本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫)

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著者 : 大塚ひかり
  • 新潮社 (2016年8月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101205168

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本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • ある程度、古典や歴史の狭間でうごめいているのは
    わかっていたけど、これだけの量で畳み込まれると、
    やっぱり昔って酷いこと沢山あったんだなぁと、
    現代に生きていることに感謝してしまう。

    生類憐みの令が実は、捨て子、捨て病人の禁止をも
    決めていたって知らなかったです。
    あぁ読みが足りなかったな。もっと勉強しなくちゃ。

  • 図書館で借りた。まぁ今も昔も日本はひどいということですね

  • 古典文学を、残虐性という面から抜き出して、昔の日本人の価値観や習慣が現代と比べていかにひどかったのかを記述した一冊。 ”昔は良かった”という論調に対して、”そんなことはない、昔の方が今よりずっとひどかった”という主張となっている。

    残虐性という性質上、なかなか学校では詳しく扱えないという事情からか、知らないことがたくさんあり、内容が新鮮で面白かった。本書内で著者も述べている通り、現代人のやった程度の事、思いつく限りの残虐な行為というものは、とっくの昔に誰かがやっているものである。

  • まあまあ、興味深い読書ではあった。
    自分は、教育勅語に代表されるような体制迎合優等生的な儒教道徳へのアンチテーゼとして読んだのだが。
    結果として、古典文学に日本人の残酷さが沢山見出されるんだなーと感心した。
    ただ、古典文学だけをワラント(こんきょ)にしたクレーム(主張)は、理論的には弱い。
    逆に、近現代の話です統計などを引用している部分は、実証的です面白い。
    コンセプト上上記のような弱点が不可避ではあろうけど、もう少し他の資料にあたるなりなんなり、根拠面を補強してもよかったのではないか。
    一々そんな文句をつけるのは野暮か?

  • もともと著者の作品は好きなのだけど、これは本当に読んで良かった。
    『あとがき』で、そうですね、とうなづくことができて、気持ちの良い読後感。
    日本の古典はすごいねえ……。

  • 生類憐みの令で、「捨て病人」が禁止されたと聞いてビックリ。じゃあそれまでって…
    ( ̄∀ ̄)
    古今東西、現代日本よりラリホーな地はない、ということで、明日も頑張ろう。
    軽い読み物の体裁を取っている割に、巻末の参考資料は古文・漢文に同種の文献・サイト、とすごく充実しています。

  • 人間のモラルは、時代が進むにつれて、良い方に進歩していくと。どこかで聞いたことがあるけども……。
    たかだか1500年ぽっちでは、人間の良しあしなぞ、変わらないのでは……とさせられた一冊。
    古典の入門としても最適か。

  • 言われてみればその通りだが、ちゃんと言われないと認識できないもの。読んでてもそりゃそうだ。となって納得感がある。昔話を現代語のニュースで報じたような分析があって面白い。こうやってキチンと分析してもらわないと、虐待やハラスメントを素通りして古典を読んでる自分達が、日本文化の集大成であるなら恐ろしい。

  • 貧しければそれこそ耐え難い多くの悲しみがある。しかし豊かさのなかにも、根の深い不幸というものが生まれる。人間は時代も人種も宗教も超えて、総じて同じようなものだし簡単には変わることなどできない。
    本書では多くの古典から現代に起きた事件に似た事例現代を挙げ、あえて日本の恥部・暗部をとして紹介している。学校の古典の授業では絶対出てこない記述、解釈なので、古典や昔の風習に関しての知識が学生時代に仕入れたきりの人が読んでみたら結構ショッキングなのかもしれない。
    これによると育児放棄、離婚問題、いじめ、自殺、殺人……おおよそ現代人が起こしている事件というものは、すでに昔から起こっている事件に類似していることが多いとわかる。過去の事件の背景と真相を読み解けば、現代特有であるかに見える社会の病理もそうでないと知ることができ、かつ、同じ事件、同じ悲劇を繰り返さないよう対処法を考えることができるのではないだろうか。
    簡単に変わることができないと書いたが、それでも社会も、福祉も、道徳も、先人の苦しみがあって少しずつ学び、向上しているはずである。

