花伽藍 (新潮文庫)

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著者 : 中山可穂
  • 新潮社 (2004年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101205335

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花伽藍 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 中山さんらしいお話だな、と。 全編とおして。

    女性って強いですね。
    どの話の登場人物も生き方がまっすぐで魅力的でした。
    中山さんの書く人物はそういう人が多いように感じます。

    最後のお話が印象的です。
    同性愛を扱ったお話は結構ありますが、その老後を書いたお話は珍しいな、と。
    リアリティを感じますね。

    性別問わず、あんなふうに好きな人と安らかに最期を迎えられるのが幸せなんでしょうね。

  • 「花伽藍」を始めとする5編からなる短編集。
    作者の短編を読むのはこれが初めてだった。(そして作者にとっても初めての短編集らしい。)
    正直言って、失礼ながら、こんな多彩な短編を書ける人だとは思っていなかった。
    今までの長編では、レズビアンの恋愛というモチーフを、言ってみれば正面からまともに書いていたが、この短編集ではそれを横から後ろから下から、時にはちょっと遠くから描いている、そんな感じだ。
    もし、中山可穂を読んでみたい、という人がいたら、これを一冊目にすすめてみたい。

  • 私の憧れる強さ、生き方が、此処にはある気がした。淡々として優しく、それでいて張り詰めた哀しさと、空気。

  • 女性同士の恋愛を描いた5つの短編。可穂さんらしく、女性同士の恋愛のヒリヒリするような、物狂おしく、時にヒンヤリとした感情を巧みに描いていてぐっと引き付けられる。
    ただ、短編だからか、出会って一目でひかれあって、深い関係になり、別れて・・・という流れが単調で、ヒリヒリする前に話が終わった感があって残念。
    ただ、「花伽藍」のラストの桜の描写はさすがだし、最後に集録の「燦雨」は老女のビアンカップルを描いて目新しく、なかなか感じるところがあった。母がビアンで、自分が子供だったら、この状況は辛いだろうな~と思ったが、本人たちは幸せだったのだろうね。

  • 異性間の恋愛ならば時を経て結婚し子供を産み育てる
    という多くの人が自然と行っている一連の流れが、
    同性間の恋愛には存在しない。
    法的に夫婦として認められないという事は、同性間の
    カップルよりも関係を保つのは安易な事ではないだろう

    この小説の中の女性達は皆同性愛者であり、其々に
    別れが訪れる。けれど皆自分の足でしっかりと立ち
    其々の道を歩んでいる。
    絵に描いたような幸せを迎えないが決して不幸だと言えない。
    「燦愛」は年を老いたパートナーを献身的に介護し
    慈しむストーリーは新鮮だった。
    若く、美しい女性が恋をする中で現実を見た様な
    お伽話の様で最高な幸せの境地に辿り着いた2人。

  • 「燦雨」を読んで欲しい。短編集で、全て多かれ少なかれ女性同士の恋愛を描いた物で、勿論感情描写もそれに沿っているのですが、「燦雨」はそれを含みつつそれを超えて、老老介護の有り様、一つの到達点を書いていると思う。どうしようもなく心が震えた。他の短編も凄く凝縮されていて良いです。

  • 【本の内容】
    ひと夏の狂おしく濃密な恋を描く「鶴」。

    失恋したばかりの女性が経験する一夜の出来事「七夕」。

    別れた亭主が転がり込んだことからはじまる再生の物語「花伽藍」。

    別れの余韻が静かに漂う「偽アマント」。

    未来への祈りにも似た「燦雨」。

    結婚というルールを超えて結ばれた無垢で生々しい愛の歓びと痛み、そして愛にあぶりだされた孤独を、鮮烈に彩り豊かに描いた珠玉の短編集。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    恋愛は辛い、切ない。人間は死ぬまで孤独だということを、徹底的に知らしめます。

    一人でいるときより、二人でいる方が一人を感じるって不思議だなと常々思うわけです。

    その疑問に、この物語は答えてくれます。

    本書は女性同士の恋愛を様々な形で描く短編集。

    登場する女性たちはみんな孤独で、相手がいようがいまいが、最期まで一人で生きていくことを、当たり前のように受け入れています。

    結婚しようが子供を作ろうが、人はいつでもひとりぽっち。

    女性しか愛せない彼女たちは、結婚や出産というフィルターが無いぶん、その当然の事実を直視することができるのではないかと思うのです。

    結婚しない、子供を作らないではなく、結婚できない、好きな人の子供が産めないという選択の余地のない立場にいて、それでも自分の心のままに生きるとはどういうことなのか。

    負け犬女子必読の書です。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • うーん、当方の感性の衰えってやつ???
    全体的にのっぺりしていて真に迫ってくるものが全く感じられなかった。
    例えば同性愛についてだが、現在の社会の認識具合からどうしたって戦闘的な態度になるのは致し方ないけれども、妙に「社会の構図」に拘っている気がする。
    同性愛という人間関係を常識として認めさせるだけで良いならここどまりで良いが、作家と名乗るからにはその先にある超越した人間性の探求にまで踏み込んでほしいと思うのは、当方のセンスの無さが成せる技?それとも無いものねだり?

