

  • 国家公務員の派遣でブータンに1年暮らして仕事をした著者がブータンについて説明、考察をする。 NGH national gloss happiness という幸せの度合いを高めることを目標にする国家、すばらしいリーダーがいたり、国王が自分の権利を国民に譲り渡したりする。ただ、あまりにも小国。練馬区ぐらいの人口だという。国民は、カレンダーもメモ帳も持っていない。なにもないけど、家族を第一にして、家族が幸せなら自分も幸せ、という考え方。そうすることにより、自分の幸せの範囲が広がり、結果的に幸せのレベルが上がっている。からくりてきにはそうなのかあ、と思うけど、うらやましくはある。また、ブータンの人は、堂々としているのだそうだ。日本人よりも。ただ、浮気率や離婚率が高いのはどうか。仏教の輪廻転生を信じているから、刹那的で来生でもっといい人生になるよう祈るなど。なんだか、タイと似ているかな・・・・。

  • 「幸福の国」ブータンは、リアルな問題を抱えた、現実の発展途上国だということがわかる。我々が勝手にイメージしている像は、我々自身の中にある郷愁が生み出したものに過ぎない。
    にもかかわらず、ブータン人、ブータン王国という組織から学ぶものは多い。幸せに対する考え方、コミュニティのあり方など、同じ大乗仏教を根底におくもの同士、共有できるはずだと思ってしまう。

    そして、あきらかに心情的にはブータンに加担しながら、客観的な視点を失わずブータンを描く御手洗さんの筆力も素晴らしいと思う。

  • ブータン王国の初代首相フェローとして、1年間ブータンに滞在した御手洗瑞子氏の著書。

    コンサルタント会社マッキンゼーから、一国の政府職員への転身なのだが、まるでド田舎の零細企業に転職した都会のお嬢さん、みたいな感じでブータンでの仕事や生活の様子、そしてブータン国民の気質について綴っている。

    農村部では今も続いている夜這いの習慣、隣国であるインドとの微妙な関係、快楽主義で刹那的な国民性、若干都合の良い生死感などなど、ある部分ではイメージ通りであり、またイメージとは少し違うブータンについても知ることが出来た。

    たまたま高野秀行氏の『未来国家ブータン』の後に続けて読んだので、なんだか急激にブータンという国に親近感が沸いてしまった。経済バブルなど心配な部分もあるが、伝統と近代化そしてGNHとGDPのバランスの取れた、理想的な国家を実現してほしいと思う。

  • ブータンがなぜ幸せの国なのか、ブータン政府やブータンの人たちの様子を通してその理由が見えてくる。ブータンの現実に日本人の視点からだと本当にそれでいいのかと思ってしまうけど、冷静に考えればどれが正しいとかはない。どっちがいい、悪いではないんだよなあ…。

  • ブータンにはブータンの考え方がある。

  • 今度ブータンに旅行に行くので手に取った本だったがとても面白かった。
    ブータンといえば国民総幸福量GNHを基準にして運営されている理想主義国家というのが私の印象だった。それは間違えてはいないがこの本を読むともっとブータン人のリーダー達は現実主義でしたたかだった。
    ただ一般の人々は割り切りが早く「これでいいのだ」となってしまう。だから物事が進まない。日本にいると便利なのだが、自分もその便利な社会に貢献するために苦労を強いられる。便利になればなった分さらに苦労する。この本を読むとブータンが羨ましくなる。
    旅行が楽しみになった。

  • 幸せに対する感覚
    幸せを願うのだたら、自分の幸せでなく、周囲の人の幸せを願わなくてはいけない

全9件中 1 - 9件を表示

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)の作品紹介

クリーニングに出したセーターの袖は千切れているし、給湯器は壊れてお湯が噴出するし、仕事はまったく思い通りに運ばない。「幸せの国」と言われるブータンだけど、現実には社会問題も山積みです。それでも彼らは、「これでいいのだ」と図太くかまえ、胸を張って笑っている――初代首相フェローとしてブータン政府に勤務した著者が、日本人にも伝えたい彼らの“幸せ力”とは。

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)はこんな本です

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)のKindle版

ブータン、これでいいのだ (新潮文庫)の単行本

ツイートする