    なお、私としては昭和初期の新聞を読んでみることをおすすめする。社会面などに載っている事件をみると、大体今と同じ内容で驚くことと思われる。

  • 美談ばかりに触れていては見方が偏るので、こういう露悪的な視点も必要。そうは思うものの、読んでいて気分の良い本ではなかった。実際のところ、各時代・各地域で虐待や暴力などがどのくらいの頻度であったかなんてわからないし。

  • 立ち読みし、ついつい衝動買い。

    週刊誌と言えば、大衆受けするゴシップを拾っては、それを求める娯楽好き向けに書かれるのだが、ネタは世俗から。この本も同様、まるで週刊誌のようなネタ構成。ストーカー殺人、子殺し、マタハラ、人身売買。面白いのは、ネタが古典から。純粋な古典好きな作者は、齢50過ぎの美人。見れば、他に、「本当はエロかった昔の日本」という本も。ああ、そっちだったかと恥知らず、興味はもはや違う向き。買う買わぬも、待ち時間15分程度の決断。約束にエロかったっという本を持参するのも憚れ、否、結果こちらを衝動買い。

    中国は残虐だったとか、西洋は非情だとか、日本は違ったという論調もあるが、この本を読めば、別に日本だけが特別ではない事がわかる。人の習性など、然程変わるものではないのかもしれない。一つ言えるのは、我々は現代の常識で生きているという事。これは逆説的だが、今の方が住み良いという事も、また違うだろうという事だ。ただ、法華経でいう美醜の因果や戦国の世であった事、乳幼児の死亡率の高さ、避妊技術の問題などが、価値観を形成したのだろう。そう読むと、尚、私には面白い一冊となった。

  • <目次>
    はじめに
    第1章  捨て子、育児放棄満載の社会~昔もあった大阪二児餓死事件
    第2章  昔もあった電車内ベビーカー的論争~「夜泣きがうるさい」と子を捨てるようなシングルマザーに迫る村人たち
    第3章  虐待天国江戸時代~伝統的「貧困ビジネス」の実態
    第4章  本当はもろかった昔の「家族」~虐待の連鎖も描かれていた「東海道四谷怪談」
    第5章  マタハラと呼ぶにはあまりに残酷な「妊婦いじめ」
    第6章  毒親だらけの近松もの
    第7章  昔もあった介護地獄から舌切り雀の実態
    第8章  昔もあったブラック企業~リアル奴隷の悲惨な日々
    第9章  昔もいた?角田美代子~家族同士の殺戮という究極の残酷
    第10章  いにしえのストーカー殺人に学ぶ傾向と対策
    第11章  若者はいつだって残酷~「英雄」か「キレやすい若者」か
    第12章  心の病は近代文明病にあらず
    第13章  動物虐待は日常茶飯~そして極端なペット愛好
    第14章  究極の見た目社会だった平安中期
    第15章  昔から、金の世の中

    <内容>
    2014年刊の単行本の文庫化。大塚ひかりさんは、古典を解釈するだけでなく、現代の世の中に反映させることに長けている。なので、こうした人が先生なら、「古典」の授業はとても役に立つ(役に立つだけじゃダメなのかな?)。そして、現在世相をバッサッと斬ってくれる。例えば、平安中期(摂関政治の貴族文化全盛期ですね)は、「見た目が90%」どころか、100%だった可能性が。もしも美容整形の技術がこの時代にあったら、現代の韓国社会顔負けの「美容整形」ブームだったかも。また、ブラック企業はいつの時代もあったとか、介護地獄やストーカーや心の病も現代特有のものではない、と読み解く。ときどき世の論者と言われる人たちが、訳知り顔で「現代社会特有の~」と言っているが、人間いつまでも変わらない生き方をしているんだ。「絆」と言ったって、昔から「ひきこもり」はいたし、「少年犯罪」は残酷だったし、何も変わりはなかった…。安心すべきか、対策もないな、と諦念すべきか…

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本当はひどかった昔の日本: 古典文学で知るしたたかな日本人 (新潮文庫)の作品紹介

昔の日本では、子供は健やかに育てられ、家族は愛に満ちていた……なんて大嘘。『古事記』や『枕草子』『源氏物語』『宇治拾遺物語』をひもとけば、育児放棄や児童人身売買、マタハラに介護地獄、ストーカー殺人から動物虐待まで、現代に負けない残虐悲惨な話だらけ! しかし、それでも逞しくて人間味あふれる日本人の姿を、日本文学の古典から読み解く文芸ワイドショー。

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