  • 確かにこの世は異性愛を中心に成り立っている。
    鶴が好き。

  • 可穂さんの作品はいつも夢中になって読んでしまいます。(∩.∩)
    この作品もまた感動して、最後は涙が出そうでした。
    またまた可穂さんの小説に惚れ込みました。
    o(^-^)o

  • 最後の話が一番好き。

  • 短編集
    中山可穂の書く世界は美しい
    どの話にでてくる人もそれぞれ美しく 確立されていて だから短編集は主観が足りなくて 続きがほしくなる
    どの話もすきやけど ものたりない!切り取る世界が大きすぎるわけでもないのにな なんでやろ

  • 燦雨という作品を読みました。作品全体に物悲しいというか…幸せなんだろうけど泣きたいなぁって感じでした。

  • この短編集を読むのは確か3度目か4度目で、前回読んでから大分時間が経っているのだけど、久々に手に取った瞬間に「燦雨」のラストシーンが鮮やかに頭に浮かんだ。
    心臓の深いところに潜り込んでいる棘のようで、でもそれは痛みではなく、厚い雲に切れ目を入れて一筋の光を呼ぶような愛の強さ。
    読み直してもやっぱり色褪せていなかった。
    しばらくこの読後感に浸りたい。

  • 再読です。

    単行本のころより、自分も変わったるんだろうなぁ
    面白さが違う気がします。

    また、しばらくしてから読もっと。

  • ジリジリ、ヒリヒリ、ズキズキ。

  • すらすらと流れるように読んだ本

  • ビアンのお話全5作。あまりにもすばらしくて感動しました。あとがきも必読。。「七夕」はありそうで、なかなかできない体験。もし自分が・・・と考えると思わずにやり。どれも最高ランクの短編集です。

  • 短編小説集

    ひと夏の狂おしく濃密な恋を描く「鶴」。失恋したばかりの女性が経験する一夜の出来事「七夕」。
    別れた亭主が転がり込んだことからはじまる再生の物語「花伽藍」。
    別れの余韻が静かに漂う「偽アマント」。未来への祈りにも似た「燦雨」。
    結婚というルールを超えて結ばれた無垢で生々しい愛の歓びと痛み、
    そして愛にあぶりだされた孤独を、鮮烈に彩り豊かに描いた珠玉の短編集。(by Amazon)

    はじめての中山さん。
    独特の世界観(レズビアンの恋愛)を描く作家さんだったっけなーと曖昧に記憶していて、
    借りてみたら本当にそんなかんじで。
    慣れるまでは正直とっつきにくかったものの、
    読み終わる頃にはそんなことはどうでもよくなっていたのは彼女のすごさかも。

    文章が丁寧で読みやすい。
    恋愛小説、特に同性間ということで濃厚なイメージはあったものの、
    そういうものは一切感じることなくスラスラ読み進めることが出来たのは彼女の筆力ゆえかと。

    せつなさがありながらも前を向いて進んでいくかんじがいいなぁ。
    暗いだけじゃイヤだものね。

  • どれも珠玉の短編だけどとりわけ「偽アマント」は秀逸。
    仁子のキャラクターも印象に残るし、庭先の二匹の猫にチルシスとアマントと名付けるというセンス。
    それにしても中山可穂の描く食べ物のおいしそうなこと・・「燦雨」のマルちゃんの手料理の数々には思わず涎が垂れそうでした。

  • 「燦雨」が素晴らしいです。
    同性愛者のおばあちゃん二人の最期のお話。

  • 最近、断食とか食餌療法に興味があって、そうゆう本を読んでいて・・・
    その合間にこういう逆の、欲求の開放、みたいな作品を読んでいるのも不思議なものだ(笑)
    自然とバランスを取ってるのかな?

    『燦雨』はとても興味深い話だった。
    男女の恋愛においても、それが老年期にさしかかった時を描くものはとても少ない(と思う)
    ましてや同性同士の恋愛ともなると・・・
    正直、初めて読みました。

    介護の仕事をしている私から見ても、リアルでした。

    どんな容姿で、どんな仕事で、どんな生き方をしている人にも
    老いは平等にやってくるんだよな。
    と改めて感じました。
    そして、そこにも恋愛はある。

  • 忘れないように追加。

  • レズビアン文学といえば、イケイケの若者時代を描いた作品が殆ど。
    セクシャルな要素が必須で(きっと男性読者が多いのでしょう)、
    後先考えないような、恋愛至上主義のアウトロー志向の登場人物たちが、
    『今』だけのために生きている…という感じのものが多い。
    でも、中山可穂は違う。そして本作は特に違います。
    『レズビアンとして生きる』という命題に
    ひたすら真摯に向き合って生きている姿が描かれている。
    レズビアン文学で老婆の夫婦を主人公にすることは、ある意味エポックメーキング。
    でも、必ず誰かが書かなければならなかったことだと思う。作者に拍手喝采を贈りたい。

  • 鶴の話がよかった

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